プログレッシブ・ハード界において代名詞のような存在となり、世界的なスターにまでのし上がった
Dream Theaterですが、現在はよりヘヴィな展開を指向しているため、昔のよりプログレッシブな
曲調を好むリスナーたちにとっては、この「Images And Words」はまさに名盤中の名盤と言われます。
「奇跡の名盤」というレビューも見かけるほど、このアルバムには今でも数多くの支持が集まります。
特に日本のファンの間ではその傾向が強く、リリースが今から14年も前であるにもかかわらず、
CDが店頭に並び続けるというほどの人気を得ています。ここで紹介した「Wait For Sleep」以外にも
特筆すべきは、「Pull Me Under」(1曲目)、「Another Day」(2曲目)、「Take The Time」(3曲目)、
「Under A Glass Moon」(6曲目)などといった優れた楽曲群が並んでおり、まさに「捨て曲のない」
完璧な作品だと言われていることです。ヘヴィさとシンフォニック性を同居させたようなその作風には、
現在のDream Theaterには見られなくなった純粋な叙情性や、研ぎ澄まされた感覚が散見されます。
もともとDream Theaterのキーボーディストだったケヴィン・ムーアのソロ・プロジェクトである
Chroma Keyの最初のアルバム「Dead Air For Radios」に収録されていたプログレッシブの名曲。
この曲はまったくハードではなく、キーボードとドラム、そしてサウンドエフェクトが
いい味を出しているかっこいいナンバーなのです。しかも歌詞はさすらう男がメキシコを旅し、
世の中のしがらみや煩雑なことを捨て去り、車で高速道路を飛ばすといった内容です。
特に歌詞の「Maybe I'll call on the place, maybe I'll write you a letter,
that's what I meant when I said GOODBYE」(多分電話口に呼び出すよ、多分手紙も書くよ、
それが、「さよなら」を言ったときに僕の言いたかったことなんだ)という部分に、わたしはやられました。