M K

遊里跡の探訪録など。
ブログの日時は、行動日・撮影日に合わせております。

川崎 丸子

2012年06月17日 14時00分00秒 | ◇神奈川
中原街道沿いの花街。
宿場の記録はないものの、おそらく多摩川を往来する丸子の渡しが起源と思われる。
戦後には色街的な側面もあったらしいが、確かな資料は得られていない。

 
花街跡に到着する直前に見つけた店舗風の物件。なんの店かはわからない。
玄関の板に彫り込まれた鷹の羽紋が目を引いた。


ひと目でそれとわかる遺構は残っていないため、目についたもので想像(ほぼ妄想)。
写真は、マンションの一角に埋め込まれた大石。かつては庭石だったのだろうか。


二階を彩る石材がおもしろい。遺構かと問われると、あまりそういう風には見えない。

 
気になった一軒。窓の小ささと玄関の装飾を見るかぎり、普通の住宅とは思えない。
何より変わっているのは、この間口にして入口を三つも備えているその構造だ。


空き地に放置されていた立派な狸の置物。以前は店先に置かれていたものだろう。
これだけのサイズに釣り合う店というと、相当な大店だったのではないかと思われる。

 
周辺にラブホテルが点在。一説によると、これらは花街(あるいは色街)のなごりだという。
個人的にはその説に一票入れたいところだが、真相は定かではない。

 
電柱のプレートを見て驚いた。「花本」「山水」は、かつて存在した料亭名・旅館名。
プレートの名前に屋号が反映されるのは、全国的に見ても特殊な例ではないだろうか。
(そう思って感動していたら、次の探索地で、まったく同様のケースにぶつかることになる)

コメントを投稿