ブログ de なんで屋 @東京

みんなで「これからの社会」を考えるために、『場』と『認識』を提供する社会事業です。

6/17なんでや劇場レポート1「生物史から学ぶ自然の摂理① 生命誕生」

2007-06-22 17:42:46 | なんでや劇場

お待たせしました。待望のなんでや劇場レポートです。3回に分けて記事UPします。

前回までの実現論シリーズが終了し、新シリーズ「生物史から学ぶ自然の摂理」が始まりました。

無数の成功体験の積み重ね(by本郷さん)をしてきた生物の歴史を紐解けば、これからも役に立つ認識が得られることを私も実感しました。

それではスタートです。。

今回のサブテーマは「生命誕生~種の保存が最重要課題~」

レポート1では、初期の生物の歴史を振り返ってみます。(地球史と言っても良いかも知れませんが・・)

概略史は以下の年表の通り。

①宇宙誕生(約137億年前)~地球誕生(約46億年前)

100億年と言われると気が遠くなりますが・・今で言う隕石がぶつかり合って星が形成されたのがこの時期です。初期の地球は隕石の寄せ集めのようなもので海は無く、ぶつかり合ったエネルギーでドロドロのマグマに覆われた状態でした。

②海の形成(約38億年前)

引力の影響で、地球の周囲に水蒸気などを含んだ大気が形成され、地球のマグマが冷却していく過程で、大気中の水蒸気が奇跡的に海を形成しました。この頃の大気は二酸化炭素が90%以上、海の成分は硫化水素硫黄化合物が多かったそうです。

③最初の生命誕生(約35億年前)

海の中で、あらゆる物質が混ざり合う中で、生命が誕生しました。生命誕生の舞台は、深海の熱水噴出孔だと言われています。最初の生物は、原核単細胞生物と呼ばれ、細胞の核もはっきりしない、今では菌類などに残っている生物です。

この生命誕生の起源は【レポート2】で詳しく説明します。

④酸素生物・光合成生物の誕生(約34.7億年前)

もともと原核生物は、嫌気性生物と言われ、主に硫化水素を取り入れて生きていました。嫌気性生物にとって酸素は毒だったそうです。しかし、外部環境に適応しようと、その酸素や太陽光を取り入れようとした生物が誕生してきます。酸素生物や光合成生物の誕生です。

詳しくは【レポート3】で説明します。

⑤真核生物の誕生(約18億年前)

光合成の機能を持つ葉緑体や、酸素を取り込む好気性細菌など、様々な機能を持ち出した生物が生まれる中で、より外部環境に適応していくために、それらの機能を取り入れる生物が誕生してきます。それが真核生物です。 この進化のおかげで、多様な機能を持つことが可能になり、また細胞内での役割の分化も可能にしました。

⑥全球凍結~エディアカラ動物群(約6億年前)

ここまで生物は順調に進化してきたように思えますが、実は何遍もの危機を乗り越えてきています。地球規模の危機としては氷河期が挙げられますが、この時期に最も過酷な「全球凍結」という状況に陥りました。これは地球全体が凍ってしまう状態を言い、ほとんどの生物は絶滅したと言われています。

しかし全滅ではなく、火山口の近くや地底など凍結を逃れたわずかな所で生き延びたと言われています。その危機を乗り越えて出てきたのが、エディアカラ動物群と言われる多様な生物群。 今のクラゲやミミズの原型と言われています。

⑦バージェス動物群~脊椎動物の登場(約5.5億年前)

その後、進化を続け、バージェス動物群と呼ばれるほとんどの生物種の原型が生まれることになります。この時期はカンブリア大爆発と呼ばれています。

その中で生まれたのが、我ら人間の祖先でもある脊椎動物の原型:ピカイアです。

祖先といわれるとなんか微妙ですが・・。

その後は魚類、両生類、哺乳類と進化して現在に至るわけです。

ザザッと振り返りましたが、この長い歴史の果てに私達(人間)も存在すると思うと、感慨深いものがあります。

レポート1はここまで。 

うっちーでした。。


最新の画像もっと見る

9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2007-06-23 10:42:12
>今回のサブテーマは「生命誕生~種の保存が最重要課題~」。

私もなんで屋劇場に参加させて貰いましたが、凄く興味を引かれたお題です。

今地球上に生命があるということもかなり奇跡的なことなんだなと思いました。

引き続きのレポートも楽しみにしています。
(一度で分かりきれなかったこともあるので次回までの復習をさせて貰います。

次回も楽しみです。
Unknown (にっしん)
2007-06-23 11:35:48
生命の誕生がどうやって起こったのか?

確か、20数年前の中学の理科の授業(教科書)?で

『無機物に電気ショックを与えると有機物が生まれる。当時30数億年前にも”雷”に近い自然現象はあっただろうから可能性はある。』

というような事を習った記憶が有り、
本当かな?と思いながら現在に至っていました。

現在は、どのように(授業)では教えられているのでしょうか?

レポート2に期待。

Unknown (中年のおじさん)
2007-06-23 13:15:36
「生物史から・・・・」の記事を読んで 
今改めて幼い頃の疑問と驚きを再度検証してみたいとおもいました。

小学生の時、宇宙の終点は何処にあるのかな~・生命は?等の疑問を図書館で調べて驚きがたくさんあり、将来宇宙の研究をしたいと思っていました。
が中高の学校の勉強で、まったく宇宙・生命等はなく、数英国などの勉強課題でいつの間にか宇宙・生命の興味が薄れていました。

なんでや劇場に参加したかったですね。
Unknown (のだおじさん)
2007-06-23 13:42:51
細胞の中では、様々なタンパク質や核酸といった有機物がまるで意志を持っているかのように互いに協力しながら、新たな有機物を生産している。

生命は本当に不思議な存在。
Unknown (iwai)
2007-06-23 14:14:36
図版の出典は明示すべきかと思います
Unknown (こん)
2007-06-23 15:12:21
エディアカラ動物群とバージェス動物群の間には、かなりの断層が生じています。エディアカラ動物群が発生する時期もその前の時期と大きく断層を生じています。それは、なんででしょうか?

特に、カンブリア大爆発は、何回調べても、よく分かりません。なんで、現存する種のほとんどがこの時期に出来ていますが、そんな時代になにが起こったのでしょうか?

不思議でたまりません。そこをもうちょっと、教えてほしい。
Unknown (ムラカミ)
2007-06-23 16:12:18
海中が酸素環境になったことは、嫌気性生物達にとっても相当な逆境だったと思われます。

これは、生命が誕生してから最大の逆境だったのでは?と思います。

真核生物は、この逆境を、好気性のミトコンドリア等の原核細胞群が一体となり乗り越えています。

そして、各原核生物が持っていたDNAを真核生物の核の中に一つにまとめています。

ものすごい進化ですね。
Unknown (Jake)
2007-06-23 22:19:56
35億年前に最初の生物が登場して、それから30億年くらいかけて様々な形に進化してることがわかりますが、菌類みたいなものがどうしたらイカのオバケみたいになっちゃうんでしょうね。

30億年という期間はあまりに遠すぎてイメージしにくいですが、この進化を生み出す力やしくみがどうなっているのか、さらに知りたいと思いました。

Unknown (カマタのサル28号)
2007-06-23 23:03:40
ピカイアってどれくらいの大きさだったんですか?
もしかして~かなり小さい?