小麦句会 on blog

俳句「麦の会」の句会のひとつです。 ネット句会を月二回行っています。 この句会は誰でも参加できます。

第487回小麦句会結果発表

2022年10月23日 21時43分26秒 | 15日句会

自粛明けの旅行は「そうだ京都、行こう」と決めていました。
ちょうど、時代祭。楽しめました。

兼題:子
笛の子のひとり眠たげ秋まつり  アネモネ
〇(楊子)盛り上がる祭りなのに眠たげな子がいるところを詠まれたのが見つけです。
○(幹夫)いつの世も「子供が眠る」のは佳い景ですね。
○(吾郎)待つ間の一瞬。落ちた
○(餡子)祭に向けてきっと毎日笛の練習をしたのでしょう。いざ本番、一日山車に乗っての巡行・・・。お疲れ様。微笑ましい景です。作者の優しい目を感じます。  
○(アダー女)さぞかし練習が大変だったんでしょう。疲れて本番で眠そうな姿。可愛い!
〇(めたもん)可愛らしいはっぴ姿が目に見えるようです。笛の子への眼差しが下五の表記からも伝わります。  
〇(まきえっと)微笑ましい景ですね。平和が伝わってきます。

葉鶏頭別子銅山までの地図  宙虫
○(泉)「別子銅山」とは珍しい地名ですね。確か四国の愛媛県でした。
◯(アネモネ)形の整ったしっかりした句だと思いました。
◯(ルカ)銅山にロマンを感じます
○(餡子)別子銅山へは行ったことがありませんが、雰囲気の良い句です。葉鶏頭の咲く村の中を地図を片手に銅山目指す姿が浮かびます。
○(ちせい)歴史的遺産ですから、観光旅行に来ていたのかもしれません。
◯ (アゼリア) 足尾銅山へ行ったこと思い出しました。紅葉も綺麗でしょうね。
〇(まきえっと)さぞかし賑わいを見せたのでしょう。「葉鶏頭」がいいですね。

夜なべする背を見ている子供かな  泉
(選外)(卯平)詠み手の位置が不明。子供(子どもが良いだろう)は詠み手自身か。その曖昧さが説明的ではないだろうか。

はないちもんめ「あの子が欲しい」秋夕焼  楊子
○(宙虫)こんな遊び、子供の世界から消えていくのか。季語にそんな想い。
○(敏)「この子はいらない」と仲間はずれにされた少年の頃の苦い記憶が思い出されたものの、夕焼けになるまで遊んだ懐かしさの方が勝りました。
〇(あき子)秋夕焼がピタリとはまる、哀しさと懐かしさの混然した景色。

見上げたり案山子殿かな聞く力  瞳人

燗空きし徳利クッと子規庵か  吾郎
○(泉)酒が美味そうです。見事な回文だと思います。
○(餡子)子規庵での句会でしょうか?あの座敷で大勢の子規の仲間達が集い、思い思いの姿で句会をしている写真がありましたが、良いですね。 
◯(道人)有季定型の固有名詞の句は難しい。回文ならなおのこと。子規庵での俳論歌論大宴会とは吃驚ながら興味津々。
〇(まきえっと)賑やかそうですね。楽しそうです。

背を伸ばし青柚子をもぐ報いの血  仙翁

子曰く角ある湯豆腐独り立つ  藤三彩
○(泉)うーむ、「論語」に書いてあったような気がします?
○(あちゃこ)一足早い冬の句。論語の三十にして立つの思いでしょうか。中七に決意が見えます。

子は熊手抱へて眠る日比谷線  幹夫
○(卯平)一気に下五まで読み下す。日比谷線のリアル感が上手い。実感性を共感する。
◯ (アゼリア) 実際こういう光景をよく見ます。微笑ましいですよね。

子の運ぶ稲束父の組む稲木   道人
◎(幹夫)農業のとても素敵な景ですね。
◎(ルカ)阿吽の呼吸
○(あちゃこ)状況を詠んだ類句はありそうですが、リズム良く、稲のリフレインが効いていますね。
〇(珠子)昭和はこうでしたネ。農繁期には中学校は空っぽになりました。
〇(あき子)収穫の秋の中で働く父と子の間に言葉はいらない。時と場所を超えた人の営みが伝わってきます。
◯ (アゼリア) そういえば子供の頃農繁期に学校休む子いましたよね。

秋祭り吾子腰ゆらし歌合戦  アダー女
〇(あき子)吾子の発するエネルギーは秋祭りのうねりと一体になる。力強い生命賛歌

行方不明のあの子探して盆の月  カンナ
〇(藤三彩)夏キャンプの道志川、松戸の娘、他にも北朝への拉致の子らも、親は悲しい
○(仙翁)ミステリアスで、面白いですね。

稲子来る村道軽く跳び越えて  敏
○(カンナ)リアリティを感じますが、想像で詠んだ句でしょうか?
◎(アダー女)実った稲を食べに稲子が集団で村の道を飛び越えてやってくる!稲作農家にとっての脅威を詠みながら、稲子たちをまるでヤクザの集団のようにユーモラスに詠む作者の力量に感服!

深秋や老いては従う子は遠し  餡子
〇(瞳人)そういう時代なのですね、とはいえ、いまや100歳の時代、
◎(泉)現代の日本の老人介護は、厳しい現実に直面しています。

貌を出す鬼の子空を知りたがる  珠子  
◎(宙虫)誰にだって大きな夢を見る権利がある。そして、その夢に近づけるように願う。
◯(道人)蓑虫の立場に立った視点と擬人法がいい。
○(敏)この一、二年、蚊や蝿、ゴキブリの姿を滅多に目にしなくなりましたが、蓑虫となるとその記憶はもう二、三十年も前になるでしょうか。仲々首を出さないその一途な姿に会いたいものです。
◎(まきえっと)空を知って地球に興味を持ってください。

唐辛子パスタに添える今日の空  あちゃこ
〇(楊子)きっと突き抜けるような青空だと想像できます。
〇(藤三彩)このところ雨続きで洗濯物もよく乾かない。唐辛子を干したら白カビが出てしまった。
○(吾郎)ペペロンチーノのシンプルさは空に合う

袋菓子次々空けて運動会  ルカ
○(カンナ)運動会の実景でしょうか?着想がよいと思います。
○(卯平)運動会以外に袋菓子を空ける景はなくもない。しかし運動会の景はこの措辞をより明確にする。都会の運動会では見られない景ではないか。

両の手で支える梯子木の実落つ  まきえっと
〇(楊子)二人組の作業がほほえましく映ります。
◯(ルカ)なんの木なのかどんな実なのか気になります

子の刻の流星ひとつ富士の方  あき子

唐辛子干して鍛冶屋という屋号  めたもん
〇(藤三彩)江戸時代に育てられていた「内藤とうがらし」という復活品種がある。内藤新宿の由来である。鍛冶屋の屋号もまた歴史をもつのだろう
〇(珠子)昔々鍛冶屋だったのかもしれません。干された唐辛子が真っ赤に映えて静かな昼下がり。

ボール蹴る子供は親とあきざくら  ちせい
(選外)(卯平)子供(子どもが相応しい)と親とがボール遊びに興じるのは当たり前。親以外と一緒にボールを蹴る景が発見出来れば選候補。もっとも「犬」ではより陳腐となるだろう。

障子貼るそばから猫の爪を研ぐ  アゼリア
○(泉)ユーモラスな俳句だと思います。
○(アダー女)イヒヒ!と笑う猫の顔が見えるようです。「貼るそばから」の措辞がいたずら猫にビリビリとやられる予感いっぱい。
○(仙翁)猫の爪とぎ、いろいろ削られて困ります。
○(ちせい)ユーモラスだと思いました。猫を叱ったのかもしれませんが。

取り外す妻の香ありぬ赤き羽根  卯平

テーマ:文房具
6Bの禿びし鉛筆蜜柑画く  幹夫
○(吾郎)美味しそうな鉛筆画

PCで企画書を書く夜長かな  泉
(選外)(卯平)PC以外で企画書を作成することを詠んだ方が面白いだろう。このままでは報告を脱していないのでは。

ガムテープとペンを使ひぬ秋気澄む  ちせい

こんな夜は太きペン先十三夜  珠子
○(カンナ)太いペン先のペンを使う夜。怒っているのか?いったい何があったのでしょう?
〇(楊子)秋の夜には太いペンが似合う気がします。十三夜でもなくてもいい気がしますが。
○(吾郎)豊かな黄色を眺めると、自然に文字は太くなる
○(餡子)何を書こうとしているのでしょうか。今年は十五夜も十三夜も美しかったですね。男性の書く極太の字は、好きです。
○(アダー女)私も昔から太字用万年筆を愛用しています。なんとなくもの悲しい十三夜、思いの丈をさらさらと筆に任せるには太きペン先がぴったりです。
〇(あき子)十三夜に何があったのか、太きペン先でないと収まらないような気持ちか。
○(ちせい)気分転換だったのかもしれません。
〇(まきえっと)インクの色は藍色が好きです。太いペン先なので温かみのある文章の感じがしました。

ペン胼胝の平らか夜なべ遥かなり  瞳人

ポケットにペンとメモ帳秋の風  あちゃこ
〇(瞳人)と勇んで出ても、これがいつも空振り、不肖、わたくし
○(卯平)自称「俳人」の姿。吟行の景か。秋の風で句に安心感を与える。

一等は帳面だった運動会  餡子
〇(瞳人)うらやましい、いつも4等以下でしたから
○(幹夫)得心です。
〇(珠子)確かにそういう時代がありました。多分、私よりぐんと若い方の運動会でしょうが、シンプルで無駄のない表現に、グッと掴まれました。 
○そうです。二等は鉛筆だったかな?ノートではなく帳面という言葉に切ないような懐かしさを覚えます。
〇(まきえっと)運動会では賞とは無縁でした。とにかくゴールを目指せ。

鉛筆を齧ると秋が深くなる  楊子
○(あちゃこ)この感覚、なんとなくわかります。窓の外の秋の景色を眺めていた学生時代が甦りました。
◯(道人)この「齧る」気持ちはよく分かる。秋思を書かない秋思の句。

冠雪を告げる一筆モンブラン  藤三彩
〇(めたもん)下五が渋い。白いマークと「冠雪」。季語で迷いましたが十分な季節感だと思います。 
〇(あき子)モンブランの柔らかな筆先が書く冠雪の便り、一筆に豊かな夜のひとときを想像します。

雁渡し鉛筆で描く設計図  ルカ

空高し朱の出なくなるボールペン  仙翁
○(泉)黒と朱のボールペンは日本だけでしょうか?
◯(道人)空の青とボールペンの朱との取合せ、しかも朱のインクが「出なくなる」程真っ青な秋天とは言い得て妙。

校正の付箋いくつも火恋し  アネモネ

ホチキスの針の整列鳥渡る  まきえっと
◎(楊子)金属の人工的なものと自然の取り合わせが絶妙です。なんの説明もないところがいいです。
◯(アネモネ)「ホチキスの針の整列」いいですね。この場合季語は「鳥渡る」よりも「鳥帰る」の方がしっくりくるかもしれないと思いました。
○(幹夫)面白い。
◯(ルカ)整列がいいですね
◎(あちゃこ)取り合わせがいい、穏やかな句。兼題を生かし、自然体の凝縮した詩情を感じます。
◎(珠子)全く何の関係もない二物ですが、この取り合わせには惹かれました。 
〇(めたもん)確かにあの形、空の鳥の隊列を思い起こさせますね。目の付け所が素晴らしい。 
○(卯平)類似類句感はある。しかし硬質な句材がこの季語で詩情を得た。「鳥帰る」と言う春の季語の斡旋であれば硬質な句材に更に詩情を与えるかも知れない。このままでは硬質感に若干の弛みを感じる。

秋虹の弧に分度器の円合わす  敏

十六夜か不意なるナイフ買い余罪  吾郎
○(宙虫)最近、こんな事件が目立つ。月が後を押しているのか?
◎(仙翁)心の迷いに、犯罪の予感がして、続きがありそうな。
〇(めたもん)人間に潜む犯罪性のようなものがこみ上げる十六夜。スリリングな回文です。
(選外)(藤三彩)ナイフに余罪、犯罪を暴くドラマがたくさん。迷回文

消しゴムで消えない記憶鶏頭花  カンナ
○(敏)書いたものであれば、消しゴムで消せるのでしょうが、脳内の記憶を物理的には消せないでしょうね。で、鶏頭花となると子規に関わりのある何らかの記憶かも知れませんね。
○(卯平)上五中七は常套的。消しゴム以外で消す「コト」が詠まれていれば更なる詩情を得るだろう。但し記憶と鶏頭花の間の詩情は捨てがたい。

赤子哭く改札口や秋の風  卯平

爽やかや左手に帽子右手にペン  道人
○(吾郎)右手に質札、左手に馬券~🎶を思いだした。爽やかじゃないけど(笑)

ペン先に悪意がこもるうろこ雲  宙虫
○(アダー女)そう、同じ人が書いてもペン先にその人の気持ちは表れるものですよね。それが直筆の素晴らしいところ。パソコンやスマホでは無理。無機質な時代だなあと思いつつ、私もつい便利なLINEなどで一言。
○(仙翁)人の業は、消えにくいものですね。

多角消しゴム消したい過去に赤のまま  アダー女

駄菓子屋も兼ねる文具屋小鳥来る  アゼリア
◯(アネモネ)「兼ねる文具屋」いかにもです。
◯(ルカ)昔のよくある光景  
○(あちゃこ)小さな町の小さな文具店。子供達の声が聞こえてきます。
〇(めたもん)子供の頃はこのような店に行くのが楽しみでした。季語が効いて穏やかで温かい。

夜寒かな爪立て外すホッチキス  めたもん
◯(ルカ)爪立てて音が聞こえてきそう
○(宙虫)思うように外せずにいらつく気分が伝わる。
○(敏)打ち所を間違えたホッチキスの針を爪先で抜き取ることはよくあることです。夜寒とありますから、私文書を綴ろうとしていたのでしょうね。

露寒や押しても出ないシャープペン  あき子
◎(ちせい)ちょっとした緊急事態で、ボールペンに変えたのかもしれません。

雑詠
本流のみなぎる力雁渡る  まきえっと
○(カンナ)想像で詠んだ句だと思いますが、「雁渡る」が渋いですね。
〇(珠子)大河の傍で育ちました。共感します。
(選外)(道人)信濃川・最上川・利根川などの大きな景。「みなぎる」が中々。

一滴の目薬夜長膨らます  珠子
○(宙虫)確かに目から疲れて夜長に耐えられない。

気化熱は素手のものです初値柿  吾郎

久々のひとりの昼餉秋あかね  アダー女
○(カンナ)ゆったりと流れる時間に「秋あかね」がぴったり。
〇(瞳人)味あい深いですね、思いめぐらすことはただ、一つ
○(ちせい)リラックスできたのかもしれません。

空箱をゆつくり畳む秋思かな  ルカ
◎(吾郎)陽のあたる縁側、モノとココロの整理
◎(卯平)空き箱と秋思には弛みを感じつつ、その弛みが中七の「コト」で反転させている事で詩情を高める。それなりに完成度は高いだろう。
(選外)(道人)秋の引っ越しか断捨離に感じる秋思。「ゆつくり」がいい。

栗ご飯ほめて三昧三が日  瞳人

五十年経つ廃墟ビル小鳥来る  カンナ
○(幹夫)ギャップが佳い。

校門の前の文房屋鳥渡る  餡子
○(幹夫)共感の景です。
〇(珠子)ノートを買ったり三角定規を買ったり。今は、「明日持っていかなくちゃいけないの!」とラインで頼まれたモノを仕事帰りのパパがコンビニで買っていそうな気がします。

咲き残る夾竹桃の赤一つ  仙翁

ノーブラの一日勤労感謝の日  楊子
◎(瞳人)いつもきつい思いをさせて、きょうはゆっくり、ね、
〇(藤三彩)肩のコリをほぐす休日の一日。ご苦労様です
○(仙翁)ありそうで、色っぽいですね。
◎(道人)赤裸々ではあるが、勤労感謝の日の句として開放感があって斬新。
○(敏)女性の勤労者は珍しくなくなりました。おおやけからもたらされたこの休日の使い方は人それぞれでしょうが、一句は女性ならではの消化方法でいたく感心しました。
◎(あき子)ノーブラの開放感が勤労感謝の日に射しこんでいます。リラックスの一日を描くことで、ブラをつけて勤労している日々も見えてきました。

思い出の終わり曖昧芒原  めたもん
◯(アネモネ)ほんと「曖昧」。言い得て妙です。
○(仙翁)記憶力が衰えて、思い出しそうで思い出せない。

実むらさき歩道が無ければ危惧をする  ちせい

秋思ふと微妙にずれるペア時計  アゼリア
◎(カンナ)ペア時計に恋人同士だとわかります。互いの「思い」はずれて、それからどうなるのでしょう?
◎(アネモネ)「微妙にずれる」に得心です。
○(餡子)おやおや・・?どうしたのでしょうか・微妙にずれるというところに作者の何やら不安さがでていて面白いと思いました。面白がってはいけませんね。深刻かも。    
○(宙虫)昔のようにペアルックは見かけなくなった。時計がぴったり合うことの方が重たいような気がする。    
◎(めたもん)二人の間の心理的な距離感を上手く詠んでいると思います。 

爽やかや年齢欄に古希と書き  道人
〇(瞳人)なんの、まだ、30年もあります
◎(藤三彩)「古希」ご同感です。

太刀魚を煮つけ昨日に蓋をする  宙虫
〇(楊子)太刀魚の漢字も音も効いています。
○(あちゃこ)景の中に作者の表情が浮かぶようです。
◯(アゼリア) 私にも昨日に蓋をしたい日があります。昨日に蓋をするー上手な表現と思いました。
(選外)(アダー女)なんかよくわからないような、それでいてちょっと気になる一句。美味しそうに太刀魚を煮付けて、なにか不快なことがあった過去の事を「忘れましょう」と美味しそうに煮付けた太刀魚と共に蓋をしたのか。それとも・・・
(選外)(道人)日常の心の移ろいを詠って巧い。「昨日に蓋をする」が如何にも。

待ちぼうけリバーサイドの秋の音  あき子

谷中来て夕やけだんだん冬めける  藤三彩
○(ちせい)夕焼けに冬めきを見るとは観察が細かいと思いました。

秋祭飛騨の匠の凄き技  泉
◯(アネモネ)「凄き技」を「どう凄いのか」的確に言えたら特選でした。

分度器で探す方向白き風  卯平
◎(敏)分度器を使って風の向きを探るといった思い付きに目を見張りましたが、たぶん季語として下5に置かれた「白い風」に少々?が生じました。色としての白は秋に相応しいとは思いますが、この表現で秋季を感じるのは難しいのではないでしょうか。端的に「秋の風」としても句意を損ねることはないと思いますが。

旅人に振る舞う一椀稲穂波  あちゃこ
◯ (アゼリア) コロナのせいもあるのでしょうが、こういう暖かいもてなし少なくなりましたよね。

恋消して月下の道をひた走る  敏

藁塚に凭れて明日を語り合ふ  幹夫
◎(餡子)青春だなあ。でも、どんな年代にも通じる「明日を語る」。良いですね。もう、先が短いですが、まだまだ明日を夢見まあーす。
◯(道人)藁塚が普通に見られる時代には未来があった。今も何処かにあるだろう。
◎ (アゼリア) 石坂洋次郎の青春小説のようですね。
(選外)(卯平)「明日を語り合ふ」のは何処でも出来よう。藁塚でなければならない詠み手の詩情を読み取れない。語りあう事が来世の事であれば藁塚の存在は「おや?」と思わせる。

壺焼きの芋ほくほくと取り出せり  アネモネ

☆☆次回をお楽しみに。



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1 コメント

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ご苦労様でした (泉)
2022-10-24 11:57:10
まきえっとさん、句会当番のお役目ご苦労様でした。今後とも、よろしくお願いいたします。

広島は朝夕は寒くなりましたが、昼間はまだまだ暖かい毎日です。服装に困るし、寝具も朝は寒くなります。6月と10月、改めて日本の四季を感じる月です。俳句が生まれた背景かな?

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