今日は会社の永年勤続感謝表彰式でした。
長く働いてこれたのは自分を支えてくれた「家族」のお陰。
兼題:走
置き傘を一寸拝借走り梅雨
偽造されたマイナカードや走り梅雨
爆竹が後押し先ずは徒競走
汗ひかる最後の走者に湧く拍手
欅青葉ざわと回送バス通過
まいまいの走る心算や鬼ごつこ
走り根を除け発電機置く夜店
堰を切る音立て走る水は田へ
敗走の少年の秘す蛇苺
走馬灯旅にしあればうんたらら
石楠花の天城連山縦走す
酔うと舞うその娘はこの走馬灯よ
伴走のロープのリズム山滴る
走りたる男と女麦の秋
夏兆す歩道の走り根に力
唐突に走り来る恋缶ビール
走梅雨男ばかりの署名記事
カーネーション大きな文字の走り書き
走るのは汗をかくため停止線
立ち食い蕎麦の長き行列走り梅雨
本棚に沿うて走れりごきかむり
テーマ:色
カメムシ季虹色意地に軋む目か
指切りの透明な風桐の花
飴色の思ひ詰めけり夏帽子
一輪挿しに白花紫蘭薄明り
黄金の大波小波し麦の秋
夏の月ホームラン打つドジャース・ブルー
お喋りな雨や若葉の備前富士
騎馬像の馬は鳩胸緑さす
恐竜展出てサイダーの銀の粒
原の色ひつくり返し阿部の初夏
雑草に紛れぬ光すみれ草
線引かれ土は色変へ緑さす
全方位に燃えて尽きたり山躑躅
鳥達の声もさみどり上高地
麦秋のブラックホール胸の穴
百均の恋色褪せた鯉幟
夕焼けの遺伝子にいるカメレオン
葉桜や郵便局にカラーボール
藍染めの衣ほすてふ風の色
緑陰に肘掛け椅子と菜根譚
冷酒や白い星ある古コップ
雑詠
お田植えの苗への期待見守りて
ガスタンク鎮座する町燕来る
鉄錆の匂い移る手遠く雷
フラワームーン竹皮を脱ぎ捨てる
やわらかい拘束ほどく春きゃべつ
花は葉に開聞岳に機は向かふ
花楝鴉が川で遊び出す
初夏やアップデートを準備して
織り上げる一編の詩風青し
新・鬼平ちと揚羽には勝てそない
青山に一歩踏み出し立ち止まる
鳥達の声もさみどり上高地
動かずに手を伸ばす樹々五月雨
楠青葉の街路雨中を走るひと
方言の飛び交うホテル黄金週間
木洩れ日のひそひそ話若葉風
立て絵いま頼光鬼を退治の場
旅の荷にお薬３種風薫る
隣国は遠くて近い黄砂降る
臍の緒を探す八十八夜寒
黴菌糸ひそり寄り添ひ辛気美化
★選句要領
選句数６句（うち特選１句）
締切 5月22日（水）24時
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選外のものでもコメントしたい句がありましたら、コメントを受け付けています。
