またたく冬の星座…
冬の星座は、肉眼で眺めても美しいものです。
空気が澄んでいるので、星がきらきらとまたたきます。夏は空気中の水蒸気が多く、視界を邪魔します。冬は、それが少ないので遠くまでハッキリと見えるようになるというわけです。
クリスマスツリーの原点も、木に灯りをともしたように見える冬の星空でした。
そんな冬の星空の代表格は、なんといってもオリオン座です。
12月の宵空に真東から昇ってきます。3つの二等星がならんだ“三ツ星”を中心に、それを囲む4つの星で構成されています。このうちの2つは赤い一等星(ベテルギュース・平家星)と白い一等星(リゲル・源氏星)が向かい合っています。
このオリオン座さえ確認できれば、冬の星は簡単に確認することができます。
三ツ星を西にのばしていくと“おうし座”の一等星アルデバランを経て、星が寄り集まった“すばる”にたどりつきます。目に自信のある人は“すばる”に何個の星が数えられるか挑戦してみてください。
また、三ツ星を東にたどると、ひときわ青く輝く星が見えます。
それが、中国では天狼星(てんろうせい)と呼ばれるおおいぬ座のシリウスです。
古代エジプトの民は、日の出直前に東の空にシリウスが輝く季節になると、ナイル川が氾濫し、洪水が起る事を知りました。この洪水は、土地の土を肥やし、農作物を作るにはなくてはならないものでした。やがて、洪水が365日毎に繰り返されることを知りところとなり、これが現在の暦の元にもなりました。
ギリシャ神話では、猟師オリオンの猟犬とされています。主人オリオンに従うように前足を上げ、オリオンの足下に輝いているからでしょうか。
このシリウスと、オリオン座のベテルギウス、こいぬ座のプロキオンをつなげてできる三角形を冬の大三角形といいます。
今日は、夜空をじっくり眺めてきませんか?
※ スカウトハンドブックなら p112-117、286-289
※ マスターターゲットバッチなら D7 天体宇宙
※ ボーイスカウト歌集 p70 中村知作詞「星方位」
♪ 大熊座の杓の底の 2つの星を結びあい
5倍の長さに伸ばしたら そこらにピカッと北極星
♪ オリオン座の三ツ星の 昇るを見れば真東だ
沈むところは真西です これで東西見分けます
この歌は、全部で8番まであります。
≪ 参 考 H P ≫
コスモシアター http://www.maps.or.jp/comcen/cosmo/04_winter.htm
紹介のページでは、冬の天文、星座が丁寧に説明されています。この他の季節も知ることができます。トップの写真もここからお借りしています。
Space http://yumis.net/space/index.htm
全天を飾る88星座別のギリシア神話と伝説伝承 その星座に位置する天体と星座を構成する星々の美しい天体写真とお話です
名古屋市科学館・プラネタリュウム http://www.ncsm.city.nagoya.jp/rel/planet/index.html
日本有数の施設です。12月のテーマは、「天空のデザイン」です。古代の人々が夜空に輝く無数の星に思い描いたさまざまな神話についての話です。班集会で見学するとよい。
星空紀行 http://jvsc.jst.go.jp/universe/hoshi/index.html
全天の星座カタログ、星座早見盤、星の一生の解説、星座の物語など星座、恒星に関する総合サイトです。