気ままに

吉田雅夫のブログです。染色・版画・料理・パソコンなど、気ままに記録しています。

版画 シルクスクリーンで紙に顔料のプリント

2015年01月14日 | 版画

これまで、綿の生地に反応染料で捺染してきました。
顔料は、捺染でも使いますが、防抜染の差し色として、または T/C などの複合素材の捺染に使ってきました。紙にプリントする版画でも基本的には同じと思います。

捺染では色糊と呼びますが、版画では絵の具と呼ぶのでしょうか、まず、版画絵具(ホルベイン)を使ってみます。


木版用とありますが、シルクスクリーンの適性は良いようです。


捺染の顔料プリントの処方です。
顔料
バインダー
台糊

これらは、田中直染料店藍熊染料などの染色用色材店から入手できます。

バインダーとして、アクリルエマルジョンが使われます。
色材店のバインダーは、そのままプリントや筆描きに使えるよう調整してあるものが多いので確認ください。
藍熊のものでは、スーパーバインダーBNN がアクリルエマルジョンそのものです。

台糊にバインダーを配合したインスタント糊もありますが、合成糊料で色糊を作ってみます。
合成糊料に藍熊のニュースーパーノール X を使います。


バインダーを水で薄めます。ここに、ニュースーパーノールを少量加えます。
粘度が上がるまで少し時間がかかりますので、少し加えよく撹拌し、また加えていくようにします。一度に多く加えると思いがけない粘度になることもありますので、最初は少しづつ加えるようにします。

適当な粘度になったらしばらく置いて泡が抜けるのを待ちます。
これを適量取り、顔料を加え色糊を調合します。

スケッチブックの紙にプリントしたものです。


ニュースーパーノールは、合成糊料の中でも流動性のよいタイプです。
流動性を改善したい場合、堅牢度を必要としないので、糊材で調整できます。

版画用の絵の具を購入するより安価に調合でき、いろいろな応用ができるのではと思います。