番号順に紹介しているサマーセール上場馬第2回は、№912プルピットレディの2016(牡)です。
初年度産駒が2歳を迎えて、産駒が続々と勝ち上がり始めた種牡馬エスポワールシチー。
当初はホッカイドウ競馬を皮切りに地方で勝ち馬を出していましたが、7月に入って中央でも新馬勝ちを収めた馬(マイネルオスカル号)を出すなど、評価が高まってきています。
エスポワールシチーは、ダート馬としてG1を9勝した名馬で骨格がしっかりしていますが、芝でもやれそうな素軽さも備えた好馬体の持ち主です。
母プルピットレディが、自身の父Pulpitに似て少し小柄で丸みを帯びた馬体であったことを考えると、プルピットレディの2016はどちらかと言えば父似のシルエットです。
最近では胴伸びが出てきて、さらに父似の雰囲気が出てきた感があります。
母の初仔であるトキノベラトリクス(牝5歳、父スターリングローズ)は現在、笠松の上位クラスで掲示板に載るなど頑張っています。
母はすでにこの世になく、当歳馬もいないことから、本馬が最後の産駒となりました。
プルピットレディの2016には、姉たちに負けないような活躍を期待したいところです。
7月末日現在、エスポワールシチー産駒は中央で1頭、地方で6頭勝ち上がっているわけですが、この段階ではさすがにはっきりとした産駒の血統傾向は出てきません。
ただ、計7頭の勝ち馬のうち、5頭の血統には母父内にMr.Prospectorの名前を見つけることができます。
プルピットレディの2016も母父Pupit内にMr.Prospectorの血を持ちますが、早い時期の2歳ダート戦ではこの血脈の存在が大きく関わってくるのかもしれません。
Mr.Prospectorの母であるGold Diggerは、エスポワールシチーがクロスとして持っているHail to Reasonと血統的に相似関係にあります。
それぞれの血脈は父系がRoyal Charger≒Nasrullahの関係を形成し、一方で母方に目を向ければNothirdchance≒Miss Dogwoodの相似クロスも見つけることができます。
実際、エスポワールシチーの父ゴールドアリュールの産駒には、コパノリッキー(母父ティンバーカントリー)やクリソライト(母父エルコンドルパサー)などMr.Prospectorの血を持つ繁殖牝馬から活躍馬が出ています。
また、エスポワールシチーの母父であるブライアンズダイムの産駒のなかにも、フリオーソやチョウカイキャロルあるいはノーリーズンなど、Mr.Prospector牝馬との間にG1勝ち馬を出しています。
このように、エスポワールシチーの血統背景を考えると、プルピットレディのようなMr.Prospectorの血を持つ繁殖牝馬とは相性が良い可能性があります。
Gold Diggerの血は、Hail to Reason以外にもエスポワールシチーが持つNijinskyとも血統的相性が良いです。
ただ、Nijinskyの血に注目するならば、プルピットレディの2016に関して言えばNijinsky≒Storm Birdの相似クロスのほうが特長的でしょう。
いずれの血脈もNorthern Dancer×Bull Page系牝馬の組み合わせで、当場ではよく用いる配合手法です。
サマーセールの2か月前から地元の育成公社さんにお願いして、セリ馴致をしてもらっているプルピットレディの2016。
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