wikiによると、4Sと言い出したのは山口青邨だそうだ。当時、青邨自身もホトトギスにいたわけだから、5Sにしてもよかったし、日野草城を入れて6Sにする案もあったかもしれないが、自分を入れるのはあれだし、4Sの方がキリがいいからそうしたのかもしれないと思う。(全くの私見です。)
私は、
みちのくの町はいぶせき氷柱かな 青邨
という句の、いぶせき、が素晴らしいと思うようになった。
スキー山の氷柱と言えば、朝日夕日にピカピカ輝いて、今日のスキー、明日のスキーの楽しみの象徴のように感じていたものが、一昨年山梨豪雪を体験して、ちょっと変わった。
あの時、愛犬かぼちゃんを山荘に置き去りにしたまま、帰れなくなった私とニックは民宿で二夜を明かした。昼間は山荘へ届く道を探して、腹まで雪に埋れて一日中歩き回った。急病人が出て救急車が来た家の前まで除雪車が来ていた。もう少し先まで行ってもらえないかと頼んでみたが、救急優先ですから、と諭されてあきらめた。四国生まれの私は、雪の手強さをそれまで知らなかった。死に物狂いで歩けば何とかなると思っていたが、どうにもならなかった。
民宿の暗い軒に重くぶら下がった半透明の氷柱を、いつ雪かきしてくれるんだろう、早く早くと、苦しく拝んだことを思い出す。いぶせき、とは暗い雪国に鬱勃とぶら下がる氷柱の形容として、唯一無二、素晴らしい句だと思う。
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