気ままにコーヒータイム

庭の花や手作りの雑貨・地域(北海道)の話題などを写真とともに載せています。
  

チューリップとムスカリ (ユリ科)

2005-05-31 11:16:14 | 庭の植物




球根植物は毎年忘れずに芽を出してくれます。
どちらも5~6年植えっぱなしなので色がだんだん褪せてきました。例年なら同時に咲いてくれますが 今年は雪解けが遅かったせいか
ムスカリが待ちきれずに咲いてしまって もう終わりそうです。
 
チューリップは「ピンクダイヤモンド」です。
植えた時のイメージは 「モネの庭」 でした・・・

イカリソウ (メギ科・碇草)

2005-05-28 22:13:50 | 庭の山野草




尖っている花は「怒り」ではなく船の「碇」の碇草で
俳句の季語にもなっている、代表的な春の山野草です。
薬草でもあり葉・茎は滋養・強壮に効力があるそうです。
ハート型の葉もなかなか趣があります。



長い葉柄がありその先に、小さい葉が3枚ついています。
複数なので複葉といい、それが3回繰り返されているので
3回3出複葉といいます。
でも1回のも2回のもあるので専門書には
1~3回3出複葉と書かれます。

3回出の小葉は3×3で9枚になるので
別名「三枝九葉草(さんしくようそう)」ともいいます。
かわいい名前ではありませんが
この命名法は理にかなっていて納得です。

テシオコザクラ (サクラソウ科・手塩小桜)

2005-05-27 00:04:17 | 庭の山野草




北海道幌延町手塩の湿った蛇紋岩地帯に自生する特産種です。
花はとても小さくてシバザクラくらいの大きさです。
幌延は核廃棄物処理場問題で道民を騒然とさせたあの幌延町…
毎年、来春も消えずに芽を出してくれますようにと祈る花の一つです。

この花は環境庁の植物危惧種情報(レッドデータブック)の絶滅危惧2類
(絶滅の危機が増大している植物)になっています。
絶滅危惧種に関しては後日あらためて取り上げます。

「春植物・スプリングエフェメラル」 について

2005-05-26 08:08:00 | マメ知識
「春植物」とは 春に花を咲かせる植物のことですが 
その総称ではありません。
早春に芽を出し 茎や葉を広げて花を咲かせ 実を作ります。
そして夏には 地上部が枯れて活動をやめ 
地下の根だけで休眠に入ります。
カタクリ・フクジュソウ・エゾエンゴサク
イチリンソウ・ニリンソウなどがそうです。

「スプリング・エフェメラル」とも呼ばれています。 
ephemeral(エフェメラル)を辞書で引くと 
「つかの間の」 「短命の」 とあります。
植物だけではなく カゲロウやギフチョもその仲間です。

春の ほんのつかの間だけのはかない命… 
せっかく現れても すぐにその命を終える生き物のことで
「春の妖精」とも呼ばれているそうです。
何とも切なくて ロマンチックなネーミングですね。

面倒な花の名前

2005-05-24 22:32:15 | 花の名前
イチリンソウ・ニリンソウ・サンリンソウ
ひとつの茎に花を一つだけ咲かせるイチリンソウ・二つ咲かせるニリンソウ 
そしてこれは三つ咲かせるサンリンソウまであります。
ただ多くの例外がありすぎる花たちです。
花が二本出ているイチリンソウや三本出ているニリンソウ
一本しか出ていないサンリンソウなどは珍しくないそうです。
ではどうやって見分けるのでしょう。

消去法です。
初めに抜けるのはニリンソウです。
葉柄(葉と茎をつなぐ部分)で見分けます。
葉柄が全くなく茎から葉が直接出ているのがニリンソウです。
花が何本出ていても葉柄がなかったらニリンソウと決めましょう。

イチリンソウとサンリンソウは花と葉が全然違います。
イチリンソウの花の方が明らかに大きく 
葉もキクのように鋭く切れ込んでいるので
二つ並べて比べるとすぐ分かります。
でもそれだけを見たら分からないかもしれません。
例外が多いとはいえ 大きめの花が一つで葉がギザギザだったら
イチリンソウにしましょう。

そうして小さな花が三つついていて葉柄があったらサンリンソウです。
本当に何て面倒なのでしょう…

百聞は一見にしかずですので 興味のある方は
実際に見て違いを確かめるといいでしょう。
すぐわかるはずですから。

ニリンソウ (キンポウゲ科・ニ輪草)

2005-05-24 16:19:02 | 庭の山野草




ひとつの茎に二輪の花を咲かせることからついた名前です。
葉は食用になり 三つ葉のようにお味噌汁にはなつと美味しいそうですが
私はまだ食べたことはありません。
葉が猛毒のあるトリカブトに酷似しているので 食べてみたい人はご注意くださいね。

花が終わると早々に地上部が消えてしまう春植物と呼ばれるものです。
いつもどこに咲いていたか忘れて土をかいてしまいます。
花は一つづつずずれて咲きます。

下の写真はイチリンソウの八重で栽培種
雨の日は花びらをすぼませてすずらんのよう…





サクラ  (バラ科・桜)

2005-05-23 11:22:28 | その他の植物




雪国の人は 誰よりも桜の開花を待ち望んでいます。
桜が咲くと 堰を切ったように次々と花が咲いて 
本格的な春がやってくるからです。

でも北の桜は短命です。季節の到来を告げると
惜しげもなく 花びらを散らしてしまいます。
正しく今日の雨は 花散らしの雨…


ヒトリシズカ (センリョウ科・一人静)

2005-05-20 15:39:26 | 庭の山野草




代表的な春の山野草ので 花は葉に包まれて伸びてきます。
その葉が開くと 中から白いブラシのような花穂が一本
出てきますが それは花糸と呼ばれるオシベです。
名前は一人で静かに咲いているからではなく 
静御前の白拍子姿に例えてつけられたのだそうです。
何本かまとまって咲きます。

フタリシズカ(二人静)というのもあります。
花穂は二本が普通ですが一本~五本のもあるそうです。
葉には光沢がなく さらに花糸は糸状ではなく丸くなっています。
フタリシズカの花穂は 舞を舞う静御前に必ずつきまとっている
幽霊だと言われているそうです。
こっちはあまり綺麗ではなく 庭に植える気になれません。

「トピアリー」 について

2005-05-19 22:27:02 | マメ知識
トピアリーとは園芸で使う言葉です。
私の辞書には「庭木を動物などの形に刈り込んだもの」とあります。
公園や広場で イチイやツゲなどの木を 恐竜や犬などの形に刈り込んであるのを見かけます。
最近は花屋で水苔をクマやウサギの形にしてワイヤーで巻き ツル植物を這わせたものも見かけます。
あれもトピアリーです。(鉢物なのでプミラやアイビー・ワイヤープランツなどがが多いようです)
そんな芸術的なものでなくても 生垣を何かの形に刈り込んだだけでも立派なトピアリーです。
映画「シザーハンズ」のジョニーデップはトピアリー職人ですね。

辞書にはもう一つ「ドライフラワーをあしらって造形的に仕立てた室内装飾用の人口樹木」というのも載っています。
上に球状の物が乗っているのはトピアリーのポピュラーな形です。

最近の園芸の本を見ていると ハイビスカスやバラの「トピアリー仕立て」というのが出ています。
覚えておくと役に立つかもしれません。

「一属一種」 について

2005-05-16 23:24:44 | マメ知識
多くの植物の場合は 「属」 があり それから
ア・イ・ウ…とたくさんの 「種」 に分類されます。
「一属一種」 というのは このA属の種は アしかないということです。

シラネアオイは キンポウゲ科シラネアオイ属シラネアオイで 
「シラネアオイ」 はただ一つだけです。
そして日本古有の多年草です。
ちなみにキンポウゲ科は 世界中に58属1750種があるそうです。

このキンポウゲ科に レンゲショウマという
夏の終わりに咲く花があります。
これも一属一種 レンゲショウマ属レンゲショウマで
「レンゲショウマ」 はただ一つだけ。
これも日本古有の植物で 我が家にもあります。
ロウ細工のような 不思議な花を咲かせるので
夏の終わりの写真を お楽しみに。


追記:
現在は 「シラネアオイ科」 として分かれているそうです。
これで 一科一属一種ということになり
シラネアオイ科シラネアオイ属シラネアオイ となるわけで
名実共に 世界に一つだけの日本の花 「シラネアオイ」です。

この記事は書き直さずに このままにしておきます。