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乳歯の根の吸収のメカニズムを知ろう

2017-02-14 | Weblog


乳歯の根の吸収のメカニズムを是非一般の保護者様にも知ってもらいたいと思います。
この生理的な作用を知らずして、小児歯科は語れません。
ところが、今までの歯科医向けの小児歯科の教科書ではこの研究があまりなされていません。
永久歯と同様の絵を書いて、乳歯を語っているのです。永久歯と乳歯は違います。

例えば、これはある教科書にありますが、根管がすべてきれいにある乳歯は生後2歳6ヶ月位のときであり、そこから根の吸収が始まります。

むし歯が発生し、抜髄とか感染根管処理を問題にしないといけない年齢は大概3歳以上の年齢です。
この年齢では根の吸収が進んできています。
しかも、根の尖端から吸収が始まるのではなく、歯根部の中央や前歯では側面から吸収が始まるために、レントゲンで見えるものと、吸収のために、すでに根尖部に穴があいているものとでは、実際に違うのです。

穿孔した形で穴があいているのは根尖部ではなく、その途中です。
これは歯科用のレントゲンでは発見しにくいものです。

それをレントゲンを頼りに、根尖部まで根充剤を入れようと、大人用のリーマーやファイルで根管拡大しようとしたのでは、出血が止まらないことに。
いや、出血は増すばかりです。
その上、ホルマリン剤などのきつい歯内療法用の貼薬剤をつけたのでは、その化学的作用のために、歯根部の歯槽骨や歯肉に腫脹を生じせしめ、治らないため抜歯ということになります。

そのため乳歯の感染根管は抜歯というのが一般的です。
これは全くナンセンスです。
今まで、感染根管処置が難しいからということで抜歯された乳歯が多いのですが、保隙装置として、天然の歯にまさるものはありません。
これらの誤った考えは、生理的吸収のメカニズムの理解不足と使用薬剤のミスによるものですから、この両方のことを理解し解決できれば、乳歯の根管療法による抜歯ということは避けることができます。

   

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