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【北朝鮮拉致】日成-正日-正恩の金王朝3代はなぜ潰れないのか? 「恐怖」植え付ける統治システムを脱北者が明かした

2016-08-15 14:01:13 | 日記
2016.8.15 12:00

【北朝鮮拉致】日成-正日-正恩の金王朝3代はなぜ潰れないのか? 「恐怖」植え付ける統治システムを脱北者が明かした

「自由北朝鮮放送」を韓国で運営するキム・ソンミン代表

 独裁国家、北朝鮮で金正恩(キム・ジョンウン)氏が最高指導者となって4年が過ぎた。対外的には核実験のほか、弾道ミサイル発射を繰り返して国際社会を挑発。国内では叔父で後見人とされた張成沢(チャン・ソンテク)氏の粛清をはじめ、朝鮮労働党や軍の幹部を次々と更迭した。横暴の限りを尽くしながら、いまだに金正恩政権は崩壊していない。祖父の金日成(キム・イルソン)主席から3代続く「金王朝」はなぜつぶれないのか。その背景には、北朝鮮で代々培われてきたあるシステムの存在があるという。

居眠り理由に幹部粛清の“横暴”も

 2011年12月に父の金正日(キム・ジョンイル)総書記が死去した後、翌12年4月に朝鮮労働党のトップである第1書記となった金正恩氏。今年5月、36年ぶりに開かれた党大会では、新設の「党委員長」に推戴されて就任した。

 父の後を継ぎ、最高指導者となってから4年余り。その間の金正恩氏の行動は「恐怖政治」といえるものだった。

 対外的には、13年2月、16年1月に核実験を実施。さらに、弾道ミサイルを相次いで発射して国際社会を挑発。国連安全保障理事会は今年3月、北朝鮮に対する制裁決議を採択。国際社会との関係はこれまでになく冷え込んだ。

 北朝鮮国内では、幹部たちの更迭や粛清を繰り返した。13年には叔父で後見人とされた張成沢氏を粛清。昨年4月には、金正恩氏が開いた会議の場で居眠りをしていたとして、人民武力部長だった玄永哲(ヒョン・ヨンチョル)氏が「不敬罪」などで公開処刑されたといわれる。ほかにも朝鮮労働党や軍の幹部を次々と更迭するなどした。

 中国との関係が深かった張氏の粛清を受け、これまで北朝鮮を支えたきた中国との関係も悪化したとされる金正恩政権。国際的孤立はますます進んではいるが、いまだに崩壊には至っていない。

週に一度義務付けられた自己・相互批判

 国際的、国内的にこれだけむちゃくちゃともいえることを行いながら、金正恩政権はなぜつぶれないのか。脱北者で現在、韓国で北朝鮮向けラジオ放送「自由北朝鮮放送」を韓国で運営する金ソンミン代表は独裁国家を支えている2つのシステムの存在を挙げる。

 7月27日に拉致被害者の支援組織「救う会」が開いた集会で、金ソンミン氏は、そのシステムについて「第一が宣伝システム、もう一つが監視と統制システムだ」と説明した。

 宣伝の具体的な事例として、金ソンミン氏は北朝鮮国内で毎週土曜日に行われている「生活総和」という学習会について、こう説明した。「生活総和とは、北朝鮮のすべての人々が毎週土曜日午前10時に自分が所属する政治組織に集まって、この1週間自分は政治的に間違ったことはしていないか、そして同じ組織員が政治的に間違ったことをしていないか自己批判、相互批判をする時間です」

システムに引っかかれば「みんな殺される」

 生活総和に代表される宣伝システムに真面目に取り組まない人間を取り締まるため補完的役割を果たしているのが、もう一つの監視と統制システムだ。それを実施しているのが朝鮮労働党の組織指導部という。

 金ソンミン氏は「組織指導部はその対象が張成沢であろうと、人民武力部長であろうと、ただの職業人であろうと、各個人個人に対する生活評定書を作成している。そのような生活評定書に基づいて幹部として登用したり、幹部から落としたりする役割を担当している」と話した。

 独裁国家、北朝鮮を支えるシステムは、トップに集中して受け継がれているという。だから、金日成主席が死去すれば後継者の金正日総書記に、金正日総書記が死去した後は、金正恩氏への権限移譲がスムーズに進んだというわけだ。

 幹部の相次ぐ粛清や更迭についても、システムが関係していると金ソンミン氏はみる。「(粛清は)誰かが狂って、その狂気によって行われたものではない。誰か個人の忠誠心で行われていることでもない。このシステムに引っかかってしまえば、(朝鮮労働党副委員長の)崔竜海(チェ・リョンへ)や(軍総政治局長の)黄炳瑞(ファン・ビョンソ)もみんな殺されなければならない」

 このシステムが壊れない限り、北朝鮮の現体制は崩壊しないと強調した金ソンミン氏は、日本人拉致問題について「北朝鮮の現体制が崩壊しなければ、日本人拉致問題も解決することはできないというのが、私が強調したいことだ」と指摘した。

(金ソンミン氏の漢字表記は金聖●=王へんに文)

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