透析人間ベム!不当解雇をぶっ飛ばせ!

透析人間ベムへ続く道が突然不当解雇の道に迷い込んでしまいました。これは過酷な運命過ぎます。

抜本的なてこ入れ

2013-05-31 17:16:18 | 透析
今日は相棒を連れて社長室に呼ばれました。
今日までに社長には10数枚の報告書と提案書を送っています。
今回も専務も息子も入る様子はありません。
だが周囲は聞き耳を立てている雰囲気です。
「どうだ。少しは役に立っているか?」
「ええ、助かっています」
二人になったことで精神的に楽になりました。
「ところで新会社の必要なのは分かってきたが、どうしてそんなことになってしまっていたんだ?」
やはり提案書には目を通してもらっていたようです。
私は前の会社からできるだけ単刀直入に話を進めるようになりました。
生え抜きではないので、調和より実績を上げる方に力を入れるようになったのです。
「今の社長になる前もホテル経営については手堅くされていましたが、その前の社長は新たにお金をかけない売り上げアップに徹していましたので、儲かるホテルと儲からないホテルが極端になっていたようです」
「それは昔から苦情を言っていた」
「今の社長は儲からないホテルのテコ入れをしています。それで全体の売り上げは伸びていますが、工事代等の経費が伸びていて赤字が続いています。それと税務対策が全くされていませんし、ほとんどのホテルがボイラーの入れ替えの時期に来ています。いまのこの会社の仕組みを一つずつ改修するより思い切って運営会社を新会社にする方がリスクと時間がかからないと思います」
「分かった新会社を作ってくれ。司法書士をを回そうか?」
「いえ、会社はよく作っていたので自分でやります。ポイントだけ了解を入れますので判断してください」
社長室を出ると、相棒はトイレを心配しています。
2時間は持つという自信が持てるようになりました。

カリウム

2013-05-30 10:12:01 | 透析
相棒に女性陣とのじっくり話し合いを頼んで内科の診察に出かけました。
会社からは歩いて40分ほどです。
今日はあの若い女医が担当部長の席に座っています。
「先生が学会なので代打ですよ。体調はどうですか?」
「はい。抗がん剤の副作用もずいぶん治まりました」
「仕事を続けられているのでしたね?」
「ええ、子会社に移りましたので気分的には楽ですね」
「精神的にリラックスできるのはいいですよ。クレアチニンは4.28と少し上がっていますが、いかにこの辺りで留まれるかです。5台に入ると急に風邪などで悪化することがあります。風邪薬は市販は使わないでください。こちらで10日分出しておきます。それとカリウムが5.6と少し高くなっていますね。カリウム吸着薬を出しますが、便秘の副作用があるので、ゼリー状の薬(アーガメイトゼリー)を出します。これにはカリウムを吸着する成分と便秘を予防する成分が含まれています」
会社に戻ると、現場の幹部が2人相棒と話しています。
「新潟のホテルのボイラーが壊れたらしいのです。取り敢えず2基あるうちの一つを回していますが、これも去年故障していたので持たないようです。1日は営業停止したのです」
「1基どのくらい?」
「5千万が相場です。ここは前回強引に分割依頼をしたので乗り気ではないのです」
そうですね。でも営業停止は売り上げにとっては致命傷です。
「損害保険は?」
「こちらでは家財保険だけしかけてないですよ」
「そうか。ここはホテルの所有権は社長の身内会社だったな」
これも資料を調べて分かったことです。引き継ぎのような書類は一つもないのです。
「社長と話してそちらの保険を調べてみるよ」

会社の実態

2013-05-29 16:42:13 | 透析
相棒の机と椅子とパソコンを中古で間に合わせて仕事開始です。
彼は本社にいて余計な雑音が入っているので、最初に本音の話をしておこうと決めました。
「まず女性陣だが」
「あまり仕事をしないと評判ですよ」
彼も思っていることを素直に口にします。
「ところが本社の女性社員よりよくやっている。仕事量もこなしているな。問題はホテル事業の幹部とは意思疎通がない。だから何のために今の資料を作っているかとは無縁だ。朝会を始めて全体の流れが見えたと言っている」
前の会社は逆に女性の活躍が凄い会社でした。
まだそのギャップが残っています。
出来るだけ今の会社の現状を話しています。
「社長は?」
「現場はよくこなしていますが、社員の使い方が分からないようです。事務やマネージャーの経験がないので、自分が与えた仕事の難しさが分からないのです。社長夫婦は資金繰りでほぼノイローゼ気味でしたよ」
「そんな風には聞いていなかったですよ。ぼろ儲けみたいな話でした」
「いえ、逆に倒産すれすれですね」
「実は僕も経理は疎いのです。ここにいる時教えてください。でも本社の社長も分かってないのですか?」
「実は最近までみんなと同じ情報しかなかったようです。今は少し分かってきたかなと思いますが、どうしても家賃と融資の返済が入ってきていたらもういいという考えです」
「よくないのですか?」
「実は今まで工事代や設備費で出してきた10億の半分が家賃と返済金に化けています」
「へえ!」
でも彼に話すことでストレスは減るようです。
ついでに膀胱がんだったことを話しました。ただ腎不全までは話さないでいました。
そこまで話すと仕事を続けられないという印象を与えたくなかったのです。

相棒

2013-05-29 06:40:38 | 透析
今日も女房と朝大川沿いを歩いて会社に向かいます。
不思議なことで20000歩も毎日のことになると苦になりません。
女房はパソコン教室が楽しそうです。
「しんどかったら辞めてもいいのよ」
「いや少し慣れて来たよ」
最近は排尿痛を身構えることはなくなりました。
会社に着くと一人きりの部屋の鍵を開ける。
これも慣れてきましたね。
「あれ、どうしたの?」
部屋の椅子に例の不動産事業部の主任が笑いながら頭を下げています。
「私も出向になりました」
「そんな話は少しも聞いてないよ」
「いえねえ、社長が珍しく不動産事業部を集めて、ホテルの方も忙しくなったので誰か手を上げないかと急に言い出したんです。部長の仕事ぶりは時々見ていたので一度本当の仕事をしてみたいと手を上げたんです」
確かに助かるのだが。
「本社の人達は自分の仕事を抱えて、足の引っ張り合いばかりでいい加減に疲れましたよ」
「いつから?」
「今日からです」
「まず机と椅子、パソコンを買わなければなあ」
「でも足手まといになるかも?」
「いやこちらも勉強中だから。でもやることは山のようにある」
久しぶりに人口密度が増えた孤島です。

新会社を作る

2013-05-27 05:04:44 | 透析
今日の内科の検査ではクレアチニンが3.93とまた上昇が始まったとのこと。
それに特記すべきは血糖値です。
食事の2時間後が140mg/dlを超えてると境界型糖尿病で200mg/dl以上は糖尿病だそうです。
今回210という高い数値が出てカルテに糖尿病が追加されてしまいました。
ようやく新会社の構想ができて社長に直接メールを送りました。
とくに顧問税理士とは3度打ち合わせを重ねました。
前の会社ではよく新会社を作って事業の整理を大胆に行っていました。
でも今回は一人でこつこつ誰も期待のない中での作業です。
「凄いことですよ」
親しくなった顧問税理士が声を上げます。
「問題はこの会社が2年半ということですね」
「2年内なら問題なしですよね?」
「でも半のリスクよりこのまま続けて行く方が危険です。でもこれと併せてこちらの人材派遣会社もどうにかしないと」
こちらを押さえたらあちらがはみ出すという形です。
これがどうしても本社には理解されません。
まるで抗がん剤の副作用のようなものです。
「新会社は?}
「まだOKが出ていないので、でも登記作業は私がやります」
これも前の会社では自分で5社ほど作ったことがあります。
誰もこの会社では目の前のことしか見ていません。