瓦礫ががらがらと音を立てて落ちてくる。まず小さいものが落ち、次にドンという勢いで大きな瓦礫が落ちてくる。その坑道の崩壊がやっと終わったとき、瓦礫がわずかに動いた。
「ぷはっ」
プリアが顔を出し、息をつく。少し離れたところには、ケージを頭に持ったままのリリスと、まもるで自分のみを守ったアーリアス、目が半分死んだ状態のギ・ルタがいた。
「・・・・。アーリアス」
頭でケージを持ったまま、震える声でリリスが言った。
「・・・。ケアル」
簡潔に言って頭からケージが滑り、プリアの元までくる。
「あっ、・・・ケアルね」
リリスの逆鱗をおそれていたアーリアスは、ゆっくりとケアルをかける。もぞもぞと瓦礫を泳いできたプリアとギ・ルタも、ケアルの恩恵にあずかる。
「よーいしょっと」
もぞっとでたリリスは未だ半身が埋もれているアーリアスを見下ろし・・・。
がんっ。
大変わかりやすい音が、空洞の坑道内に反響する。
「この・・言い出しっぺが・・・!」
「い、言い出しっぺ? な、何のこと・・?」
ふるえるアーリアスの仮面に、再びリリスが槍を一直線にたたく。
「いたっ!」
「もうありえなーーーーい!」
がんがんとリリスが槍で殴りまくる。
そこに新たなる面倒くさい人が・・。
「むう、これは面妖な」
アーリアスと同じような仮面をかぶったキャラバンが複数。しかも服は格子柄と、どぎつい。なんか見ている人が思わず顔をしかめたくなる。ユークはミステリアスな人間(?)なので、服装の価値観はよくわからないが、よくこんなものを着れるな、といつも感嘆している。
「あ、アミダッディさん?」
「これは大変だな。何とかして修復しないと、マール峠のキャラバンたちにどやされるぞ? ここは、彼らの近場だからな」
「・・・・」
ぎろっという音が聞こえるほど、リリスがアーリアスをにらむ。アーリアスはプリアの視界の隅で、悲しいほど縮こまっていた。
「どうすればいいんだよ」
けんか腰でギ・ルタが聞く。ギ・ルタに向き直ると、アミダッディは言った。
「まずはこの瓦礫を、外へ放りださんとな。手伝おう」
かくして、約三日間かけながら休憩場にたまりにたまった瓦礫を放り出し、何とか休憩場をきれいにした後、カトゥリゲス鉱山を後にしたのだった。
「もうほんっと、あり得ないから!!」
リリスがパパオをぱんぱんたたきながら急かす。結構ティパの村のクリスタルの有効期限が、終わりに近いことに気づいてしまったのだ。
「今のケージの属性は!?」
怒気を含ませたリリスが、馬車の方向へ叫ぶ。プリアはケージのクリスタルに宿っている色をみて判断した。
「風!!」
「おっしゃーーー!渡るぞっ」
ケージをうれしそうに奪い取ると、リリスに馬車を任せたまましょうきストリームに入った。
クリスタル有効期限切れまで、後三日という危険な記録を残しながら、プリアたちのティパのクリスタルキャラバンの一年目は終わった。
「ぷはっ」
プリアが顔を出し、息をつく。少し離れたところには、ケージを頭に持ったままのリリスと、まもるで自分のみを守ったアーリアス、目が半分死んだ状態のギ・ルタがいた。
「・・・・。アーリアス」
頭でケージを持ったまま、震える声でリリスが言った。
「・・・。ケアル」
簡潔に言って頭からケージが滑り、プリアの元までくる。
「あっ、・・・ケアルね」
リリスの逆鱗をおそれていたアーリアスは、ゆっくりとケアルをかける。もぞもぞと瓦礫を泳いできたプリアとギ・ルタも、ケアルの恩恵にあずかる。
「よーいしょっと」
もぞっとでたリリスは未だ半身が埋もれているアーリアスを見下ろし・・・。
がんっ。
大変わかりやすい音が、空洞の坑道内に反響する。
「この・・言い出しっぺが・・・!」
「い、言い出しっぺ? な、何のこと・・?」
ふるえるアーリアスの仮面に、再びリリスが槍を一直線にたたく。
「いたっ!」
「もうありえなーーーーい!」
がんがんとリリスが槍で殴りまくる。
そこに新たなる面倒くさい人が・・。
「むう、これは面妖な」
アーリアスと同じような仮面をかぶったキャラバンが複数。しかも服は格子柄と、どぎつい。なんか見ている人が思わず顔をしかめたくなる。ユークはミステリアスな人間(?)なので、服装の価値観はよくわからないが、よくこんなものを着れるな、といつも感嘆している。
「あ、アミダッディさん?」
「これは大変だな。何とかして修復しないと、マール峠のキャラバンたちにどやされるぞ? ここは、彼らの近場だからな」
「・・・・」
ぎろっという音が聞こえるほど、リリスがアーリアスをにらむ。アーリアスはプリアの視界の隅で、悲しいほど縮こまっていた。
「どうすればいいんだよ」
けんか腰でギ・ルタが聞く。ギ・ルタに向き直ると、アミダッディは言った。
「まずはこの瓦礫を、外へ放りださんとな。手伝おう」
かくして、約三日間かけながら休憩場にたまりにたまった瓦礫を放り出し、何とか休憩場をきれいにした後、カトゥリゲス鉱山を後にしたのだった。
「もうほんっと、あり得ないから!!」
リリスがパパオをぱんぱんたたきながら急かす。結構ティパの村のクリスタルの有効期限が、終わりに近いことに気づいてしまったのだ。
「今のケージの属性は!?」
怒気を含ませたリリスが、馬車の方向へ叫ぶ。プリアはケージのクリスタルに宿っている色をみて判断した。
「風!!」
「おっしゃーーー!渡るぞっ」
ケージをうれしそうに奪い取ると、リリスに馬車を任せたまましょうきストリームに入った。
クリスタル有効期限切れまで、後三日という危険な記録を残しながら、プリアたちのティパのクリスタルキャラバンの一年目は終わった。