クリスマスとは思えないほどの陽気皆様いかがお過ごしでしょうか
いずれクリスマスの頃が紅葉シーズンとされるほどの温暖化
すでにあちこちで春や秋が入り乱れてますものね、季節が~
さて、そんな年末ですが、全日本フィギュアスケート選手権が開催されますね。
今日はショート予定ですが、フリーの話題で少しばかり。
女子では、浅田真央ちゃんが注目を浴びますが、そのフリー冒頭の表現。
プッチーニのオペラ、「蝶々夫人」の音楽が始まった直後、
向く方向をふと変えて、表情を和らげるシーンがあります。
これ、実際のオペラの世界では、
夫が久しぶりに日本に戻って来たことに気づいて、抑えられない嬉しさを表現したところ。
蝶々さんの夫は、アメリカ軍人で、日本に来た時に蝶々さんと結婚。
子供もできたのですが、夫は軍務の関係でアメリカに帰ってしまいます。
そしてようやく日本に再来その時の喜びを表現したのが先のシーンとなるわけです。
(ちなみにオペラの世界では、夫はすでにアメリカで再婚しており、久しぶりの日本への来訪も、再婚後の夫人と日本に遊びに来たにすぎません。待ち続けていた蝶々さん、夫の幸せを願いつつ、ショックは大きく、子供とともに自害するという悲劇の終幕となります)
でその表情なのですが、
復帰初戦の真央ちゃんの表情と、その後の試合の表情が明らかに違うのです
復帰初戦はあふれる喜びの表現だったのにその後の試合ではとても硬くて
演技も、見ていてとても苦しそうな雰囲気。気の毒なほどでした。。。
「やらなきゃという意識が強すぎるのかも。」というコメントもありましたね。
さて今回、ショートの方では難易度を下げたとのこと。
少し気を楽にして、臨めたらいいのですが。
フリー冒頭の表現、表情に注目です
(ちなみにこのオペラ「蝶々夫人」には日本の歌や文化もあちこち出てきます。作曲家のプッチーニはイタリア人ですが、日本もとっても勉強している感じが伝わってきますよ)
長くなりますが、今度は男子の話題。
羽生君がすごいのは別格ですが、ここでは宇野君のフリーの曲と表現で。
こちらもプッチーニのオペラ「トゥーランドット」を使用しています。
(過去、五輪で荒川静香さんも同じ曲を使ってましたね)
このオペラは、中国北京が舞台。音楽もあちこち中国風なものが出てきます。
あらすじをざっくり紹介すると…
ある王子が北京にいる姫様に一目ぼれの恋をします。
ところがこの姫様、偏屈なお方で、
「付き合いたくば、謎を3問解け」と言ってくるわけです。
それが解けなければ死あるのみというなんとも困ったもの。。。
(過去、言い寄った男は謎が解けずに死んじゃってます)
でも王子、気持ちを抑えられずに申し込みをします。
申し込み時の証拠としての合図が、「鐘を3回鳴らす」というものです。
この後、王子は見事謎を解くのですが、姫様へそを曲げて受け入れません
そこで王子も条件を出して、
夜明けまでに王子の名前が分かれば、なかったことにしようとするわけです。
ここで有名なアリア「誰も寝てはならぬ」が歌われます。
(へそ曲げ姫様のために、夜明けまでに王子の名前を当てなくてはならず、寝てる場合じゃないということ。そんな街中大騒ぎの模様を踏まえて、王子が高らかに勝利を確信して歌う名場面です)
さて、宇野君のスケートに戻りますが、
気付かれた方いらっしゃるでしょうか?
演技後半の振付の中で、宙にむかって手を三回繰り出すシーンがあるのです
初めてその振付を見た時、この振付どんな意味があるんだろって思いました。
でもこれ、さっき触れた「鐘を3回鳴らす」シーンを表現したものだって気づきました
実際の音楽と場面にはちょっとずれがあるけど、多分間違いないでしょう
知ってて見ると、もしかしたらフリーの演技もまた違ってみえるかもしれませんね~
今日は、そんなオペラとフィギュアスケートの振付について触れてみました
ではでは良い一日をお過ごしくださいね~ yutaka