おとなりカフェ

コピー&ペースト



いわゆる「コピペ」のこと。
9月1日に放送されたNHKのクローズアップ現代で取り上げられていました。

大学の先生が、「コピペ」で作成された学生のレポートに嘆く話はずいぶんと前から話がありましたし、公文書もインターネット上の情報のかなりの部分を引用して作成されるケースが国会で指摘されたことがあったような。

その日の放送のゲスト・茂木健一郎氏によれば、
「コピペ」の利用はこのインターネット社会で避けられないし、コンピュータが得意なことは活用すればいい。
しかし、脳をあまり使わずに、コンピュータにできるレベルのことで人間の能力を止まらせてしまうことは、脳の成長にとってひじょうにもったいない。
脳は編集力が得意であり、その結果として創造性がある。
人間の脳にしかできないことを脳にさせてあげないと人間の存在価値がなくなってしまう。

放送の中で齋藤孝氏も登場。
3色ボールペンを使って本に集中される様子、初めて見ました。
情報に向き合う身体性の深さが思考の深さにつながるのだそう。

私の場合は間違っても3色とか、ボールペンとかは使わないけれど、本に鉛筆でラインを引いたり、付箋を貼り付けることをよくするので、うなづける行動と成果です。
そういう人は意外にも大勢いるのではと思うのですが。

茂木氏によれば、この身体性について、インターネット時代にこそ重要な向き合い方ではないか。
インターネットは視覚と聴覚しか運んでこない。触る、嗅ぐ、味わう、という3つの感覚は身体を使うしかなく、「自分らしさ」につながる。
そして、
インターネット情報が氾濫する時代だからこそ、安心して「自分らしさ」を出していい時代になった。しかし、自分らしさは生の体験からしか生まれない、それはネット上にはない、と。


今は、小学生のわが子に辞書を引くことの重要性を教えるのが困難になっています。
毎日辞書を引きなさいと言う。子どもは毎回面倒そう。
ある時、私の昔使った手垢のついた英語の辞書を見せた。
そして、少しだけ納得していた様子も。

でも私、正直言うと、90年代の終わりごろからほとんど電子辞書ですませてきました。うっかり、インターネットを辞書代わりにする姿も、そういえば見せています。
だから、あまり威張れない。

今日、そうか、私が考える子どもの学習態度として、この身体性にこだわろうとしているんだな、ということが分かったというわけです。


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