細野豪志ブログ

衆議院議員 細野豪志の活動報告です

みんなの力でガレキ処理

2013-03-20 10:47:04 | 国会活動

18日、静岡県庁で震災ガレキの受け入れ終了宣言、記者会見がありました。私が、環境大臣として受け入れを要請し、静岡県内では島田市、裾野市、浜松市、富士市、静岡市が受け入れてくれたものです。静岡県から私もお招きいただいたのですが、党の役員会が重なり、ビデオメッセージを送りました。

「みんなの力でガレキ処理」という運動を開始したのが昨年の3月7日。当時は、めどが全くたっていませんでした。責任者として私が街頭に立ち、環境省、民主党はもちろん、自民党、公明党の皆さんにもご協力を頂き、国民の皆様に理解を求めました。街頭で厳しいご批判を頂いたこともありましたが、山積みのガレキと隣り合わせで避難生活を送る被災者の皆さんのためにと、関係者が力を合わせてガレキ処理に懸命に取り組みました。

あれから一年、被災地での処理も本格化し、全国でガレキの受け入れも広がりました。広域処理の受入実施済み、実施中、受け入れ決定済みのところは、今年の1月末時点で1都1府13県。合計65件にのぼります。改めて、感謝申し上げます。

1月末時点の処理状況は、宮城県51%、岩手県39%です。今年の3月末の中間目標の達成は微妙ですが、来年3月の処理終了は実現できそうです。福島県についても、県内処理で31%まで来ました。

ガレキの広域処理は、被災地の復興支援に大きな役割を果たしましたが、フェイスブックやツイッターで、広域処理についての厳しいご意見を頂きます。被災地でも、受け入れ自治体でも放射線量のデータを公開してきました。安全対策に問題はありませんが、不安を持たれた方がおられることは国の責任です。その責任を担っていた者として、お詫び申し上げます。

ガレキの広域処理が進まなかった時期に、新たな補助制度をつくりました。広域処理を表明した自治体の処理施設整備を積極的に後押しするものです。

廃棄物処理の施設整備に対して、ガレキの広域受け入れを表明して頂いたタイミングで、国の補助部分を約1/3近く増やしました。

通常約2/3近く補助するところを、全額国が支援するという形です。

いくつかの自治体が手を挙げていただきました。当時の状況を振り返ると、ガレキの受け入れに手を挙げるということは、大変勇気のいることでした。受け入れの決断を迷っている自治体の背中を押すことが重要でした。

その後、被災地における努力や再生利用が進んだことにより、ガレキの必要処理量が、当初想定していたより少なくて済むことか分かりました。

結果として、一部の自治体にはガレキの受け入れなしで、高い補助率での補助金の交付をすることになりました。補助金を受けた自治体からは、被災地復興のために、何ができるか早急に考えたい旨、発言されていますが、受け入れの表明だけで補助することは、復興予算の流用ではないか等のご意見を頂きました。

特定の自治体の補助金だけを見ると、そうした意見が出るのは理解できます。ただし、いくつかの自治体が率先して表明して頂いたことで、迷っていた他の自治体も手を挙げやすくなり、ガレキ処理のスピードが加速化しました。

今では、被災地のガレキの山を見ることも少なくなりました。当時のガレキのホコリ、臭い、そして被災者の思い出の数々を目にしたときの切迫感をお伝えすることは、難しくなってきています。私は、あの時の判断は間違ってはいなかったと考えています。

18日、静岡県に、岩手県の山田町、大槌町の町長さんが来られ、感謝の言葉を述べられました。両町と静岡県の絆は長く続くでしょう。また、東海地震に備える静岡県にとっても、被災地のガレキ処理に貢献したことは、大きな意味があったと感じています。

ガレキ処理のメドは立ちましたが、復興は課題が山積しています。これまで出会った被災地の皆さんの顔を思い浮かべると、前に進めなければならないとの思いが強くなります。多くの皆さんの思いをかたちにすべく、今後も、復興に全力を尽くしていきます。

 



最新の画像もっと見る