細野豪志ブログ

衆議院議員 細野豪志の活動報告です

共謀罪続報

2006-04-27 11:30:58 | 国会活動
政府提出の共謀罪に賛成の立場のご意見が寄せられています。民主党は、国際条約に賛成していますので、共謀罪を新設すること自体に反対しているわけではありません。テロや犯罪の増加に対応すべきとの声があるのは理解できるのですが、政府提出法案は二つの面で構成要件が広すぎます。

第一に、対象となる犯罪の範囲の広さです。昨日は交通事故の救護義務違反を例に挙げましたが、4年以上の懲役・禁固の中には、共謀罪とは無縁の犯罪が多数含まれています。第二に、対象となる団体の性質が特定されていない点です。市民団体・労働団体、場合によってはサークル的なグループにまで対象とすることには、私は反対です。

日本の刑法にはすで「予備罪」が存在しており、具体的な犯罪の準備に着手した場合には、罰せられます。話し合いをしただけで罰せられるという共謀罪は、テロなどの深刻な危機に対して、国家として(時に国際的に)断固として対応すべき場合に限定されるべきです。

おこがましいというご批判をいただくと思いますが、私は、自らが権力を取った場合に、守らなければならないものは何かということを考えるようにしています。国民の安全は政治家の最大の課題です。当時に、国民の表現の自由は、権力者にとっては常に悩ましい存在ではありますが、死守しなければならないと私は考えてます。国民の安全と自由をどのようにバランスするかという問題は、常に政治家が問われるテーマです。

今の自民党の方の話を聞いていて率直に感じるのは、常に権力の側にあるという大前提があるということです。権力を持った人間が本気になれば、政治家や特定の国民を社会的に抹殺することは難しいことではありません。そういった権力者を生み出さない努力と、権力者が暴走できない仕組みを作っておくことは、与野党を問わず政治家の役割であると私は考えています。

若干情緒的なエントリーになってしまいました。私は政府提出の共謀罪の成立は何としても阻止したいと考えています。そのために、櫻井よしこさんをはじめ保守派の論客からも支持を取り付け、皆さんにも共感していただけるような戦いをしていきたいと考えています。


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