細野豪志ブログ

衆議院議員 細野豪志の活動報告です

年金は選挙の争点に相応しいか

2007-06-22 09:56:15 | 国会活動
国会は7月5日まで延長されます。「消えた年金」を巡っては、これからも、新たな問題が出てくる可能性がありますので、残された2週間の会期も、この問題で紛糾することになりそうです。

昨日、ある選挙コンサルタントの方の話を聞く機会がありました。興味深かったのは、米国では年金は選挙の争点にはならない(するべきでない?)と考えられているとのことです。そもそも年金に満足している人はいないので、与党は争点化することを避ける。野党が年金の充実を訴えても、財源の確保、要するに増税を懸念する有権者は投票しない。というのが、理由だそうです。

日本では、年金は選挙の際の最大の争点項目です。3年前の参議院選挙も年金選挙。今回もこのまま行けば、年金が争点です。選挙の争点になりながら、年金改革が進まない現状は、国民にとって不幸なことです。

実は、これまでも何度か年金を巡っては超党派で改革の方向性を模索する動きがあったのですが、成果にはつながってきませんでした。個人的な考えを言えば、いつか、党派を超えて年金改革を行う必要があると私は思っています。

それにはいくつかの前提条件があります。

まず、消えた年金に関する民主党の提案を受け入れることです。これまでの隠蔽体質を改めて民主党(特に長妻議員)の情報開示の要求に応じること。1億人に対する年金情報の緊急通知の実施などが緊急性の高い課題です。

第二に、今回の社会保険庁改革案を撤回すること。これまで公費のムダ遣いの温床となってきた特殊法人という組織のあり方も問題ですが、今回の法案の中には、年金保険料の流用の継続が謳われているのは大問題です。グリーンピア、ゴルフ練習場、カラオケセット・・・。まだ懲りないのでしょうか。

第三に、年金の制度設計を行う上で不可欠な年金情報(数字)の開示を行うこと。厚生労働省の年金官僚、そしてそれを制御すべき与党は、これに応じてきませんでした。

第四に、年金の一元化に合意すること。合意が中途半端だと、単に改革先延ばしに利用される可能性があります。

「消えた年金」はけしからん問題ですが、議論をやり直す意味では、きっかけになるかも知れません。与党を年金の議論に引きずり出す意味でも、今度の選挙は負けられません。


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