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宇宙論、ブラックホール、ダークマター、ホーキング放射、相対論

ブラックホール、ダークマター、ホーキング放射、相対論 etc etc

ブログを引っ越し中です。

2025-08-11 02:39:19 | 日記

・ameba blog に引っ越し中ですが、すでに荷物はとどいていますので、そちらでも今までのgoo blogと同じように記事にアクセスできます。

・引っ越し先のアドレスーー>https://ameblo.jp/mazeransun/entrylist.html

・ブログは変わりますが、今まで同様にお願いします。

・こちらのブログは10月までです。

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その2・2025年7月時点でのダークマター探索状況

2025-07-30 12:12:37 | 日記

Q:何をもって「暗黒物質の正体を突き止める重大な進展」と言っているのか?

A:チャットGPT

「暗黒物質の正体を突き止める『重大な進展』」とは、以下のような基準・達成要件を満たした成果を指します。

  1. 直接検出実験での決定的シグナル

    • ダークマター粒子候補(たとえばWIMPなど)の核反跳シグナルが、統計的有意水準5σ以上(偶然に起因する確率が約3×10⁻⁷以下)で観測されること。
      — 5σは、粒子物理学における新粒子発見の国際標準であり、Higgsボゾン発見にも用いられた基準ですhome.cernCERN Courier

    • かつ、複数の独立した実験(例:LZとXENONnT、あるいは異なる検出原理を用いたDAMIC‑MやTESSERACTなど)で再現性が確認されること。

  2. 物理的性質の詳細な同定

    • 質量、散乱断面積、相互作用タイプ(スカラー・スピン依存/独立など)が精密に測定され、宇宙背景放射や銀河の構造形成理論から推定される「熱的生成による残留密度 relic density」と整合的になること。

    • これにより、ΛCDMモデルにおけるダークマターの割合(全質量の約27 %)を再現できるかが検証される。

  3. 間接検出および加速器実験との整合性

    • 宇宙線・ガンマ線望遠鏡(Fermi-LAT, AMS-02など)やニュートリノ観測網(IceCubeなど)が、ダークマター自己崩壊・自己共役による特異スペクトル線を検出し、直接検出結果と質量・断面積が一致すること。

    • LHCなどの加速器実験で、**missing energy(見えないエネルギー)**を伴う新過程が検出され、粒子同定の補強となること。

  4. 天文・宇宙規模観測との矛盾排除

    • 重力レンズ観測や銀河系回転曲線、宇宙マイクロ波背景放射(CMB)の異方性解析が、発見された粒子特性で再現可能であり、モディファイド重力理論などの代替説による説明が不要となることウィキペディア

  5. 理論モデルへの組み込みと新物理への展望

    • 発見された性質が、スーパーシンメトリー(SUSY)やアクシオン理論、暗黒光子モデルといった既存の理論枠組みで自然に説明できるか、あるいは新たな理論構造(たとえば隠れたセクター)を構築する契機となること。


以上を総合的に達成したときに、「暗黒物質の正体を突き止める重大な進展」と呼べる水準に到達したと言えます。

 

Q:その「暗黒物質の正体を突き止める重大な進展」とやらが今後数年間で起きる確率を示せ。

A:チャットGPT

<button class="flex w-full items-center gap-0.5">思考時間: 14 秒</button>

以下では、「重大な進展」を「5σレベルでの直接検出シグナルの確立」または「複数の独立手法(直接検出・間接検出・加速器実験)が整合的に新粒子の性質を同定すること」と定義し、**2025–2030年(今後5年以内)**にそれが実現する確率を、現状の実験タイムラインや専門家のコメントから概算して示します。

項目 確率(%) 根拠・コメント
1. 直接検出(WIMP)
5σ検出シグナルをLZまたはXENONnT等で得る
20 ± 10 LZは2028年までに1,000日分のデータ取得予定[turn1search0]。これまで280日分で信号はなく残存パラメータ空間が狭まっていることから、成功確率は低めと予想されます[turn1search0]。
2. 直接検出(低質量領域)
DAMIC‑M, TESSERACT等でMeV–GeV級新手法による5σ検出
10 ± 5 DAMIC‑Mはプロトタイプ段階でSub‑GeV域に感度を示しましたが、本格的には2026年以降のデータ取得開始予測であり、成功には更なる技術革新が必要です。
3. 間接検出・加速器実験との相乗
IceCube等のニュートリノ観測 or LHCでのMissing E 信号と直接検出結果が整合
10 ± 5 IceCubeやFermi‐LATなどは既に強い上限を与えており、新シグナルは限定的。高ルミノシティLHCも2027年以降で本格化予定です。
4. 複合シナリオ
上記いずれかが5σを超えて同時に整合
30 ± 10 複数手法の「共鳴」を考慮すると、単独よりやや高め。直接検出が最も現実的ですが、他手法の追随が鍵です。

解説

  1. LUX‑ZEPLIN(LZ)のタイムライン

    • LZは2028年までに1,000日分の露光量を目指し、現在の280日分解析でWIMP兆候なし[turn1search0]。残り720日間での検出は可能性があるものの、パラメータ空間は急速に狭まっているため、20 %前後と見積もります。

  2. 低質量域探索

    • DAMIC‑MやTESSERACTはSub‑GeV〜数十MeV域に初感度を示しつつありますが、本格運用はまだ先(2026年以降)であるため、10 %程度の成功確率と推定します。

  3. 間接検出・加速器のフォロー

    • IceCubeやγ線観測、LHCのMissing Energy解析はいずれも強い上限を構築中ですが、10 %以下の確率で互いに整合したシグナルを得られる可能性があります。

  4. 複合シナリオ

    • 複数手法が独立に5σ級のシグナルを示し、なおかつ粒子特性が合致するケースは難易度が高い一方で、直接検出単独よりはやや確率が上がるため、30 %前後と見積もります。


注意点・不確実性

  • 上記はあくまで現状の実験スケジュールと過去の「未検出」実績に基づく概算です。

  • 新技術(超低ノイズ検出器など)の予想外のブレークスルーや、未知のダークマター候補(アクシオン、暗黒光子など)の探索成功があれば、これらの確率は大きく変動します。

  • 予測にはバイアスも含まれるため、【±10 %】程度の幅を持ってご覧ください。

  •  
#ダークマター #パラダイムシフト #ブラックホール #マイクロ ブラックホール #ホーキング放射
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ダークマター・ホーキングさんが考えたこと 一覧:https://archive.md/ip653
その2・ダークマター・ホーキングさんが考えたこと 一覧:https://archive.md/c2yLR
 
 
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その1・2025年7月時点でのダークマター探索状況

2025-07-30 11:53:46 | 日記

Q:ダークマター探索の最新の状況を詳細に示せ

A:チャットGPT

以下は、2025年7月30日時点でのダークマター探索に関する最新の進展と課題について、主要な実験・観測成果を整理してお伝えします:


🔬 直接検出実験の最新状況

LUX‑ZEPLIN (LZ) 実験

  • 2025年7月1日発表の新成果
    合計「4.2 トン・イヤー」相当(280日間)のデータを解析した結果、**WIMP(弱い相互作用質量粒子)**の兆候は検出されず、9 GeV/c²以上の質量域では存在が強く制限されました。40 GeV/c²付近のWIMPと核子との散乱断面積の上限は 約2.2×10⁻⁴⁸ cm²。これまでの世界最厳の上限です arXiv+4physics.aps.org+4Indico Global (Indico)+4Indico Global (Indico)+12lz.lbl.gov+12physics.aps.org+12

  • 2025年1月時点の初期科学運転結果も多様なWIMP–核子相互作用タイプについて新規な制約を設定し、理論モデルの整理に貢献しています Phys.org

  • LZは最終的に1,000日以上のデータ取りを目指して稼働中で、範囲をさらに拡充していく予定です lz.lbl.gov+1ウィキペディア+1

XENONnT 実験

DAMIC‑M 実験

  • フランスのModane地下研究所で稼働中のプロトタイプ段階ですが、**サブ-GeV質量域(低質量ダークマター)**の探索において先行した感度を達成。隠れたセクター成分がダークマターの主成分である可能性を初めて除外しました astrophysics.uchicago.edu

TESSERACT(低質量領域の新アプローチ)

  • 2025年3月のプロトタイプ結果:低質量領域(44 – 87 MeV/c²)での核反跳信号を初めて調査し、検出なし、この質量域ではWIMPとは異なる候補を制約しました Berkeley Lab News Center+1news.fsu.edu+1

  • 2029年本格運用開始予定で、スーパーフルオンダー実験「HeRALD」「SPICE」など複数モジュールで10 MeV/c²付近まで測定目標 news.fsu.edu

超軽量ダークマターの探索(磁気浮上技術)

  • Rice大学らによる、超軽量(ultralight)ダークマターの可動微粒子による直接探索が初成果を発表。26.7 Hz付近のB–L対称性に基づく力として探査し、検出ならずも力強い新しい実験技術を確立。次世代プロジェクト「Polonaise」へと続く展開が期待されています Phys.org

IceCube neutrino observatory

  • 地球中心に集積したWIMPの崩壊からのミューオニュートリノを10年分のデータで調査。有意な信号は見られず、間接探索においてもWIMP–標準模型粒子間の相互作用制約を上げました icecube.wisc.edu


🌌 間接・天文観測・準天文手法

ローマ宇宙望遠鏡(Nancy Grace Roman)

  • ローマ望遠鏡は2026年打ち上げ予定で、その強い重力レンズ観測能力により、銀河の暗黒構造(substructure)の特性を高解像度で捉えることが予測されています。将来的に暗黒物質のクラスタリング構造へ重要な洞察をもたらすと期待されています news.yale.edu

Simons Symposium (2025年6月開催)

  • 最新の理論・実験手法の議論が行われ、ニュートリノ・暗黒物質の協調探索、LHCなどの高エネルギー施設利用手法、アクシオン/新力理論への新展開などが重点議題でした simonsfoundation.org


📊 総括:現在の探索状況と今後の方向性

領域 主な成果 今後の展望
WIMP(数GeV〜TeV) LZが40 GeV域で断面積上限を2.2×10⁻⁴⁸ cm²まで更新。XENONnTも近似領域で厳しい制約。 データ取得継続(LZ:1,000日目標)、より低質量域(≈9 GeV以下)の感度向上へ展開
低質量(MeV〜百MeV以下) TESSERACTが44–87 MeVで探索、新規制約。DAMIC‑MもSub‑GeV域突破。 2029年以降の本格稼働で10 MeV以下まで拡大予定
極低質量/波動的性質 浮上粒子実験が初の直接探索、Polonaiseに展開へ。 波動暗黒物質やB–L相互作用系のさらなる感度向上を目指す
間接探査・天文観測 IceCubeや重力レンズで制約拡大。Roman望遠鏡の強レンズ観測に期待。 観測技術・理論のクロス連携強化により、“見えない構造”の解像へ

🔭 結論と今後の見通し

現在、WIMPモデルは極めて厳しい上限に達しており、かつての有望モデルの多くが除外されつつあります。一方で、超軽量/低質量領域への探索が精力的に進められており、新技術実験(TESSERACT, DAMIC‑M, 浮上粒子など)が未知の領域を開拓しています

今後数年で、長期データ取得による既存手法の感度向上と、新しい検出技術による低質量域/超軽量域の開拓が融合することで、暗黒物質の正体を突き止める重大な進展が期待されます。

 

#ダークマター #パラダイムシフト #ブラックホール #マイクロ ブラックホール #ホーキング放射
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量子テレポーテーションの先駆者が開発した新たなコンピューターとは  配線を使わず情報を「瞬間移動」させる

2025-07-03 22:01:17 | 日記

https://archive.md/6eWnV

世界で初めて「量子テレポーテーション」の実験を成功させた古澤明東京大教授が率いるチームが、新しいタイプの量子コンピューターを開発した。テレポーテーションを使って行う計算とはどのようなものか、仕組みに迫った。

・・・

▽新型は「テレポーテーション」を使う

 古澤教授ら東大や理化学研究所などのチームが開発した新型の量子コンピューターが始動した。これまでとは少し違うアプローチのマシーンだという。量子には光の構成単位である光子を使い「量子テレポーテーション」という量子特有の現象を駆使する。量子コンピューターには向かない、足し算や引き算もできるという。

 ここで「物質を細かくしていった原子や電子が量子だったのに、光子も量子なの?」と思う人もいるかもしれない。実は光も原子や電子と同じように量子なのだ。少し難しい話をすれば、どれも粒子としての性質と波としての性質を併せ持つ。光には原子や電子のように質量や電荷(プラスとかマイナスとか)はないが、量子としての性質は似ている。

 話がそれたが量子テレポーテーション。量子を別の場所へ瞬間移動させる技術…ではない。光子などの量子は位置や運動量、エネルギーなど、さまざまな物理的な量を持っているが、量子コンピューターではこれらを情報として扱う。さきほど説明した、原子の上向き、下向きを0や1として見立てることは物理的な状態を情報として扱っていることになる。

理化学研究所などが開発した新型の光量子コンピューター(同研究所提供)
 量子テレポーテ-ションではある一つの光子が持つ情報をそっくりそのまま、瞬時に別の光子に移し替えることをいう。古澤教授らが1998年に世界で初めて成功した技術だ。

 どうやって起こすか?ここはそういう技術があるということで勘弁してほしいが、必須となるのが量子の「もつれ状態」だ。二つの量子がもつれ状態にあるとは、互いの状態が連動するということ。例えば、片方の量子を観測して0という状態だった場合(これは観測するまで分からない)、もう一方も必ず0になる(こちらは観測しなくても決定している)ということが起こる。これは「片方が1の場合に必ずもう一方が1になる」でもいいが、ポイントはもつれた片方の量子を観測すると、もう一方の状態が瞬時に確定する点だ。

 この関係はもつれさせた二つの量子がその後にどんなに離れても消えず、たとえば片方を宇宙の果てまで運んでも、手元の量子を観測すればもう片方の状態が分かる。これは遠隔地まで情報が一瞬に届いているように見えるだろう。テレポーテーションはこの現象をうまく利用する。

そういう話を聞くと、情報のテレポーテーションを使って通信でもするのかと思うだろうが、今回は違う。量子間での情報をやりとりする手段になるのだ。

 コンピューターは通常、一つの素子にある数値と別の素子にある数値を統合して計算を行うため、素子同士をつなぐ導線が必要だ。しかし光子を含めた量子にとって導線の中を移動するのは鬼門。移動中に消えてしまったり、劣化して使えなくなったりしてしまう恐れがある。量子は移動させずに、量子が持つ情報だけ、瞬間移動させれば導線は不要になるというのがアイデアだ。配線が不要な演算装置により、素子である量子を安定的に操作できるようにしている。
 ▽100個の「もつれ」

 チームのメンバーで量子コンピューターベンチャーOptQC(東京都)の最高技術責任者アサバナント・ワリット氏によると、チームは1マイクロ秒(マイクロは100万分の1)ごとに約100個のもつれた光子を生み出し、次に生成する100個の光子とも複雑にもつれさせる技術を開発した。網の目のような光子群に互いに情報をやりとりさせて計算を行う。

(写真:47NEWS)
 具体的な動きはこうだ。網の目の一つの光子Aに、例えば「5」という数値情報があるとする。量子コンピューターはこの情報をAともつれた別の光子Bに瞬間移動で移動させることができる。光子Bには別にCというもつれた光子があり、Cは数値情報として「2」を持つ。量子コンピューターはこれをAと同様にBへと飛ばすことができる。

 Bはもつれた二つの光子ACから同時に情報が送られたことになるが、Bに対して適切な操作を行うと、5と2を加えた7という足し算の結果を出力することもできるし、5から2を引いた3という結果を出すことも可能だ。

 ▽アナログ方式

 さっきの説明で、光子一つに「5」という情報があると聞いて「2進法なら5は101だから光子は3個必要なのではないか」と思わなかっただろうか?

 実は新型では光子1個を0と1しか表現できない量子ビットとしては使わない。あれだけ念入りにビットの話をして申し訳ないが、それを「使わない」という点が新型の特徴でもある。

 量子ビットではなく、光子が持つさまざまな物理的な量の一つをそのまま計算用の数値として使う。この記事の前半で登場した古いタイプのアナログ方式だ。新型で採用しているのは光子の「電場の強さ」で、ある基準となる電場の強さの5倍なら「5」、2倍なら「2」として扱う。

 デジタルにはさまざまなメリットがあったが、量子コンピューターの分野では、既に説明したように量子ビットの安定性の問題からまだ信頼性が薄い。現時点では完全に制御できる量子ビットをたくさん用意するのは困難なのだ。また原子を量子として使う方式では、量子の状態を変えるのに時間がかかり、計算が遅くなるという課題もあるという。

 昔のアナログコンピューターはこんな感じだ。ある素子にかかる電圧が5Vで、別の素子に2Vがかかっている場合、適切な回路で結べば7Vになって、5+2=7が計算できたことになる。新型も同じことを電場の強さの数字で実行する。数字の5は2進数では101だった。3ビットが必要になるがアナログ式ならどんな数字も一つの光子で良い。ワリット氏は「光子の元になる『パルスレーザー』を出す装置の負担を軽減するメリットもある」と話す。
 ▽今後はどうなる?
 今回の新型機は量子テレポーテーションといった量子特有の現象を駆使して、足し算引き算というこれまでの量子コンピューターが必ずしも得意ではない計算を披露している。しかし量子コンピューターのもう一つの大きな特徴である「重ね合わせ」を使った計算はまだ実現してない。別々の足し算を一回の操作ではできたりしない。最新の量子の技術を使いつつも、計算の原理は古いコンピューターと同じものにとどまっているといえる。

 だが、チームを率いる古澤明東大教授は「量子の性質を使って、古典的なコンピューターと同様の動作が行えることを示せた意義は大きい」と話す。その上で「情報の重ね合わせには若干の技術開発が必要だが、根本的な問題はない」と今後の技術の進展に自信をのぞかせている。

https://archive.md/qBqNC

https://archive.md/0FnjU

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「③ 測定結果の「2ビット古典情報」は、定盤上の光検出器と位相モジュレーター/ビーム切り替え装置を結ぶ非常に短距離の電子配線」<--この電子配線がない、と言っているのだよ


ChatGPT:

思考時間: 6 秒
その論文が「電子配線を一切使わない」と言う背景には、古典フィードバック(測定結果の伝達)をすべて光のまま完結させる、“オール・オプティカル”フィードフォワード技術を用いているためです。従来の「検出→電子信号→光学素子切り替え」という流れを、以下のように置き換えています。

光学的パラメトリック増幅器(OPA)による測定
典型的には「光検出器+電子アンプ」で行うホモダイン検出を、PPLN(周期分極リチウムニオベート)波長変換素子を用いた光学的増幅で代替。これにより、検出結果は電気信号に変換されず、そのまま光として保持されます。

光パルスのダイレクトルーティング
その光信号を、電子配線ではなく、光ファイバーや集積フォトニック回路内の光導波路でモジュレーター(KerrセルやMach–Zehnder型光スイッチ)へ送り、位相や振幅を制御。

高速・超広帯域動作
電子的な帯域制限(∼100 MHz)を超え、THz帯域でのフィードフォワードを実現します。

--実際に、東京工業大学・理研などのチームは「すべて光のみで1.3 THz帯域の可変スクイーズゲート」を実証しています。電子検出・電子回路を完全に排し、光パラメトリック増幅器(OPA)によるオール・オプティカル・フィードフォワードを行うことで、古典チャンネルを“電子的には”まったく不要にしています 
arxiv.org

なぜ「電子配線ゼロ」が可能か
光のまま保持できる情報量
光子を直接増幅・ゲート処理することで、測定の結果(古典的2ビット分に相当)を電子に落とさず光信号のまま扱う。

光信号によるスイッチング技術
光パルス自体で位相・振幅制御を行う光スイッチ(OPAやKerrセル)を駆動できるため、電子配線は不要。

集積フォトニックプラットフォームの発展
PPLNウェーブガイドやシリコンフォトニクス上の光スイッチ群を超高速で結線(ルーティング)し、完全にオンチップで完結させる。

このように、電子→光→電子の往復を一切なくし、すべてを「光→光」のまま閉じたループで組むことで、電子配線が存在しない新アーキテクチャが実現されています。

 

超高速量子情報処理を可能にする全光計測装置不要のフィードフォワード

All-optical measurement-device-free feedforward enabling ultra-fast quantum information processing

https://arxiv.org/pdf/2410.20693

TAICHI YAMASHIMA,
1,2 TAKAHIRO KASHIWAZAKI,
2 TAKUMI SUZUKI,
1
RAJVEER NEHRA,
1,3,4,5 TOMOHIRO NAKAMURA,
1 ASUKA INOUE,
2 TAKESHI
UMEKI,
2 KAN TAKASE,
1,6 WARIT ASAVANANT,
1,6 MAMORU ENDO1,6 AND
AKIRA FURUSAWA1,6,*
1Department of Applied Physics, School of Engineering, The University of Tokyo, 7-3-1 Hongo, Bunkyoku, Tokyo 113-8656, Japan
2NTT Device Technology Labs, NTT Corporation, 3-1 Morinosato Wakamiya, Atsugi, Kanagawa 243-
0198, Japan
3Department of Electrical and Computer Engineering, University of Massachusetts Amherst, Amherst,
Massachusetts 01003, USA
4Department of Physics, University of Massachusetts Amherst, Amherst, Massachusetts 01003, USA
5College of Information and Computer Science, University of Massachusetts Amherst, Amherst,
Massachusetts 01003, USA
6Optical Quantum Computing Research Team, RIKEN Center for Quantum Computing, 2-1 Hirosawa,
Wako, Saitama 351-0198, Japan

光回路システムは、他のシステムとは異なり、従来の処理よりも高いクロックレートで量子情報処理(QIP)を実行できる可能性を秘めています。光の電磁場を利用するアプローチは、フィードフォワード処理によって決定論的なQIPを実現し、エンタングル状態の測定結果に応じて適応的な量子演算を行うことで量子ランダム性を相殺します。しかしながら、従来の電子計測装置を用いたフィードフォワード処理では、QIPのクロックレートは100MHz程度に制限されていました。本稿では、計測装置を必要としない全光フィードフォワード処理によって、1.3THzのクロックレートを実現する可変スクイージングゲートを実証します。周期分極反転ニオブ酸リチウム(PPLN)導波路を光パラメトリック増幅器として用いることで、電子計測装置を必要とせず、超高速フィードフォワード処理を可能にします。実験結果は、この全光QIPがTHzクロックレートで動作することを実証しており、真の光量子コンピュータへの大きな一歩となり、超高速情報処理の新たな時代を切り開きます。

https://arxiv.org/abs/2410.20693?utm_source=chatgpt.com

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ESAのユークリッド宇宙望遠鏡

2025-03-26 14:25:37 | 日記

地球から2番目に近い球状星団「NGC 6397」をESAのユークリッド宇宙望遠鏡が撮影

: https://archive.md/KMfnc :

『・・・ESAによると、NGC 6397はこれまでにも「ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope:HST)」で明るい中心部分が詳細に観測されたことがあるものの、暗い低質量星が分布している中心から離れた領域全体を観測しようとすると、ハッブル宇宙望遠鏡の狭い視野では長い時間がかかります。一方、Euclid宇宙望遠鏡は視野が広く、冒頭の画像は1時間の観測で取得することができたといいます。

Euclid(ユークリッド)宇宙望遠鏡で撮影された球状星団「NGC 6397」の一部を拡大した画像
2023年7月に打ち上げられたEuclid宇宙望遠鏡は、暗黒エネルギー(ダークエネルギー)や暗黒物質(ダークマター)の謎に迫ることを目的に開発されました。数十億個の銀河の画像化を目指すEuclidの観測データをもとに、暗黒物質が形成したと考えられている宇宙の大規模構造に沿って分布する銀河の立体地図を作成することで、宇宙の膨張を加速させていると考えられている暗黒エネルギーについての理解も深まると期待されています。

冒頭の画像はEuclidミッションにおける初のフルカラー画像の一つとして、ESAから2023年11月7日付で公開されました。過去に起きた銀河との相互作用によって生じた可能性がある球状星団の潮汐尾(潮汐腕、tidal tail)をEuclid宇宙望遠鏡で捜索し、天の川銀河を周回する球状星団の動きを正確に計算することで、天の川銀河における暗黒物質の分布を調べることができると期待されています。

■脚注
※…地球に最も近い球状星団はさそり座(蠍座)の「M4(Messier 4)」とされていて、アメリカ航空宇宙局(NASA)によれば地球からの距離は約5500光年です。また、Baumgardt & Vasiliev (2021)はM4までの距離を約1.851キロパーセク(約6037光年)、NGC 6397までの距離を約2.521キロパーセク(約8223光年)と報告しています。』

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: https://archive.md/Uiw9i :たった3回の観測で2600万の銀河を検出 ESAユークリッド宇宙望遠鏡の観測データ公開:

『冒頭の画像は2023年7月に打ち上げられたESAの「Euclid(ユークリッド)宇宙望遠鏡」で取得した観測データを使って作成されたのですが、実は元の画像を70倍に拡大したものになります。

次に掲載するのが元の画像で、「Euclid Deep Field South(ユークリッド・ディープ・フィールド・サウス)」と呼ばれています。Euclid Deep Field Southは28.1平方度(満月の見かけの面積の約140倍)という広い面積をカバーしていますが、ESAによればEuclid宇宙望遠鏡はたった1回の観測でデータを取得し、1100万個以上の銀河を検出したといいます。

ESAのEuclid(ユークリッド)宇宙望遠鏡が観測した「りゅう座」の「Euclid Deep Field North」
Euclid宇宙望遠鏡は「りゅう座(竜座)」と「ろ座(炉座)」でも同様の観測を行っており、データはそれぞれ「Euclid Deep Field North(ユークリッド・ディープ・フィールド・ノース)」および「Euclid Deep Field Fornax(ユークリッド・ディープ・フィールド・フォルナックス)」と呼ばれています。

Euclid Deep Field Northでは1000万個以上、Euclid Deep Field Fornaxでは450万個の銀河が検出されました。Euclid Deep Field Southも合わせれば、全部で2600万個の銀河がわずか3回の観測で検出されたことになります。

ESAのEuclid(ユークリッド)宇宙望遠鏡が観測した「ろ座」の「Euclid Deep Field Fornax」
2025年3月19日にESAが公開した3つのEuclid Deep Fieldは合計63.1平方度(満月の見かけの面積の約315倍)におよびますが、6年間にわたるEuclid宇宙望遠鏡のミッションでは全天の3分の1、実に1万4000平方度(同・7万倍)の範囲を観測し、15億個以上の銀河が捉えられる予定です。今回の観測データ公開時点では目標の約14%に相当する約2000平方度の観測が行われたといいます。

ミッションの主な目的は、暗黒エネルギー(ダークエネルギー)や暗黒物質(ダークマター)の謎に迫るために、宇宙の正確な3Dマップを作成すること。研究者はEuclid宇宙望遠鏡の観測データをもとに、暗黒エネルギーおよび暗黒物質の性質と“宇宙の大規模構造”の形成における役割、宇宙の膨張は時間の経過とともにどのように変化してきたのか、といった謎の解明に挑むことになります。』

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

https://es.wikipedia.org/wiki/Euclid

『・・・少なくとも6年間続くミッション期間中、ユークリッドは銀河系外の空(天の川の反対側の空) の3分の1にあたる約15,000平方度を観測します。

各銀河の測光赤方偏移を十分な精度で測定するために、ユークリッド ミッションでは、少なくとも 4 つの可視フィルターで取得した追加の測光データに依存しています。これらのデータは、両半球に設置された地球上の望遠鏡から取得されます。合計で、観測された銀河ごとに少なくとも 7 つの異なるフィルターを使用して、460~2000 nm の範囲をカバーするデータが得られます。

約100億個の天体が観測され、そのうち10億個の重力変形が、現在地上の望遠鏡だけで可能なものより50倍高い精度で測定されることになります。 5000万個の天体の赤方偏移も測定されます。

収集されたデータセットの科学的活用は、15 か国 (ドイツ、オーストリア、ベルギー、デンマーク、スペイン、フィンランド、フランス、イタリア、ノルウェー、オランダ、ポルトガル、イギリス、ルーマニア、スイス、カナダ、アメリカ) にある 100 を超える研究所に所属する 1,200 人を超えるコンソーシアムによって実行されます。コンソーシアム[ 14 ]は計測機器の構築と地上システムの開発と実装にも責任を負っています。ユークリッド プロジェクトに貢献する機関は、それぞれの国の宇宙機関および国の研究基盤 (機関、観測所、大学) から資金提供とサポートを受けています。全体として、このコンソーシアムは、ミッションが完了するまで、ミッションの総予算の約 30% を拠出することになります。

測定値は大容量で、多様性(宇宙と地上、可視光と近赤外線、形態測定、測光、分光法)があり、精度も高いため、処理には相当の労力が必要であり、ミッションの重要な部分となっています。 ESA、各国の宇宙機関、およびユークリッド コンソーシアムは、アルゴリズム、ソフトウェア、テストおよび検証手順、アーカイブ、およびデータ配信インフラストラクチャを開発するために、高度なスキルを持つ研究者とエンジニアのチームを構築することに多大なリソースを投資しています。合計で 9 つのデータ センターが 10 年間で 10 ペタバイトを超える生データを処理し、2028 年までにデータベースを科学コミュニティ全体に公開できるようになります。

広大な天空範囲と数十億の星と銀河のカタログにより、このミッションで得られたデータの科学的価値は宇宙論の領域を超えています。このデータベースは、 JWST、E-ELT、TMT、ALMA、SKA、LSSTなどの将来のミッションに関する豊富な情報を天文学界に提供します。』

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https://www.esa.int/Science_Exploration/Space_Science/Euclid_overview

 

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#ダークマター #パラダイムシフト #ブラックホール #マイクロ ブラックホール #ホーキング放射
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ダークマター・ホーキングさんが考えたこと 一覧:https://archive.md/ip653
その2・ダークマター・ホーキングさんが考えたこと 一覧:https://archive.md/c2yLR

 

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