「恋愛師匠の必勝指令で一泊旅行…遂に愛の告白でアタマ真っ白」
内容
舞子(小池栄子)は、10年前のコトを思い出していた。
イギリスでホテル経営者を育成する学校に通っていた零治(大野智)が、
父・幸蔵(小堺一機)に泣き付かれ、実家の“鮫島旅館”に呼び戻されたのだ。
破産寸前の旅館を、要不要を明確にし、2ヶ月後には、立て直したのだ。
その凄腕を聞きつけ、全国の旅館、ホテルから再建依頼。
ホテル経営という夢へ向けて、動き出した零治。
が。。。零治にトラブルが発生し、頓挫しかけてしまう。
原因は、仲居として働く舞子の不倫だった。
舞子が旅館を辞めようとしたのを、零治が声を掛け。。。。
その能力を買われた舞子は、零治がホテル設立後、秘書となった。
そして。。。。8年。零治に恩返しをしたいと、全力で恋の応援をしていた舞子。
そんななか、零治は、
自称、社内恋愛のエキスパートの和田(北村一輝)に弟子入り。
どうせ、上手くいくわけが無いと口では言いながらも、
和田の指導どおりに、零治は行動をはじめる。
早速行ったのは、美咲(波瑠)に好きな色を尋ねること。
この質問で、相手がどの程度、自分に興味を持っているかが分かるという。
“緑”だと答える美咲に、“脈アリ”を感じた零治は上機嫌になるのだった。
それをきっかけに、零治は、和田の指南通り、
美咲とふたりっきりになろうと計画。
舞子が、新しいホテルのレストランのリサーチをすることを提案。
だが、美咲を選ぶ必然性が無かった。
すると、石神(杉本哲太)が、くじ引きをすれば良いと告げる。
美咲に当たりくじが来るようにすれば良いだけだと。。。。
敬称略
完全に“ラブコメ”を描ききりましたね。
前回までは、
零治に、舞子、石神が、アドバイスでしたが。
そこに、ライバルでもある和田が参戦。
零治に3人が、それぞれの“らしさ”でアドバイス。
それぞれのキャラも分かり、役割分担も明確で、お見事と言って良いでしょう。
これ、良く出来ているのは、
初回では、際だたせすぎた美咲を、
2回目から、零治の恋愛対象者としてだけしか、描いていないことだ。
余計なことを描くと、話がブレますからね。
これだけで、
かなり、完成度を上げてきたと断言できます。
で。そんな、完成度の高いストーリー。
緩急をハッキリさせた演出。
そして、俳優さんたちが、シッカリと演じきる。
見事な三位一体である。。
今作が凄いのは、かなりシリアスな恋バナであると同時に、
コミカルな部分。。。ラブコメでも、シッカリ成立させていること。
それらは、主人公の二面性があり、
そして、舞子、石神、和田を丁寧に描いているからこそ、出来るのだ。
当然、大野智さんの素晴らしい演技が、あるのは、言うまでもない。
そして、最も凄いのは、そんな恋バナを描きつつ、
主人公の仕事の話まで描いていること。
言ってみれば、主人公の“三面目”なのだが。
大野智さん、そこまでも演じきってますよね。ほんと凄い。
最後に、ラストの数分は、ほんとお見事ですね。
シチュエーションは違うけど、和田の指南に酷似した状態で。。。。。(笑)
まさに不器用な男の恋バナである。