ウード奏者 松尾 賢 のブログ(アラディーン主宰者)

ウード奏者、ダラブッカ奏者、サズ奏者、歌手、アラブ、トルコのオリエンタル音楽演奏家・作曲家である松尾賢のブログ。

ベリーダンスと音楽の夜 第五十三夜 後記

2010-09-27 03:21:24 | 音楽
夕方にはすっかり晴れた「ベリーダンスと音楽の夜 第五十三夜」、立ち席で見られた方々も数名あり、真にありがとうございました!

さて、今回は、Sahilaさん、Ayeshaさん、両名がそれぞれ、9ヶ月、7ヶ月という身重の身で踊って頂き、ある意味、生命の誕生を祝う形の記念すべきショーになりました。

彼女たちのそれぞれの伴奏曲は、こちらも久しぶりに演奏するオリエンタルの曲で、改めてその良さも感じられました。

ともあれ、長年の付き合いになると、皆それぞれの人生の変遷が感じられ、それぞれの家族関係にも触れる事になり、色々と感慨深いですね。

Nadiahさんとは、4年前に一度共演して、アラディーンの楽屋に出演依頼したにも拘らず、スケジュールとか色々と合って、すぐに実現できずにいたら、

Nadiahさん自身が少しベリーダンスから遠ざかってしまい・・・、

今回、復活&フル編成初共演という形で実現しました。

長年のブランクを感じない、素晴らしいパフォーマンスで、相変わらずの素晴らしい笑顔と、柔軟な肢体の動き&良く動くお腹(まさにbelly)で、観客をすっかり魅了してました。

Shalaさんは、言うまでも無く即興に長けた素晴らしいパフォーマンスでこちらも力が入りました。

今回のショーを仕切ってくれたKahinaさんに感謝です。

最後に2ヶ月ぶりのアンコールも掛かり(笑)満足の行くショーでした。

8名編成になったアラディーンも、カヌーンのミッチーもますます上達し、木村カスミさんに相当しごかれて一皮向けた宮城さんも良くなり、

今後も楽しみです!

また、来月も、皆さん、よろしくお願いいたします!

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当日席あり!ベリーダンスと音楽の夜 第五十三夜

2010-09-24 20:31:14 | 音楽

Alla100925

いよいよ、明日はアラディーン主催の月例イベント「ベリーダンスと音楽の夜 第五十三夜」です。

今回は、元サマンヨルンの美しきダンサー5人!にご出演して頂きます。

最近、5人出演、という形が続きましたが、5人出演は、今回でお終いの予定です。(あくまでも、予定です(笑))

そういえば、ベリーダンス、と名前がついたダンスを始めてみたのは、彼女たちの師匠のミシャールのパフォーマンスが最初でした。

その後、縁あってサマンヨルンのパフォーマンスを良く見に行く機会があり、彼女たちとも知り合い、ダラブッカも始め・・・、

今に至る訳ですが、皆止めずにそれぞれのスタイルで続けてきている事に改めて感動します。

さて、今回の5名の麗しきダンサーの内、久しぶりに復活するNadiaさんは特に必見です。

数年間のブランクを感じさせないパフォーマンスにご期待ください。
「彼女が一番上手いわねぇ」と、辛口のトルコ人ベリーダンサーも評していました。相変わらず、素敵な笑顔です。

そして、Ayeshaさん、Sahilaさん、共におめでたであり、この時にしか披露できないペア・ダンス、

常に情熱的で神秘的なパフォーマンスの Shalaさん、

エレガントなオリエンタル・ダンスの Kahinaさん、

それぞれ、アラディーンの8人編成の豪華な伴奏で舞って頂きます。

ミッチ~のカヌーンも好調です。

お席は現時点で20名近く余裕がありますので、行くのどうしようか迷っている方は是非ともお越しください。

勿論、ご友人をお連れになられても結構ですよ!

迫力の演奏と、素敵なダンスに酔いしれてください。

今回も、オリエンタルの大曲&ジプシー音楽で盛り上がります!

乞うご期待!

9月25日(土)
「ベリーダンスと音楽の夜 vol.53」
@中目黒 楽屋
TEL/FAX 03-3714-2607
http://<wbr></wbr>www.rak<wbr></wbr>uya.net
Open/18:00~
Show/19:30~ 2stage
Charge/3,700yen

ベリーダンス /Kahina、Shala、Ayesha、Nadiah、Sahila

松尾賢/ウード
テディ熊谷/フルート
瑞穂/ヴァイオリン
佐々木憲/アコーディオン
平井ペタシ陽一/ダラブッカ
安藤亮輔/ダブル・ベース
宮城康夫/ダフ
鈴木未知子/カヌーン


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木村カスミさんの公演を終えて

2010-09-23 17:40:49 | 音楽
昨日の9月22日の北トピアつつじホールでの木村カスミさんの公演を無事に終えました!

最終的には、カスミさんにも満足してもらえたようで、バンマスを担当した者としては、ホッと胸を撫で下ろしています。

この話をもらったときには、すでにバンドのメンバーが決定していて、バンマスをお願いされたことから、色々と大変な思いをしながら昨日の公演を無事に勤めさせていただきました。

以前から主張してきた事なのですが、違うメンバーが集まって音を作る場合、オリエンタル音楽が一体何なのか、という事を理解していないミュージシャンが入るだけで、音を作り上げる事に必要以上の努力が必要になってきます。

オリエンタル音楽に関しては、微分音程、つまりマカームの知識がないと正しい音程が出せない上、更に、オリエンタル音楽の美意識については、触れて慣れ親しまない限り、どんなに上手な奏者でも「それらしく」演奏できません。

とはいえ、旋律を奏でる側から言えば、元々器用な日本人の演奏家は、努力すれば、かなりそれらしくはなりますが、

絶対的に、向こうに行かなければ、その本当の美学が学べないものにアラブ・パーカッション群、「ダフ」「レク」そして、「ダラブッカ」の音と、各リズム(イーカー)のノリがあります。

今回は、その点で宮城さんと、立岩順三氏は、嫌と言うほど、彼らの叩く音は、アラブやエジプトのそれとは違う、という事を思い知らされたのだと思います。

私がここで述べる必要もありませんが、木村カスミさんは、エジプトで20人編成の自分のオーケストラを持っているという事で、向こうのダラブッカ奏者の音で踊っている分、音質にはかなりうるさく、立岩さんや、宮城さんが叩くダラブッカ、ドホンラの音にかなり注文を付けていましたが、

私も「そうそう、それってその音じゃないんだよね」って頷いて色々アドバイスをしていました。

その点、ペタシ君が叩いたダフの音を聞いて、一瞬止まったカスミさんが、「あ、その音好きかも」と、何かインスピレーションが沸いたらしい顔をしたのはエピソードとしては傑作でした。

アラディーンというオーケストラは、私とペタシ君が、エジプトで過ごし、エジプト人のプロの奏者から学び、その生の音を聞き、更に、エジプト人気質というものも肌身で感じたという「モノ」を持っている上、

更に4年間、国内外のダンサーと競演してきた経験と、様々な曲を演奏してきたノウハウがあります。

今回の「アラビック祝祭バンド」と主催者側に命名されたバンドのメンバーは、

現、旧アラディーンの同窓メンバー&立岩さんであったため、勿論、作業は進めやすかったものの、色々と主張し合いながら音を作ることになり、いつも私がアラディーンで行っている作業とは違うステップを踏まなければならなかったので、色々ともどかしい思いをせざるを得ませんでしたし、

更に、8月29日の公演は、アクシデント続きでバンドの実力を発揮できなかったため、

結局、急遽、ベースの安藤君に頼んで9月の公演に参加してもらい、アラディーンのリズム隊フル参加という形になりました。

ともあれ、カスミさんの公演奏曲目は、現在のエジプトのエレクトリックな打ち込みの曲が多く(今回ベースがいて良かった)、普段アラディーンで演奏しないサイーディーなど、勉強になることがたくさんありました。

カスミさんは、踊りは勿論、リズムや文化的な背景にも詳しく、パフォーマンスもそれぞれこだわりがあり、

終演後「あんな風に、こう踊りたい!という主張があるダンサーはイイね。」と、久々に競演した檜山学と話していました。

カスミさん、リハーサル時でも、ひとつも手を抜くことなく踊っていて、本番持つのかな、などと余計な心配をしていましたが、

情熱的な彼女のパフォーマンスが、北トピアに集った観客全員の心を鷲掴みしたであろう事は、彼女のドラム・ソロが終わった時に、会場に響き渡った歓声が証明していました。

中東でプロとして国際的に活躍する木村カスミさんに、改めて敬意を表したいと思います。

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