【幽遊白書】飛影の物語を追う[人間界での戦い]

前回からの続き


　浦飯幽助との出会い



蔵馬と知り合ってから一年後。
飛影は蔵馬、剛鬼と組んで霊界から闇の三大秘宝と呼ばれる宝を盗み出すことに成功した。

三大秘宝のうち、切った人間を魔物に変える「降魔の剣」を自分の取り分とした飛影は
自分の命令で意のままに動く妖怪軍団を組織しようとする。
あるいは、この軍団を使って妹の行方を捜索しようとしていたのかもしれない。



しかし、秘宝を盗まれた霊界は飛影らに追跡者を送り込んできた。
霊界探偵「浦飯幽助」である。
この奇妙な人間との出会いは、飛影の人生の方向性をがらりと変えてしまうこととなる。



相棒の剛鬼はこの浦飯幽助に捕まり、蔵馬はあっさりと投降してしまった。
飛影は邪眼の力を解放し、幽助に戦いを挑む。



が、幽助は手強い人間であった。
邪眼の呪縛をはじく霊力、仲間の危機によって向上する戦闘能力、とっさの機転等、
さまざまな要因により飛影は敗北を喫した。
惰弱な生き物だと思っていた人間に負けた飛影は逮捕され、霊界に身柄を拘束されることになる。


　免罪への道

霊界に逮捕された飛影（と蔵馬）は、免罪の条件を突きつけられる。
それは、「四聖獣」と呼ばれる魔界の犯罪組織を幽助と協力して潰す、という条件であった。



幽助の前に再び姿を現した飛影。
ただし、今度は敵としてではなく共闘する味方としてだった。



「別に貴様らのためじゃないんだからね！」
とツンデレ全快の飛影。
こうした様子は今後ちょくちょく見られる。



四聖獣との戦いにおいては、「青龍」という幹部を16斬のもと斬り伏せた。
魔界整体師・時雨仕込みの剣術に磨きがかかっているようだ。



四聖獣壊滅後も、霊界に利用されながらも幽助たちに協力するのは御免、
さっさと自由の身になりたいと思う。



結局、四聖獣を壊滅させた業績により、飛影は免罪となった。
幽助に、霊界探偵としての指令の内容が記録されたビデオテープを渡すことで、
飛影の霊界への奉仕活動は終わった。

しかし、このビデオテープの中には、飛影の目的のひとつである"妹の行方"の重要な手がかりが
収められていたのだった！


　妹「雪菜」との対面



幽助への指令VTRの中に、妹・雪菜の行方が示されていた。
宝石商「乗金権造（たるかねごんぞう）」。
氷女の流す涙が、氷泪石という高価な宝石となることに目をつけたこの人間が
妹・雪菜を呪符の結界に監禁しているということを知った飛影は、早速動く。



妹は美しい氷女に成長していた。
しかし、今は呪符の結界の中に閉じ込められ、自由を奪われていた。



ついに対面を果たした異種族兄妹。
雪菜は自分を助けてくれたこの妖怪が、自分の兄だということを知らない。



そして、飛影も自分が兄とは名乗らない。
時雨への手術代ということもあるが、もともと名乗るつもりなどないのだ。

雪菜は兄に気付くことなく、そのまま氷河の国へ帰るのだった。

飛影の目的のひとつであった、「妹の行方を捜すこと」はここに達成された。
あとは失くした氷泪石を探すだけである。


　暗黒武術会へ出場、炎使いとしての成長



人間界で行われる妖怪たちの殺し合い「暗黒武術会」。
この大会に、浦飯幽助らと共にゲストとして招待されることとなった飛影。
拒否の選択肢はない。戦って、勝つこと。
これ以外に生き残る道はないようだ。



呼ばれた以上は徹底的に戦う。
飛影はこの大会をきっかけに自身の妖力を向上させることにした。

「邪王炎殺拳（じゃおうえんさつけん）」。
魔界の炎を召喚し、武器とする高度な技である。
生まれながらにして炎の妖気をまとっていた飛影に最適な技であった。



しかし、まだまだ未完成な技。
一回戦で邪王炎殺黒龍波という技を使用した飛影は、
しばらく右腕の激痛に悩まされることになる。



そんな折、武術会会場に雪菜の姿があった。
氷河の国へ帰った雪菜は、自分には生き別れの兄がいることを知った。
その兄が自分を探して氷河の国を訪れていたことも知り、
自分も兄を探そうと決意したのだ。
雪菜は再び、氷河の国を飛び出したのだった。



雪菜が会場にいることに驚きを隠せない飛影。
ＹＯＵ、もう「お兄さんだよ」って言っちゃいなＹＯ！



そして、なんやかんやで邪王炎殺拳も完成し、決勝戦で完全版・黒龍波を披露する飛影。





すべてを焼き尽くす魔界の炎。
さらには、それを自身に取り込んでの妖力強化と、もう無双状態。
ここに、邪王炎殺拳の使い手・飛影が誕生した。



しかし、黒龍波にも弱点が。
膨大な妖力消費により、使用後数時間の睡眠を必要とする点だった。
寝顔はとても穏やかなスリーピング飛影。



そして、武術会は浦飯チームの勝利で幕を閉じた。
この大会は、飛影の妖力向上に絶大な効果をもたらしたといってよいだろう。

この時点で飛影の妖力は、B級の中位程度にまで向上していた。
邪眼手術前のA級クラスの妖力には及ばないが、一度最下級にまで転落した者の
妖力とは思えない。



そして、雪菜との関係。
兄とは名乗らないものの、着実に立ち続けているフラグにより
雪菜もなんとなく、飛影に何かを感じ始めていた・・・。


　次回へ続く

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