ことばと学びと学校図書館etc.をめぐる足立正治の気まぐれなブログ

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ジョン・デューイをどう読み、どう活かすか(3月の学校図書館自主講座へのお誘い)

2018年03月11日 | 「学び」を考える

  

 学校図書館に関わるメンバーが2015年から京都の町屋に集まってジョン・デューイの著作を読み合っている読書会の報告をします。これまでに読んできた『学校と社会』『経験と教育』『思考の方法』『論理学-探究の方法』『民主主義と教育』、さらに昨年翻訳刊行されたばかりの『デューイ・スクール―シカゴ大学実験学校:1896年~1903年』などをめぐって、それぞれのメンバーがジョン・デューイをどう読んだかを語り、日々の私たちの実践や、現代の教育課題にどのような示唆を得ることができるかを話し合います。
 読書会は、ひきつづき4月以降も『民主主義と教育』の下巻と『経験としての芸術』を読み進める予定です。

日時:3月18日(日)13:20―16:30

場所神戸市勤労会館 4階 会議室409 JR三ノ宮駅から東へ徒歩5分

語られる予定のテーマ
・『学校と社会』をどう読み、どう活かすか
・デューイの実験学校-学校の組織・構成員・評価など
・学校図書館学を学ぶ際にデューイをどう活かすか
・思考と表現、学習と教養、教育と学力
・思考の諸相-デューイのいくつかのキーワード再確認
・探究型学習とデューイ~論文指導における課題~
『経験と教育』をどう読み、どう活かすか
リフレクションについて

読書会のメンバー
足立正治(元甲南高等学校・中学校)、天野由貴(椙山女学園)、家城清美(元同志社女子中高)、梶木尚美(大阪教育大学附属池田高等学校)、中津井浩子(甲南高等学校・中学校)、平井むつみ(滋賀文教短期大学)、嶺坂尚(啓明学院中高)、山本敬子(小林聖心女子学院中高)

参加費は、500円です。

参加申込は、参加を希望される日と、氏名、所属、連絡先を明記の上、下記にメールで申し込んでください。holisticslinfo#gmail.com(#を@になおして送信してください)

  なお、当日は、この3月に出版されたばかりの『学校図書館はカラフルな学びの場』(松田ユリ子著、ぺりかん社、1500円プ+税)を著者割引(2割引き)でお求めいただくことができます。購入希望の方は、参加申し込みのメールに、その旨を書き添えておいていただけると有難いです。

学校図書館はカラフルな学びの場 (なるにはBOOKS)
 
ぺりかん社

 松田ユリ子さんは、神奈川県の学校司書として数多くの生徒たちや教師たちと関わって、学校図書館をかれらの学びと成長を促す場所とすべく、多彩な実践を重ねてこられましたが、その様子が本書にはイキイキと描かれています。それは、まさにジョン・デューイが『学校と社会』の中で描いた学校の中の図書室のすがたを、現代のわが国の学校において顕現させた一つの試みといえるでしょう。さまざまな立場から、なんらかのかたちで学校図書館に関わるわたしたちも、それぞれの学校や生徒や教師にとって欠くことのできない場所として、学校図書館の多彩な実践を生みだすヒントと勇気を本書から得ることができるでしょう。
「図書室は、子どもたちのさまざまな経験、さまざまな問題、さまざまな疑問、子どもたちが発見してきたいろいろな具体的な事実をもち込んでくる場所となるだろう。そこでは、以上のようなことについて議論がなされるとき、その議論の対象となるそれらのうえに新しい光が投げかけられるが、とりわけ他者の経験からくる新しい光、集結された世界の叡智-それは図書室に象徴されているものであるが―というものからの新しい光が、投げかけられる場所である」(ジョン・デューイ著・市村尚久訳『学校と社会・子どものカリキュラム』講談社学術文庫、1998、pp.151-152)

 

コメント
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HERE COMES EVERYBODY (HCE From Finnegans Wake by James Joyce)

いま、ここに生きているあなたと私は、これまでに生きたすべての人、いま生きているすべての人、これまでに起きたすべての事象、いま起きているすべての事象とつながっていることを忘れずにいたいと思います。そんな私が気まぐれに書き綴ったメッセージをお読みくださって、何かを感じたり、考えたり、行動してみようと思われたら、コメントを書いてくださるか、個人的にメッセージを送ってくだされば嬉しいです。

正気に生きる知恵

すべてがつながり、複雑に絡み合った世界(環境)にあって、できるだけ混乱を避け、問題状況を適切に打開し、思考の袋小路に迷い込まずに正気で生きていくためには、問題の背景や文脈に目を向け、新たな情報を取り入れながら、結果が及ぼす影響にも想像力を働かせて、考え、行動することが大切です。そのために私は、世界(環境)を認識し、価値判断をし、世界(環境)に働きかけるための拠り所(媒介)としている言葉や記号、感じたり考えたりしていることを「現地の位置関係を表す地図」にたとえて、次の3つの基本を忘れないように心がけています。 ・地図は現地ではない。 (言葉や記号やモデルはそれが表わそうとしている、そのものではない。私が感じたり考えたりしているのは世界そのものではない。私が見ている世界は私の心の内にあるものの反映ではないか。) ・地図は現地のすべてを表すわけではない。 (地図や記号やモデルでは表わされていないものがある。私が感じたり考えたりしていることから漏れ落ちているものがある。) ・地図の地図を作ることができる。 (言葉や記号やモデルについて、私が感じたり考えたりしていることについて考えたり語ったりできる。)