![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/6c/b8fff3b0b4de2335e996da77d5d90b0f.jpg)
東京少年鑑別所、通称、練馬鑑別所。
信頼して話せる人はいますかという弁護人の方の問いかけに、その子は、私の名前を言ったとのことでした。ですからこの日、弁護人の方とお母さんと3人で、面会に行きました。
大きな木の茂る、静かな静かな場所でした。
「少年鑑別所では、心と体の状態を科学的な方法で調べ、非行の原因を分析するとともに、立ち直りの方策を立てます。」と、待合室のファイルに書かれています。
私は、少年鑑別所の役割をあらためてありがたいと思いました。
悪いことはしていけないに決まっています。しかし、それがどういうことでそこに至ってしまったのかを、心のひだの部分まで入って一緒に解き明かしてもらうことは、子どもにとってとても大事なことだと思います。
面会室のドアを開けると、すでに座っていたその子は、泣き出しました。こんなふうに泣く子じゃなかったのです。
ギュと抱きしめました。
わずか20分。二人の職員の方の見守る中での面会。
これまでのことを、その子は話し始めました。
そして、「まさか補導されると思わなかった。でも、補導されてよかった。もしされなければ、ずっと続けていたと思う。」と言いました。
この子が、自分の悪かったことをちゃんとわかって、そして、2度と、2度と繰り返さないように、専門家の方々の力を借りて、分析しこれからの方向を出してもらうことは、とても大事なことだと思いました。
物音ひとつもしない静かな静かな場所。自分自身も心の奥まで振り返り、そして、人として真っ当に生きていくことができるために、深く反省をするのだよ。そして、家族のもとへ帰っておいで。待っているからね。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます