タイの街をバイクで走り回る。何故だかスピードが出ない。ゆうきのバイクであるが、荷物の詰め過ぎだろうか。
母のヒステリーは恐ろしい。
陽子と真実とよしえが愛した第3の家、しかし一家離散の根源的な存在の家、そこには昔置きっ放しにしたなおきの荷物もあるかもよ。取りにいこうよ。と母に言われて共に行ったものの、俺は多少苛ついていた。何故なら一家離散の原因はその家ではなくて母本人の身勝手さにあったからで、それをその家のせいだと責任転嫁して未だに己の非を認めないところがむかつく。
はしゃぐ母に最初に攻撃をしかけたのは俺だった。言ってもフォークで軽く突いただけだ。それで済すつもりだった。
しかし母はヒステリックにわめきちらし、当たると結構痛いものを手に取り振り回して来る。仕方ないからこっちもそれなりのもの、少し重たい枕なんかで対抗し、しかし勿論本気になれば母に敵わない訳がなく、母は打撃のショックで気絶。その際に俺も嫌な気分になる。目覚めて再びヒステリーを起こす。再びまた別の軟らかいもので殴る。しかしどんどん気絶時間が短くなっていくのだ。
どうせならビデオカメラでも設置して録画しとけば良かった、母はいつもはこんな人じゃないんだ。思った瞬間に意識が飛んで、気付けば俺はベッドの上で痣だらけになってビクともせずに倒れた母の前にいた。頭部には大量の鍋で殴った残骸があり、顔が隠れている。
俺は顔を見る勇気はなく、死にたくなって台所へ戻った。1Kの狭いアパートの一室でなんでこんなことに。俺は手近にあった紙の切れ端をガスコンロの火で燃やし、一酸化中毒で死のうかと思った。しかし熱さで死ぬのは嫌だった。母が動いていた。死んだはずなのに。
俺はアパートを降り、廃屋のボロボロになった壁という壁を突き破りながらどんどん進んで外へ。
これで多少は安心だ。しかしいつ追いかけて来るか不安だ。俺は夜の闇に身を潜めた。
ドラえもんは追いかけてきた。T字路でキョロキョロしてると救急車が突っ込んで潰れた。TはXになった。ドラえもんの手にはナオルンがあり、残り30回、などと表示された。これはつまり、あと30回は殺しても生き返るということ。しかしなんでナオルンなんて常備してるんだろう。俺を助けるため?まさかな。
引き続きドラえもんはありとあらゆる方法で死んでいった。
地面からわき出た救急車によって上空に打ち上げられ、更に上空より降り立った救急車によってペチャンコになる。宇宙に飛ばされて隕石衝突。
ドラえもんをひたすらいじめぬく自分の精神状態は一体どうなってんだと不安になって扇風機を修理した。危ない時はこれで頭を冷やそう。
母のヒステリーは恐ろしい。
陽子と真実とよしえが愛した第3の家、しかし一家離散の根源的な存在の家、そこには昔置きっ放しにしたなおきの荷物もあるかもよ。取りにいこうよ。と母に言われて共に行ったものの、俺は多少苛ついていた。何故なら一家離散の原因はその家ではなくて母本人の身勝手さにあったからで、それをその家のせいだと責任転嫁して未だに己の非を認めないところがむかつく。
はしゃぐ母に最初に攻撃をしかけたのは俺だった。言ってもフォークで軽く突いただけだ。それで済すつもりだった。
しかし母はヒステリックにわめきちらし、当たると結構痛いものを手に取り振り回して来る。仕方ないからこっちもそれなりのもの、少し重たい枕なんかで対抗し、しかし勿論本気になれば母に敵わない訳がなく、母は打撃のショックで気絶。その際に俺も嫌な気分になる。目覚めて再びヒステリーを起こす。再びまた別の軟らかいもので殴る。しかしどんどん気絶時間が短くなっていくのだ。
どうせならビデオカメラでも設置して録画しとけば良かった、母はいつもはこんな人じゃないんだ。思った瞬間に意識が飛んで、気付けば俺はベッドの上で痣だらけになってビクともせずに倒れた母の前にいた。頭部には大量の鍋で殴った残骸があり、顔が隠れている。
俺は顔を見る勇気はなく、死にたくなって台所へ戻った。1Kの狭いアパートの一室でなんでこんなことに。俺は手近にあった紙の切れ端をガスコンロの火で燃やし、一酸化中毒で死のうかと思った。しかし熱さで死ぬのは嫌だった。母が動いていた。死んだはずなのに。
俺はアパートを降り、廃屋のボロボロになった壁という壁を突き破りながらどんどん進んで外へ。
これで多少は安心だ。しかしいつ追いかけて来るか不安だ。俺は夜の闇に身を潜めた。
ドラえもんは追いかけてきた。T字路でキョロキョロしてると救急車が突っ込んで潰れた。TはXになった。ドラえもんの手にはナオルンがあり、残り30回、などと表示された。これはつまり、あと30回は殺しても生き返るということ。しかしなんでナオルンなんて常備してるんだろう。俺を助けるため?まさかな。
引き続きドラえもんはありとあらゆる方法で死んでいった。
地面からわき出た救急車によって上空に打ち上げられ、更に上空より降り立った救急車によってペチャンコになる。宇宙に飛ばされて隕石衝突。
ドラえもんをひたすらいじめぬく自分の精神状態は一体どうなってんだと不安になって扇風機を修理した。危ない時はこれで頭を冷やそう。