年下研究

『けいおん!!』トンデモコジツケ連鎖中!涼宮ハルヒの憂鬱の謎解きコジツケの履歴保管庫。

コミック1合わせ新刊表紙…『くいこみ』はわざとです。

2009-04-26 00:24:39 | 涼宮ハルヒ
冬コミで、コンピ研部長氏を推すサークルが有ったのですが、私の既刊のコンピ研部長氏の活躍する本が手元になくなっていて、
非常に珍しいジャンルのサークルさんに、既刊をお渡しできなかったのが残念で、既刊の再版の必要を感じたのですが、
折角の機会ですので、単純に再版ではなく、関連するネタなどを再録して、総集編2という体裁にしました。
イベントの日程を一週間間違えていて、極道入稿したと勘違いしてました。やはりハルヒ効果ですね。
タイトルの『陽春白雪』は、今回の本の本文中でも言及されていますが、『文選』の『宋玉対楚王問』が出典です。
辞書を読んでいる時に見つけた故事成語なんですが、広辞苑には載ってません。編纂者の編集方針によっては、出典が明らかにされてる場合があるので、誤植でも無い限り、古典を辿るのは意外と容易です。
『陽春』『白雪』は難解で一緒に歌える人が少ない歌曲のタイトルだそうです。
『憤慨』でハルヒと長門の文章について、キョンが意味を取りかねて困るシーンがありますが、『難解でついていけない』という意味を含む『陽春白雪』という言葉は其々『陽春=ハルヒ』『白雪=長門』にコジツケられるかと。
面白いハルヒ同人紹介
ぶるぅらいん『朝倉さんは○○の嫁』:予告通り、紹介筆頭はTFEI三人娘ネタで独自世界の「あお」さんの「朝倉総受け(M倉)本」。実は、朝倉のキョンラブ本です。
SSに軸足が有るようですが、文章は文章の感想・批評空間がきちんと整っているので、そちらに全てお任せします。イラストも18禁バリバリも、きちんと感想・評論の場があって、啓蒙活動する有志の厚い層があるので、付け足しなど不要です。
ここは、自分が活動しているハルヒ同人漫画界の産物について、自分の活動に役立てる目的で、作品紹介の形で、思いつきを整理するのが主眼の空間。続ける一番の利得は私が受けてます。
表紙フルカラー、主要登場キャラに単色を割り振っていて暗示的。裏表紙のウエディング朝倉が良いですね。原作で復帰した時はこのくらい和んだ表情を見せていただきたい。
冒頭漫画、出るわ出るわの「朝倉ファン」に笑います。(喜緑さんは面白がってるだけらしいですが)手紙の手書き文字が写植の加工らしいのが芸が細かい。
皆に愛されてるのに、ページをめくるごとに妙に緊迫してゆくのが面白い。
みくるは「茶」、古泉は「ゲーム」、1キャラ1ネタで、各キャラの特技(?)に絡めた単発ネタを振りつつ、単なる1頁漫画連作ではなく、中盤以降、朝倉の部屋に押しかけてお泊りするする展開で、複数キャラの思惑衝突という盛り上がり。
転換点が鶴屋さんの「特等席」で緊迫ネタと長門の秘めた妄執ネタという「素直に表出」「裡に抑圧」コントラスト、という違う笑いを区切りに持ってきて上手いと思いました。予めシリーズ構成があるんでしょうか。
竹内一好の手塚治研究で、手塚がストーリー漫画やれたのは、若い頃の劇団経験でシナリオに触れた経験が有るから、という説を出していたのを思い出します。
複雑な要素の組み合わせは文字が先輩なので、映画的演出とは別に長編の文字ネタからノウハウを仕入れたのだろうというわけですね。
1頁漫画連作で全体として盛り上げられてるのには、あおさんの文字ネタ軸足の強味が出てるかもしれません。
絵は落描きでもpixivとかに上げて観賞されそうですが、文章は一定のまとまりまで書き上げないと面白く読めなさそうですし。
あおさん、1頁漫画の連打、ストーリー4コマに近似した形態を採っておられますが、後書によるとストーリー漫画に挑戦したい意向もあるようです。
知人の足立さんが講談社に持ち込みに行った時は、各頁に見所を作って、1頁丸々の「捨て頁」、「中継ぎ頁」を作るな、とアドバイスされたそうです。
必ず1頁に見せ場がある1頁漫画の経験はストーリー漫画に十分活かせると思われます。
1頁とストーリー漫画の違いは「扉」の存在、「見開き」の活用、「頁めくって次の頁に見せ場」という転換法、でしょうか。
序盤、搾乳(ナイス朝倉表情アリ)→ハルヒとキョンのチャイナ談義展開、杉田平野voが聞こえて笑いました。チャイナ朝倉のサービスカットはナイスです。
風呂場でのみくる乱入が「異常事態っぽさ」で、喜緑さん登場は「お約束」で、違う笑い提供。芸が細かい。
九曜さん登場は「定石」笑いですが、キョンが折檻に洗濯機(一槽式)を使うのが爆笑。
きちんと落ちてるのは朝倉がキョンラブという背骨が入ってるからでしょう。黒田洋介は、盛り上げるために、初期設定を破壊してキャラをどん底に突き落として、這い上がるところで盛り上げるという技法をやるそうで、破壊した設定の回復に失敗したり、キャラの這い上がりがウソっぽく見えた場合は失敗するそうですが、そういう「破壊」展開とは別に、初期設定の上で遊んで、きちんと閉める、でも面白さに遜色は無いと思います。
あおさんは、原作無視、キャラ崩壊注意と注意を喚起しておられますが、ご自身が原則を立ててそれに従う規範行動を採っておられるので、問題が起きないのです。
私が2007年4月以降のハルヒネタで、制度改革、社会契約の再契約ネタをふっているのは、不確実性の状況での規範行動の持つ相対的強味を意識してのことです。
まだまだ紹介続きます。

『涼宮ハルヒの驚愕』謎解き展開予想…ニーチェ『ツァラトゥストラはかく語りき』~『歓喜天』コジツケ

2009-04-02 02:00:11 | 涼宮ハルヒ
今までの更新で、『射手座の日』ネタ、『2012年12月22日』ネタの『マヤ・アステカ神話』=『諸太陽の時代=円環的時間』、
『ロジャー・ゼラズニイ』の『光の王』ネタ、『ゾロアスター教』由来の『弥勒』ネタ繋がりの『仏教』=『輪廻転生』、
ハルヒと関連ありそうで、両者に共通なのは『ループ』。
偶然、『ゾロアスター教』も『ニーチェ』経由で『永劫回帰=ループ』繋がり。
2003年の『七夕ラプソディ』『エンドレスエイト』、2004年の『ハルヒ劇場』『消失』、2005年の『陰謀』、と『ループ』が関連した事件が、事件の中でも『重要』な印象がありますので、コジツケしてみました。
『陰謀』での『みくる(大)』の『大きな分岐点』も、『ループ』絡みと勝手に解釈して、関連させました。
というか、まず結論有りきで、補強証拠だけを集めて強引にコジツケると、どうにでも連鎖出来ると言う実例ですね。
別の材料だけを使ってコジツケれば正反対の結論も出せるでしょう。
そういう『どっちもアリ』という状況をどう切り抜けるか、という困難がキョンに降りかかる話が、『分裂』~『驚愕』の展開なのだと仮定すれば、
『まず結論ありき』の、いい加減な仮説も本編に無関係ではない、むしろ本編の構造の忠実な『投影』と言えるかもしれない、などと勝手に思っております。
『ループ』への対処法は、
①『諸太陽の時代』式=古いループを捨て、新たなループを更新し続ける
②『解脱』式=ループから脱出する
③『救世主』式=ループを終了させ、ループしない時間を始める
という付き合い方がコジツケられるかと。
『ニーチェ』については、高校の頃は『他人を気にせず、自分の価値観を貫け』という主張をした、と思っていたのが、
成人してから、『永劫回帰』の思考実験に注目すると、
『選択を迫られた時は、その選択肢の内容を何度でも選択したいかどうかを判断基準に、後悔しない様に選択をしろ』と主張するのが中心だったのかも?と思う様になりました。
今回は
④『ツァラトゥストラ』式=『最高のループをせよ』
という『ループ』への対処法だと解釈。
『God』の反対=『Dog』→『犬の反対=猿』、必ずしも『犬の反対=神』には成らない、という連想は、以前、言葉遊びだけネタにしておきましたが、
今回は『猿』→『サル状態』→『歓喜仏』→『聖天=歓喜天』と強引にコジツケ。地味に『永劫回帰への対処法=永久に繰り返したい事をやれ』を踏まえてるのが幸せ。聖地巡礼のとき、神呪寺に『聖天』が在るのに気付いて、いつかネタにしようと思っていたので、出来てよかったです。
『ガネーシャ』は『象頭』。『大根』が好物なのだそうで、『二股大根』が供物だという説も有るようです。
以前ネタにした『十一面観音』が連鎖しました。『身体提供』=『捨身飼虎』に通じますし、『聖天=ガネーシャ』の『性欲の肯定』は『犬のディオゲネス』みたいですね。
『女体化』だなんて、『キョン子』は『分裂』~『驚愕』の謎に関係していたんですねえ。『キョン子ブーム』には、あまりの偶然に谷川さんも驚いたのではないかと勝手に思うことにしました。
面白いハルヒ同人誌紹介
9682『Wiiのゲームがこんなだったらいいのになあ本。』:ラストでみうらさんとヒロセさんが会話なさっておられるので、この本は合同誌、と思われます。
ネタ出し・作画は、キョン妹・みくる活躍ステージがみうらさん、谷口・古泉・長門・朝倉活躍ステージがヒロセさん…で良いのでしょうか。
架空のゲームの展開を漫画の形で一冊という、同人ならではの本。実に良く出来た本で、このネタを思いついて作品化したのが勝ちだと思います。
折角思いついたのに、採算が合わないから没にしている例も多いのではないでしょうか。
ハルヒダンス誕生の裏話(?)。骨格は時空改変ネタ。「キョンの一日」を土台に事件発生→解決。
キョン妹に起こされるところから谷口のダンス勝負申し込み(国木田が審判)、「意外に熱血」古泉の手つなぎダンスレッスン…キャラ達の、いかにも有りそうなストーリーへの絡み方が上手い。心で薔薇を作れと言う古泉に笑いました。
朝倉襲撃ネタで、朝倉&長門W浴衣でリズム特訓、という本当に見てみたい「見せ場」。
ユーロビート盆踊りでつぶされるコンピ研、原作でもこういうやられ方しそうですね。カクカク無表情で踊る長門に爆笑。
みくる×キョンで、「今までの曲のおさらい」という展開も、上手くキャラ特性を活かしてますね。朝比奈さん、こういうガッツは有りそうですから。
京アニもやらなかった、ステージキャラ総出で「ハレ晴レ」、でもハルヒは不機嫌で…ラストで広げた風呂敷が見事に畳まれて、感動します。
原作破壊しなくてもこれだけ面白く出来る、という実証ですね。お色気シーン皆無でも満足ですし。すぐに脱がしてしまいたくなるので、ちょっと反省しました。
夏服ver、確かに見てみたいですね。
狗古堂『チャイルドイズム』:犬居なぎさんのちび朝倉ネタ1頁漫画連作。フルカラー漫画なのが凄い。相変わらず青の使い方が綺麗です。
web漫画のよりぬきだそうで、まとめて下さって感謝であります。いきなり冒頭で「小さい魅力」に笑いました。
キョンがロリコン、というのは原作もそうだと思うのですが、「四つん這い+鞭」…ここのキョンはロリだけではありません。長門が呆れ気味なのが良いですね。
朝倉シャワーシーンカット、ネタの練り込みに、「大道芸・舞台芸」的な読者との相互作用による「挑発」「サービス」が織り込まれているのが、ダレのない展開の理由かと。犬居さんは描けば描ける方なので残念ですが。
今回、ちび朝倉全裸とか半裸がちょっと有るだけで、パンちらも無いネタ出しで十分面白いです。英語で怯える「ちび朝倉」は可愛過ぎです。
犬居さんのキャラ造形は幼い雰囲気を表現すると力を発揮するのかもしれません。あどけない表情付けが上手です。(長門の凍りついた表情は爆笑。芸幅は広い方。)
最近、商業の健全が18禁並みにエロに走っているので、9682もそうですが、こういう禁欲的ネタ出しの同人が現れたということは、そろそろ振子が逆に振れるのかもしれませんね。
私は年寄りですから、「すぐパンツ」「すぐ裸」でいきますが。
フィギュアになりたい族(未塗装)『パラレルデイズ・クロッシングデイズ』:ハルヒとキョンの幸せな日々を正面から映像化する漢、osさんの今回は健全本。表紙のハルヒが実に幸せそう。
馴れ初めをハルヒ視点とキョン視点で其々漫画化。ノロケ話というか、恥ずかしいモノを読むと脳の活性化には良いですね。精神的健康に良いです。良い読後感。
今回はパンチラすら出さずに、面白く読める話を描くという作品三連打ですね。本当に転換期かもしれません。身体より心ですか。
のいぢさんやツガノさんのハルヒのエゴ丸出しハルヒは、ちょっと意地悪さが含まれてるんですけど、osさんのハルヒは、勝手を言ってても憎めません。エゴを出してる表情も可愛らしい。絵柄が得してます。
女の子の可愛らしさは、その娘の短所にも貫徹する、というのは賛成です。キャラ作りの理想として、参考にしたいところですね。
好きな表情は、髪型変えてるのに気付かれた時の「ドキ」の顔です。ラストの、交際を初めて知った振りする団員達とキョンの微妙な雰囲気が笑いました。こうなりますよね。
私の好きな同人は、こういう「作品のツボ」を踏まえている作品ばかりですが、「作品の空気を作る要の部分」は、オリジナルもパロも区別無いですから、これを踏まえる力が有れば、どんなジャンルに行っても面白い作品が描けると思いますね。
紹介はまだまだ続きます。次回は「朝倉総受け」で一冊お描きになった『ぶるぅらいん』さん等。