冬コミで、コンピ研部長氏を推すサークルが有ったのですが、私の既刊のコンピ研部長氏の活躍する本が手元になくなっていて、
非常に珍しいジャンルのサークルさんに、既刊をお渡しできなかったのが残念で、既刊の再版の必要を感じたのですが、
折角の機会ですので、単純に再版ではなく、関連するネタなどを再録して、総集編2という体裁にしました。
イベントの日程を一週間間違えていて、極道入稿したと勘違いしてました。やはりハルヒ効果ですね。
タイトルの『陽春白雪』は、今回の本の本文中でも言及されていますが、『文選』の『宋玉対楚王問』が出典です。
辞書を読んでいる時に見つけた故事成語なんですが、広辞苑には載ってません。編纂者の編集方針によっては、出典が明らかにされてる場合があるので、誤植でも無い限り、古典を辿るのは意外と容易です。
『陽春』『白雪』は難解で一緒に歌える人が少ない歌曲のタイトルだそうです。
『憤慨』でハルヒと長門の文章について、キョンが意味を取りかねて困るシーンがありますが、『難解でついていけない』という意味を含む『陽春白雪』という言葉は其々『陽春=ハルヒ』『白雪=長門』にコジツケられるかと。
面白いハルヒ同人紹介
ぶるぅらいん『朝倉さんは○○の嫁』:予告通り、紹介筆頭はTFEI三人娘ネタで独自世界の「あお」さんの「朝倉総受け(M倉)本」。実は、朝倉のキョンラブ本です。
SSに軸足が有るようですが、文章は文章の感想・批評空間がきちんと整っているので、そちらに全てお任せします。イラストも18禁バリバリも、きちんと感想・評論の場があって、啓蒙活動する有志の厚い層があるので、付け足しなど不要です。
ここは、自分が活動しているハルヒ同人漫画界の産物について、自分の活動に役立てる目的で、作品紹介の形で、思いつきを整理するのが主眼の空間。続ける一番の利得は私が受けてます。
表紙フルカラー、主要登場キャラに単色を割り振っていて暗示的。裏表紙のウエディング朝倉が良いですね。原作で復帰した時はこのくらい和んだ表情を見せていただきたい。
冒頭漫画、出るわ出るわの「朝倉ファン」に笑います。(喜緑さんは面白がってるだけらしいですが)手紙の手書き文字が写植の加工らしいのが芸が細かい。
皆に愛されてるのに、ページをめくるごとに妙に緊迫してゆくのが面白い。
みくるは「茶」、古泉は「ゲーム」、1キャラ1ネタで、各キャラの特技(?)に絡めた単発ネタを振りつつ、単なる1頁漫画連作ではなく、中盤以降、朝倉の部屋に押しかけてお泊りするする展開で、複数キャラの思惑衝突という盛り上がり。
転換点が鶴屋さんの「特等席」で緊迫ネタと長門の秘めた妄執ネタという「素直に表出」「裡に抑圧」コントラスト、という違う笑いを区切りに持ってきて上手いと思いました。予めシリーズ構成があるんでしょうか。
竹内一好の手塚治研究で、手塚がストーリー漫画やれたのは、若い頃の劇団経験でシナリオに触れた経験が有るから、という説を出していたのを思い出します。
複雑な要素の組み合わせは文字が先輩なので、映画的演出とは別に長編の文字ネタからノウハウを仕入れたのだろうというわけですね。
1頁漫画連作で全体として盛り上げられてるのには、あおさんの文字ネタ軸足の強味が出てるかもしれません。
絵は落描きでもpixivとかに上げて観賞されそうですが、文章は一定のまとまりまで書き上げないと面白く読めなさそうですし。
あおさん、1頁漫画の連打、ストーリー4コマに近似した形態を採っておられますが、後書によるとストーリー漫画に挑戦したい意向もあるようです。
知人の足立さんが講談社に持ち込みに行った時は、各頁に見所を作って、1頁丸々の「捨て頁」、「中継ぎ頁」を作るな、とアドバイスされたそうです。
必ず1頁に見せ場がある1頁漫画の経験はストーリー漫画に十分活かせると思われます。
1頁とストーリー漫画の違いは「扉」の存在、「見開き」の活用、「頁めくって次の頁に見せ場」という転換法、でしょうか。
序盤、搾乳(ナイス朝倉表情アリ)→ハルヒとキョンのチャイナ談義展開、杉田平野voが聞こえて笑いました。チャイナ朝倉のサービスカットはナイスです。
風呂場でのみくる乱入が「異常事態っぽさ」で、喜緑さん登場は「お約束」で、違う笑い提供。芸が細かい。
九曜さん登場は「定石」笑いですが、キョンが折檻に洗濯機(一槽式)を使うのが爆笑。
きちんと落ちてるのは朝倉がキョンラブという背骨が入ってるからでしょう。黒田洋介は、盛り上げるために、初期設定を破壊してキャラをどん底に突き落として、這い上がるところで盛り上げるという技法をやるそうで、破壊した設定の回復に失敗したり、キャラの這い上がりがウソっぽく見えた場合は失敗するそうですが、そういう「破壊」展開とは別に、初期設定の上で遊んで、きちんと閉める、でも面白さに遜色は無いと思います。
あおさんは、原作無視、キャラ崩壊注意と注意を喚起しておられますが、ご自身が原則を立ててそれに従う規範行動を採っておられるので、問題が起きないのです。
私が2007年4月以降のハルヒネタで、制度改革、社会契約の再契約ネタをふっているのは、不確実性の状況での規範行動の持つ相対的強味を意識してのことです。
まだまだ紹介続きます。
非常に珍しいジャンルのサークルさんに、既刊をお渡しできなかったのが残念で、既刊の再版の必要を感じたのですが、
折角の機会ですので、単純に再版ではなく、関連するネタなどを再録して、総集編2という体裁にしました。
イベントの日程を一週間間違えていて、極道入稿したと勘違いしてました。やはりハルヒ効果ですね。
タイトルの『陽春白雪』は、今回の本の本文中でも言及されていますが、『文選』の『宋玉対楚王問』が出典です。
辞書を読んでいる時に見つけた故事成語なんですが、広辞苑には載ってません。編纂者の編集方針によっては、出典が明らかにされてる場合があるので、誤植でも無い限り、古典を辿るのは意外と容易です。
『陽春』『白雪』は難解で一緒に歌える人が少ない歌曲のタイトルだそうです。
『憤慨』でハルヒと長門の文章について、キョンが意味を取りかねて困るシーンがありますが、『難解でついていけない』という意味を含む『陽春白雪』という言葉は其々『陽春=ハルヒ』『白雪=長門』にコジツケられるかと。
面白いハルヒ同人紹介
ぶるぅらいん『朝倉さんは○○の嫁』:予告通り、紹介筆頭はTFEI三人娘ネタで独自世界の「あお」さんの「朝倉総受け(M倉)本」。実は、朝倉のキョンラブ本です。
SSに軸足が有るようですが、文章は文章の感想・批評空間がきちんと整っているので、そちらに全てお任せします。イラストも18禁バリバリも、きちんと感想・評論の場があって、啓蒙活動する有志の厚い層があるので、付け足しなど不要です。
ここは、自分が活動しているハルヒ同人漫画界の産物について、自分の活動に役立てる目的で、作品紹介の形で、思いつきを整理するのが主眼の空間。続ける一番の利得は私が受けてます。
表紙フルカラー、主要登場キャラに単色を割り振っていて暗示的。裏表紙のウエディング朝倉が良いですね。原作で復帰した時はこのくらい和んだ表情を見せていただきたい。
冒頭漫画、出るわ出るわの「朝倉ファン」に笑います。(喜緑さんは面白がってるだけらしいですが)手紙の手書き文字が写植の加工らしいのが芸が細かい。
皆に愛されてるのに、ページをめくるごとに妙に緊迫してゆくのが面白い。
みくるは「茶」、古泉は「ゲーム」、1キャラ1ネタで、各キャラの特技(?)に絡めた単発ネタを振りつつ、単なる1頁漫画連作ではなく、中盤以降、朝倉の部屋に押しかけてお泊りするする展開で、複数キャラの思惑衝突という盛り上がり。
転換点が鶴屋さんの「特等席」で緊迫ネタと長門の秘めた妄執ネタという「素直に表出」「裡に抑圧」コントラスト、という違う笑いを区切りに持ってきて上手いと思いました。予めシリーズ構成があるんでしょうか。
竹内一好の手塚治研究で、手塚がストーリー漫画やれたのは、若い頃の劇団経験でシナリオに触れた経験が有るから、という説を出していたのを思い出します。
複雑な要素の組み合わせは文字が先輩なので、映画的演出とは別に長編の文字ネタからノウハウを仕入れたのだろうというわけですね。
1頁漫画連作で全体として盛り上げられてるのには、あおさんの文字ネタ軸足の強味が出てるかもしれません。
絵は落描きでもpixivとかに上げて観賞されそうですが、文章は一定のまとまりまで書き上げないと面白く読めなさそうですし。
あおさん、1頁漫画の連打、ストーリー4コマに近似した形態を採っておられますが、後書によるとストーリー漫画に挑戦したい意向もあるようです。
知人の足立さんが講談社に持ち込みに行った時は、各頁に見所を作って、1頁丸々の「捨て頁」、「中継ぎ頁」を作るな、とアドバイスされたそうです。
必ず1頁に見せ場がある1頁漫画の経験はストーリー漫画に十分活かせると思われます。
1頁とストーリー漫画の違いは「扉」の存在、「見開き」の活用、「頁めくって次の頁に見せ場」という転換法、でしょうか。
序盤、搾乳(ナイス朝倉表情アリ)→ハルヒとキョンのチャイナ談義展開、杉田平野voが聞こえて笑いました。チャイナ朝倉のサービスカットはナイスです。
風呂場でのみくる乱入が「異常事態っぽさ」で、喜緑さん登場は「お約束」で、違う笑い提供。芸が細かい。
九曜さん登場は「定石」笑いですが、キョンが折檻に洗濯機(一槽式)を使うのが爆笑。
きちんと落ちてるのは朝倉がキョンラブという背骨が入ってるからでしょう。黒田洋介は、盛り上げるために、初期設定を破壊してキャラをどん底に突き落として、這い上がるところで盛り上げるという技法をやるそうで、破壊した設定の回復に失敗したり、キャラの這い上がりがウソっぽく見えた場合は失敗するそうですが、そういう「破壊」展開とは別に、初期設定の上で遊んで、きちんと閉める、でも面白さに遜色は無いと思います。
あおさんは、原作無視、キャラ崩壊注意と注意を喚起しておられますが、ご自身が原則を立ててそれに従う規範行動を採っておられるので、問題が起きないのです。
私が2007年4月以降のハルヒネタで、制度改革、社会契約の再契約ネタをふっているのは、不確実性の状況での規範行動の持つ相対的強味を意識してのことです。
まだまだ紹介続きます。