001:声
Shadeにて皺を添えゆく中年の一子の声を誰も知らない
007:発見
営みは暗闇のなかお互いの発見という十月十日
014:主義
チクロ入り菓子を毎日食べていた共産主義に華ありし頃
018:教室
教室にひとつ机が足りないと言えないままに過ぎた六年
032:乾電池
乾電池抜いた空虚に指を入れ一子とつながらないか待ってる
035:禁
ゆうぐれの紫禁城から半月がぶらさげられているのが見える
046:泥
泥濘のなかに小さな虫がいて誰かを待っているような春
060:影
かの国の一子にとって影として僕は存在するのだろうか
092:届
一子からむらさき色の便せんに忘れなさいと手紙が届く
093:ナイフ
奥ふかいかなしみを持ち見るときに月は鋭いナイフみたいだ
Shadeにて皺を添えゆく中年の一子の声を誰も知らない
007:発見
営みは暗闇のなかお互いの発見という十月十日
014:主義
チクロ入り菓子を毎日食べていた共産主義に華ありし頃
018:教室
教室にひとつ机が足りないと言えないままに過ぎた六年
032:乾電池
乾電池抜いた空虚に指を入れ一子とつながらないか待ってる
035:禁
ゆうぐれの紫禁城から半月がぶらさげられているのが見える
046:泥
泥濘のなかに小さな虫がいて誰かを待っているような春
060:影
かの国の一子にとって影として僕は存在するのだろうか
092:届
一子からむらさき色の便せんに忘れなさいと手紙が届く
093:ナイフ
奥ふかいかなしみを持ち見るときに月は鋭いナイフみたいだ