長野の田舎から

風景を中心に更新をしていきます。

あずみ野観光バス事故に見る

2007-02-19 | Weblog

 既に皆さんがご存知のとおり、昨日、長野県松川村にある「あずみ野観光バス」が、大阪府吹田市の大阪中央環状線で、大阪モノレールの橋脚に激突し、前部が大破すると言う事故が発生した。乗っていたのは、スキーツアーのお客さん。
添乗員として乗務していた16歳の少年が死亡した。(ご冥福をお祈りします)この事故で見えてくる問題はいくつもある。
ここで取り上げたい問題点としては、「規制緩和」による影響だ。
今世紀初めの規制緩和により、大型バス協会には一斉に色々な業界から新規参入が相次いだ。当然、バス業界は飽和状態に陥り団体旅行の減少なども相まって過当競争状態となっている。
 このバス会社の実態を見ると、事故当時4台が運行状態にあったが、運転手は全員で7人しか居ないという状況だったと報道されている。想像するに、会社を立ち上げた当時はこのような状況ではなかっただろうと考えられる。前記したような競争状況におかれ、企業を存続していくのには、家族も含め安価な労働力を求め利潤追求をして行ったのではないだろうか。これを如実に表したのが、亡くなられたのが社長の息子さんである16歳の少年だったと言うことではないだろうか
?
 
私たち、消費者にとっては安価で旅行を手軽に楽しめると言う事は大変嬉しい事だが、このような状況も十分に理解する必要があるのではないだろうか?
こういった事故などの場合「保障能力」などの問題がクローズアップされてくるのであろう。「安心」「安全」はお金では買えないと言うが、「安心」「安全」にまで使わなければならないお金まで削っていないだろうか?
「労働基準法違反」そんな問題も合わせて、色々と考えさせられる事故である。
こういった内在化した問題が、これからどんどんと表面化してくるのがこれからではないだろうか?単純な一事故として処理するのではなく、根幹の問題点まで考えて、取り組み強化に行政も一体となって係わる事が求められているのだ。
自由競争だけがクローズアップされ、その勝者が讃えられる現在の日本。
日本の抱えている現在の言わずと知れずの各種課題。
このまま進んで行っていいのだろうか、遅いと言われるかもしれないが、あえて言わせていただくと「真剣に立ち止まって考える時期が来ている」ここで立ち止まる事は決して、将来にデメリットをもたらすとは考えていない。
皆で考え、進めべき方向をもう一度感が直そうではないか!!

昨日、2005年に放映された「日航機123便」の事故の真実のドラマが再放送されていた。これを見ながら又、いくつかの問題について考えさせられた。


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