まごころチェンマイ日記

まごころ込めて書きます。

『平成狸合戦ぽんぽこ』

2006年01月23日 | ■きいたもの、みたもの、よんだもの
何年かぶりに見直した。
十分大人になった今観てみると、非常に感慨深い。
わたしは大学時代、大学の近くの多摩丘陵を見て、「なんて近代的で住みやすそうな街なんだろう」と思った。
あの景観は田舎から出てきたのわたしには新鮮だった。
でもある友達は「無機質でなんだか怖い」と言っていた。
今度あの多摩の丘を見たら、わたしはどんなふうに思うだろう。

『死の壁』の中で養老先生は、「なぜ人を殺してはいけないのか」という問いに、「二度と作れないものだから」と答え、「蠅を叩き潰すのには、蠅叩きが一本あればいい。じゃあ、そうやって叩き潰した蠅を元に戻せますか」と書いている。
自然もそれに近い。
壊すの簡単なのに、作り直すにはその何倍もの時間がかかるし、もう元通りにできないものもある。
あのた狸たちがいたような多摩の森はもう二度と帰ってこない。それを思うと胸が痛く、涙がこぼれ、そして最近の鼻炎のせいか鼻水が海ほど出た深夜だった。
今度は『もののけ姫』をじっくり見てみよう。


【追記】この一つ前の日記(1月22日分)を誤って消してしまいました。コメントをくれた方、ごめんなさい。また同じ内容の日記を書こうと思っています。

『デッドエンドの思い出』

2005年08月25日 | ■きいたもの、みたもの、よんだもの
★★★★☆
本を読んで久しぶりにがつんと泣いた。
正直、よしもとばななはあんまり好きじゃなかったけど、やっぱりよしもとばななは大したもんなのかもと思えた作品。

短編集なんだけど、この中におさめられたあるお話が、わたしの境遇と似ていて、それで余計に泣けたのかな。
「ちゃんと生きていれば、誰でもいつかは幸せになれる…?」と思わせてくれるような感じ。