利休様は、茶巾と茶筅の清浄を第一にしたといわれる。
茶筅は茶を点てる為のもの。一般のお点前では白竹を使うが、青竹・煤竹を使用する場合もある。
竹を細かく割って作るのだが、その穂の数によって、荒穂・中穂・数穂の3種がある。
荒穂・中穂は濃茶用、数穂は薄茶用といわれるが、穂の数が多い数穂が一番お茶が点てやすい。
穂先と軸の間にはからみ糸といって穂を固定している糸があるが、この結び目は点前中は . . . 本文を読む
朝夕涼しい季節になり、これから冬まで暫くの間、身体も気持ちも心地よい時間が増える。芸術の秋ということで、今秋、足を運ぼうと思っている2つの催しについてご紹介します。ご興味あればお出かけ下さい。
日本橋三越本店で、本日9月27日(火)から10月9日(日)まで開催される日本伝統工芸展。陶芸、染織、漆芸、金工、木竹工、人形、諸工芸(硝子、七宝、截金、硯等)の7部門からそれぞれ選ばれた入賞作品が展 . . . 本文を読む
暑さ寒さも彼岸までというが、今年も言葉通り、彼岸を過ぎて涼しくなった。秋分の日を含めて今年は3連休だったので、お墓参りに出かけた方も多かったのではないでしょうか。過ぎてしまいましたが、お彼岸について。
春分の日(3月21日)と秋分の日(9月23日)を中日として、その前後3日間をあわせた7日間を“春彼岸”、“秋彼岸”という。初日を特に“彼岸の入り”と呼ぶ。春分の日・秋分の日は昼と夜の長さが同じ . . . 本文を読む
点前に必要な水を入れる器。台子皆具のひとつであったのを利休以後草庵の茶にふさわしい焼物の水指ができた。
素材により以下の種類がある。
①金属 台子長板など飾り水指として使用する。(古銅・唐銅・砂張)
②陶磁 稽古や茶会に使う。(絵付けもの、釉薬のかかっていないもの)
③木製 稽古や茶会に使う。(木地、塗り)
水指は、使い方にも、運び出しで使う場合と、棚に飾って使う場合の2種類がある。
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先日のお稽古、掛軸は“吟風一様松”(風に吟ず いちようの松)だった。秋の気配を感じると出したくなるの、と先生はおっしゃった。
山中閑居の情趣を詠んだ寒山詩の一節で、数え切れないほどの多くの草々がしっとり露に濡れて、松は全て同じように風に吹かれ枝をならしているという秋の情景。見た目は美しく、当たり前のようだけれど、自然にそういう境地になるのは難しいという意味が込められているという。
花は、槿と . . . 本文を読む
茶箱には様々な形状、好みがあり、例えば、利休形と呼ばれるものは桐木地でできている。宗旦好は朱塗一閑張。自分の趣向に合わせて箱から中身の道具まで様々に揃えることができる。自分だけの茶道具一式ともいえよう。
茶箱の中に仕組まれている諸道具は以下の通り。
①掛合(かけご):掛子、懸籠とも画き、箱の縁に掛け重ねてはめこむようになっている浅い箱。
②茶碗:箱によっては一碗しかはいらないものもあるが、基 . . . 本文を読む
習っている方には御馴染みの茶箱、茶籠。お茶を点てる為の最小限の道具を持ち運びできる小さな箱(籠)に仕組んだもの。なんともかわいらしく、実用的で、大好きなお点前のひとつである。その歴史について。
茶箱(籠)は利休様の時代から携帯用として様々な形で好まれたり、他の品を見立てて使用してきたもので、歴代が好まれ、中でも十一代玄々斎は伊勢松坂に出張稽古に出かけた際、これまで点前の順序が決まっていなか . . . 本文を読む
先日、テレビ東京でやっていた番組が興味深かったのでご紹介したい。
京都もうひとつの歴史、臨済宗龍安寺石庭の謎。
京都には修学旅行以来もう10回以上訪れているが、龍安寺は大好きなお寺で、4回は石庭を見に行っている。一面白い砂の中に浮き上がるように点在する数個の岩、何があるというわけでもないのに、縁側に座ると私は1時間以上平気で見入ってしまう。
本殿の裏にはひっそりと蹲(つくばい)がある。口 . . . 本文を読む
蓋置は、釜の蓋をおく台。柄杓を置く際にも使われる。台子皆具の1つとして存在していたものが独立して様々な材料や形で作られるようになった。素材としては、竹、唐銅、陶磁製がある。
一番ベーシックな竹蓋置、白竹と青竹とあるが、通常は白竹を使う。青竹は1回限りの使い捨てが原則となる。高さは5.5センチほど。風炉用と炉用では節の位置が違う。風炉用は節いっぱいにさかさ竹を引き切りして作る。炉用は、節が中程 . . . 本文を読む
今日は茶道とは関係ありませんが、私自身のお話を。
転職の合間にインテリアコーディネーターの勉強をした。偶然職業訓練校が受講生を募集しているのに出くわし、申し込んだ。3ヶ月の集中授業、毎日1時間半の授業が4コマ、9時から16時まで、授業は大工さんのような建築基本知識・建築史・建築プランを立て図面引き・模型の作成・パソコンでのCADソフトの使用方法・人の動き、照明や色が齎す効果と心理など、住宅や . . . 本文を読む