瑠璃色のささやき

瑠璃歩月の日々

 蛾  白石昭雄

2015年07月13日 | Weblog

ダンボールの空箱の蓋を何気なく開いて
中を覗いたとたんだった。
立派な刺繍のガウンを纏った大きな蛾が
鼻先を襲うように飛び出してきて叫んだ。
「何の様だ! 勝手に光を入れやがって!」
慌てて蓋を閉めた。驚いた。なんと人間語を話すとは!
しかも大きい。二、三百万、いや二、三千万
いやいや、二、三億円には売れるに違いない。

もう一度、そうろと蓋を開けてみる。
箱の底の暗がりに、しかし蛾の姿はない。
蓋の裏にもいない。奇体な話だ。
箱を逆さにして、底を叩いても地面に落ちてはこない。
「怖がるこたないよ。俺は悪い人間じゃない。そんな暗い所で
燻ぶってるより、もっと好い暮らしをさせてやろうじゃないか。
どうだい、総ガラス張りマンションの3LDK、5LDK、
いや10LDKだって、お望みしだいだ。どうだい、話にのらないか。」
「そんなものはいらない。」
首筋から声が返った。背筋が凍る。フリーズとは、これか!

首の後ろの蛾は続けた。
「それより、このダンボール箱の中を覗いてみないか。」
「中を? 空じゃないか。」
「元通りに蓋をして、角に小さな孔を明けて覗くのだ。
孔は瞳より大きく明けてはいけない。外の光には害がある。」
言われた通りに、箱の少し傷んだ角に
小指を差し込んで孔を明けた。
「昔の覗きカラクリというやつだな。」

蓋をふさいだ箱の中は、明るかった。
明るいというより、むしろ輝いていた。
王宮の広間のようだ。ステンドグラスの広い天蓋、
アマラントの絨毯を敷き詰めた床。
と、思わず息を呑んだ。
あの、あの蛾が、いや、あの怪しげな蛾の羽根の
色柄そのままのガウンを纏った王のような尊大な人物が
玉座といった巨大な椅子に身を凭せているではないか。
改めてこの大きな部屋を見回すと、
シャンデリアのクリスタルグラスも、壁の模様も、
絨毯の織り込みの図柄も、すべてあの蛾自身の
シャンパーニュ色の羽根の模様そっくりそのままだ。

「何も驚くことはない。これはみな私の体、私の鱗粉。
孫悟空は引き抜いた自分の体の毛を一吹きして
立ちどころに自分のクローンを作り上げるが、
私は自分自身を身に纏って生まれたのだ。」
「ど、どういう魂胆だ、いったい!」
「きみ達人間は、山や森が美しいと手をかざして眺め、
夕焼けが見事と嘆息して目を細める。だが、もともと
森は森として生き、夕焼けは夕焼けとして
空と地表を赤く染めるだけの話。もっと言うなら、
自分がいない自分の部屋や、人っ子一人いない
美術館の真夜中の展示を想像してjみるがいい。
人間の視線を欠いた空間は、まさに墓穴と同じだ。
無表情に向かい合う壁と壁、天井と床、そして
ただ並んだだけの絵画や椅子、テーブル、時計のリズム、
あれほど親しみ、懐かしみ、共感し、生きる証としたものが
まるで負けカードのキングやクイーン、ジャックの
冷淡さであらぬ方を見つめている。そうではないか。

私のクローン達はその点で、私を裏切らない。
まさしく私の分身、私の生命の一部、私だけの
肉の風景を微密に作り上げてくれる。
きみ達人間は、あの原子雲をただ恐れてみせるだけで、
あの壮大なキノコの力に充ちたユーモアを認めたがらない。
人間が、生き物すべてが、いや、ものみなすべてが
地表から消え去った空間に浮かぶ、あれほど見事な造形を!」
ホログラムのように不可解で呪詛めいた蛾の言葉は終わらない。
箱から目を話すやいなや、ダンボールを孔から引き裂いた。
腹を開かれた箱の内側に、蛾の姿はなかった。


~詩誌すぼあ[Ⅰ]1996.6

浸透膜 白石昭雄

2015年07月13日 | Weblog

それは、眠りに似た底深い淵への沈降。
踊り止めたプランクトンは灰白色に溶け
濁りとなって重く沈んで行く。
その澱の凝固した泥層が、やがてモザイク状の
亀裂を帯びて無限の解体を遂げ、膨張する空白とも
爆縮する暗黒とも知れぬカオスへ吸収される。

中国の先哲・荘周は夢に胡蝶と化し、現(うつろ)に人と変じた。
いま胡蝶は、コンピュータ・グラフィクスの
カラーパレットの中で、クロアゲハからオオムラサキ、
トロピカルなベニモンシロチョウへと自在に変化する。
サイケデリックな衣装を、道化のようにあっというまに
脱ぎ変えながら、網膜の神経ネットに浸透する。

ブラウン管の受光膜に、荷電粒子が
細長い魔性の光の爪を延ばして、オーロラの
淡いスペクトルの裳裾を翻してみせる。
蠱惑するその膜襞は、表も裏もないメビウスの帯。
内もなく外もなく、彼我もなければ雄雌もない、クラインの壷。
逆浸透によるバーチャル・リアリティーの予定「飽和」の至福。

だが、通過する光子の数だけ極超微孔を抱えた多孔質の
膜面は、隣接する外気の温湿度や含有成分の組成等の
条件によって、各孔が明滅し偏向し変容しあるいは浸透を遮断して、
個としての臭気を放ちながら、さらに鼓動し波動し流動する。
胎盤の浸透膜が母体の血液型と遺伝子をそのまま混入させず、
嬰児が嬰児自身の唯一の免疫バリアーを抱えて生きようとするように。

〜詩誌すぼあ[Ⅰ]1996.6

「弾丸ルビィを偲ぶ会」のお知らせ

2012年05月11日 | Weblog
「弾丸ルビィを偲ぶ会」のお知らせ

日時:2012年5/19(土) 15:00~  場所:高円寺 ガンバラネBAR
http://ameblo.jp/angels-cross/
東京都杉並区梅里2-16-9 No Charge + drink

私の妻である弾丸ルビィ/白石素子/瑠璃歩月がこの世を去って一年目のこの日、「弾丸ルビィを偲ぶ会」を開催いたします。彼女の秘蔵映像を観ながら、想い出話なんぞをしつつ、集まった面々で演奏をしたいと考えています。奇しくもこの日は店のオーナーMickyの還暦祝いBirthday! 賑やかな宴にしようと思っています。一応お店にひと通りの楽器は揃ってますが、ミュージシャンの方は是非楽器持参でお越し下さい。裏庭でバーベキューもありますので、お食事される方は食材を各自ご用意ください。お待ちしております。

夫 石川寧

訃報

2011年07月13日 | Weblog
2011年5月19日、瑠璃歩月(ダンサー弾丸ルビィ、白石素子)が乳がんのためこの世を去りました。
生前は皆様にご愛顧いただき誠にありがとうございました。

弾丸ルビィを偲ぶ会のお知らせです。

日時: 7/17(日) 15:00~
場所: 東京都杉並区梅里2-16-9 高円寺ガンバラネBAR
http://guanbaranebar.blog38.fc2.com/

弾丸ルビィのゆかりのミュージシャン達が集う予定です。
瑠璃歩月ファンの方もぜひいらしてください。

お墓については未定です。決定いたしましたらお知らせいたします。

夫 石川寧


友人のブログです。こちらも参考になさってください。

http://sawblog.exblog.jp/

http://boudoir.exblog.jp/14926558/

白犬を叱って黒犬しょんぼり

2009年09月25日 | Weblog
ぼさ~っとしてたら、もうすぐ9月が終わりに近づいていました。
世の中はシルバーウィークで盛り上がっていたようですが、
私はひっそりとドッグランになぞ犬を連れていくくらいで、
静かな休日(うーん、休日かなぁ)を過しました。

わが家には11歳10カ月の白いシベリアンハスキーと、
1歳9カ月の黒いシベリアンハスキーがいます。
一昨日、白犬がたいそう悪いことをしたので、久しぶりにきつく叱って、
しばらく部屋から廊下へと追いだしました。
犬の調教師の先生に教えていただいたのですが、
この「仲間外れの刑」や「無視の刑」はワンコにはかなり効くようです。

白犬はとぼとぼと部屋を出て、大人しく廊下で待機しておりました。
やれやれほんとに困った犬だ、と振り返ると、
なんとテーブルの下でおちびの黒犬がまんじりともせず固まっているではありませんか。
私のこれほど怖い叱り声を聞いたことがなかったらしく、
すっかりしょんぼりしております。
これではどっちを叱ったのかわからないじゃないか。
そう思いながら黒犬の機嫌を取ったのでした。

黒犬は素直な性格で、甘えるのも全力、ヤキモチを妬くのも全力です。
一方で白犬は、甘え下手でどうしても黒犬に遅れを取るし、
ヤキモチを妬くのも、ジトッとこちらを見つめるばかりで、
「ワン」とも文句を言いません。
しかしどちらも気が強い。
毎日ケンカが絶えないのです。
10歳も年の離れた、血縁関係のない犬同士を
仲良くさせる秘訣をご存知の方はぜひ教えてくださいませ。

写真は親バカならぬ犬バカ飼い主が、2匹を甘やかして、
犬用おやつを大奮発した記念写真。
カゴはワンコたちのオモチャ箱で、
黒犬は毎日ここからその日のお気に入りを選んで、
飼い主に「遊んで」と持ってきます。

「約束の犬ーHACHI」で泣く

2009年08月20日 | Weblog
なんか思い切り泣いてみようと思って、
映画「約束の犬ーHACHI」を観に行きました。
亡くなった主人を渋谷駅で待ち続けたという忠犬・ハチ公はちゃんと秋田犬。
甘いマスクのリチャード・ギアが主人役といえば申し分ないでしょう。
きっと泣けます、いや、泣いてみせます。


映画は好きだけれど映画館に観に行くものはお財布の紐を引き締め厳選してます。


・映画館で観ないと迫力がない映画

・巻き戻して再生しなくてもストーリー展開がわかる映画

・DVD化される予定のない映画

・そして犬映画(とくに立ち耳系)

観たいなと思った映画のなかで、この4種を優先しています。
あとは家でDVDになってから観ることがほとんど。
お家でまったり観る映画はマイペースだから良いのです。


しかし映画館の迫力にはもちろん負けます。
大スクリーンでHACHIを観て、思う存分涙を流す!
そう決意したのです。
けれど問題もありました。この手の犬映画には子供が非常に多いのです。
いかんせん今は夏休み。
子供の黄色い声やガサガサ動きを避けるにはどうすればよいか?


一つ 字幕版を選ぶ。吹き替え版には子供が多い。
二つ レイトショー、それも終了時間が23時を越えるものを選ぶ
   (東京都の条例で、なんと18歳以下は父兄同伴でも入場禁止なのだ。
    中学生くらいならいいのではと思うけれど…)。


近所の映画館ではあいにく字幕版「約束の犬ーHACHI」は上映しておらず。
でもレイトショーならありました。
22時半上映、24時過ぎ終了。
これです、これ。これでアダールトなHACHI体験ができるはず。


しっかりとタオルハンカチ(ハンカチではなくね)を2枚持ち、
早々と出かけてど真ん中の席を取り、
いざ、上映開始!
ああ、HACHI! なんて可愛いの!


仔犬のシーンからすでに隣の女の人の鼻をすする音。
わかります、わかりますよ。
でもね、ここで泣き始めていたら最後はどうするんですか?
人のこと心配しつつ、映画は進む。


わかっているストーリーとは言え、
やはり主人のリチャード・ギアが死んでから、
HACHIが毎日待ち続けるシーンでこらえ切れずに涙。
さらに老犬になってから(演技だと思うけれどそれが余計泣ける)が、
わが家のワンコたちの将来を重ねたりして涙増量。


ああ、せっかく持ってきた新品のタオルハンカチを鞄から取りだしたい。
鼻をすすりたい、顔を拭いたい。
なのに映画館内は静まったまま、鼻をすする音すら聞こえないのです。
隣の女の人もすっかり静か、微動だにしません。
そうか、レイトショーは大人の時間。
軽々しく涙をみせたりしないのね。


でも、ダメだ。鼻が詰まって死んじゃいそう。
敗北宣言をして鞄からタオルハンカチを出しました。
しかしやはり周囲が気になって、思いきり泣くわけにはいかず。
しゃくりあげそうになるのを必死でこらえつつ映画終了。
あー、辛かった。泣けないってツライ!


それほど長くないテロップの後、ようやく場内が明るくなると、
出口へ向かう道すがら、あちこちで鼻をすすったり、涙を拭いたりしている人が!
ええ?!


そうかー、結構みんな我慢してたのか。
夜中の12時にオトナばかりがズラリと並んで
(しかもこれが犬好きばかりときたもんだ!)
こんな子供の観るような映画で泣いていたなんて、
やっぱりちょっと照れくさくもなるよなー。


よし、泣き直しにDVD化を待つとしよう!
と決意したのでした。

ブルーベリー摘みに行く

2009年08月11日 | Weblog
お散歩の時に近くの農園で(東京23区にもあるんですね)
ブルーベリーの摘み取りを収穫量100gにつき200円の計量制で、
やっているところを見つけました。
ブルーベリーは大好きで、毎朝ジャムをヨーグルトに入れて食べているので、
これがたくさんあって美味しいと嬉しいなあと、
早速行ってきました。

朝10時の開園と同時に行ったのですが、もう結構人が来ていました。
ここの農園は東京都のいろんなイベントに参加したりして、
熱心にやっておられるところのようで、味には期待ができました。
するとやはり実は大きいし、とっても甘い。フレッシュ! ジューシー!
こんなに美味しいブルーベリーは初めて食べました。
品種が4種類ほどあるということでしたが、確かに味が違いました。
でもどれも美味しい。

好きなだけ取っていいわけなんですが、陽は昇ってジリジリ暑くなりだす。
前にもブログに書きましたが、
私はガーデニングとか園芸とか、どうも喜びを感じられないほうなので、
ブルーベリーを摘み取るという作業にも、
純粋に食い気だけで励んでいるわけです。

やはりこれには限界があります。
摘み取って持ち帰るのよりも、お口に入れる実ばかり探してしまう。
そして暑い! ああ、帰りたい、でもジャムにするにはある程度の量が必要。
頑張りました。(たった15分だけど)
そして2人で1kgのブルーベリーを収穫したのです。

家に帰ってまずはそのままをお三時にたっぷりいただいて、
残りはジャムにして20cmほどの高さの瓶がいっぱいになりました。
こちらも初めて作ったにしては大成功。
ジャムでもケーキでも低糖度のものが好まれたりしますが、
私はたっぷり甘めのものを少しいただくのが好き、満足感があります。
だからジャムも甘めに作りました。
ヨーグルトとの相性も抜群です。

ああ、来年もブルーベリー摘みに出かけよう、
そして今度はせめて30分頑張ろう、と心に誓うのでした。


ナベシキ理論

2009年08月02日 | Weblog
このフクロウ、真鍮のトリベットです。
トリベットって何かって? なんてことない「鍋敷き」です。
最近はしゃれてトリベットというのだそうです。
このフクロウもイタリア製としゃれています。
鍋敷きごときになぜイタリア製をと思うでしょう?
私は今までそう思ってきました。
しかし、少し改心したのです。

じつはこのフクロウを買うに至ったのには単純な理由がありました。
前に使っていた鍋敷き(決してトリベットとはいえない)が壊れたのです。
古い鍋敷きは四角い鉄枠の中に陶器の板が入ったもので、
たしか母か誰か身内が、
「鍋敷きないの? じゃあ、これ持ってく?」
みたいな軽い感じでわが家にやってくることになったのでした。

この鍋敷きの陶器の部分には、
四人家族を描いたイラストが入っていたのですが、
まあ、これが魅力のないイラストで、
その形といい、イラストの図柄といい、色合いといい、
とにかく気に入らなかったのです。

でもまあ、所詮鍋敷きですから。
そう思って、あまり深く考えないよう、じっと見つめたりしないように、
使ってきたわけです。
ところがこの陶器の部分が鉄枠から外れてしまった。
おや、外れたなと知った時に、新しいものを購入すればよかったのですが、
最初から鍋敷きなんてどうでもいいと思っているので、
少しも購買意欲がわかなかったのですねー。

それで接着剤でくっつけて、修理したりしてやりすごしました。
ところがやがてしょっちゅう外れるようになった。
もう、イライラくるくらい。
もう、捨てる! 新しいの買ってやる!

そう思った時、気がついたのです。
この鍋敷き、わが家に十五年以上いる!
えーっ、私ってこんなに気に入らないものとずっと一緒にいたんだ。
なんという無関心さ、あるいは無神経さ。
気に入らないものほど壊れない、
気に入っているものほどなぜかすぐに壊れてしまう、というけれど、
こういうのってよくないんじゃないか?
やっぱり極力好きなものに囲まれて暮らしたいじゃないか。

と反省して、新しい鍋敷きを探しました。
鍋敷きがトリベットだということも知りました。
ネットで三日もかけて鍋敷きを探した私は馬鹿だと思います。
で、ようやくこのフクロウと出会ったわけなのですが、
難しいですね、鍋敷き選びって。
なかなかよいのがなかったです。
これからまた長い時間使うことになるかと思うと慎重にもなるし。
でもまあ頑張って探した分だけ、
このフクロウのことは大事にすると思います。



ナベシキ理論=今回遅ればせながら学んだ物選びのコツ。
長持ちしそうなものには絶対お気に入りを選ぼう。

夏のひと休み

2009年07月21日 | Weblog
今日は涼しくて過しやすいですね。
暑さもちょっとお休み。
このところ夏バテなのか食欲がなくて、
その分、甘いものばかり食べたくなっております。

先日も池袋パルコの千疋屋にて、
フルーツパフェを食べました。
おいしかったー!
やっぱり千疋屋ですからね、フルーツが違います。
写真手前はトロピカルパフェ。
いずれもシリアルやインスタントなジャムなどで誤魔化さず、
生フルーツ、バニラ&フルーツアイスクリーム、生ジャムなどが、
しっかりと絶妙なハーモニーを作り出しているのですー。
あー、また食べたい!

先日、都民税が間違っていて高額請求されたお話をしましたが、
本日遅ればせながら国民健康保険にも連絡しました。
やっぱり高くなっていました!
所得があがると所得税が上がり、すると住民税が上がり、
国民健康保険料もあがるのだそうです。
しかし、国保係さん、さすがです。
すでに対処して額面調整したものを今日発行したそうです。
そう、よりによってちょうど今日! すごいタイミングだ。
何はともあれこれで安心です。

一方、腰痛ですが、あまりに長引くのにめげて、
先日やっと整形外科を訪れました。
どうにか整体で治そうと思ったんですけどね。
きっと骨が悪いんだ、ヘルニアかもしれない。
そう思って行ったのですが、結果は
「筋肉がガチガチになってる痛み」
でした。
長いこと体をロクに動かさない生活が続いていましたから、
ついに筋肉が固まってしまったのですねー。
先生は腰の辺りをひと押ししただけで、
「あー、これはガチガチですね。悪いのはおそらく骨じゃなくて筋肉です」
レントゲン撮ってみたらその通りでした。骨には異常なし。

で、今はですね。毎日の柔軟と時々バドミントン。
バドミントンはいいですねー。
昔からとっつきやすそうだなと好感を持っていましたが、
やはり親しみやすいスポーツです。
運動苦手の私でも、私なりにはできちゃう。
犬の散歩の途中でワンコたちを木の根っこに縛りつけておいてやっているので、
ワンコのウケはとても悪いです。
とくに白犬は最初大人しかったくせに、
このところワンワン吠えてまで中止を訴えています。
「かっこ悪いからやめてくれ」
と言っているのかもしれませんが、
うまくなって柔軟な筋肉を手に入れるまで頑張るのだ!

驚きの都民税

2009年06月25日 | Weblog
ご無沙汰いたしております。
もう6月も終りですね。
風邪らしき症状は治まりましたが、
それと重なりつつ入れ替わるかっこうで、
ただいま腰痛に悩まされております。

以前、バレエの先生に紹介された信頼すべき整体の先生に診ていただいたところ、
やはり乳がんの手術や治療などで、体のバランスが崩れているのだろう、
とのことでした。

そうですよねー。
胸と脇にメスを入れたわけですから、
今でも痛いですからね。
痛いと体がそれを庇いますから、庇うと今まで使っていない筋肉が、
がんばったりするのでしょうね。
もちろん個人差はあるでしょうが、
抗がん剤や放射線だって体を変化させるものですから、
これに後遺症がないわけがないです。

西洋医学では治療後は血液検査をして異常がなければ、
「大丈夫です」と太鼓判を押してくれるのですが、
それだけでは観察しきれない病後があるように思います。


さてさて、先日、驚くことがありました。
6月は税金の支払い期限がいくつかあったのですが、
そのうち都民税が、今までにないほど高くなってる!
高い! 高いよ、なんでこんな金額なの?
都民税というのは前年の所得によって変化するのですが、
自慢じゃないけど、前年の所得、そんな上がってません。

でもまあ、支払い期限だからと最初は銀行まで行って、
支払うつもりでいたのですが、
やっぱりなんか、おかしいなーと。
思い止まりました。

それで家へ帰って添付の用紙をよく見たら、
「給与所得ン百万円」の記載が。
給与? 誰がくれたの? フリーランスの自営業者なのに? オカシイ!

と、早速、税務署に電話。
すると「某企業から確かに支払ったという報告が来ている」というのです。
社名と住所を聞いても覚えがない。
「絶対にもらっていませんし、今まで一度も取り引きのない会社です」
と力を込めて訴えると、(だってなんか気持ち悪いでしょう?)
感じのいい税務署のお兄さんは調べて折り返し電話をくれることになりました。


電話がかかってくるまでの間、いろいろ考えましたよ。
こういう面倒なことすごく苦手なのです。うんざりしてしまふ。

この某企業はなんなのだ?

税金を誤魔化すために、払ってもいないお金を取り引きもない相手に振り込んだことにしたのか?

それにしては額面が大きい(なんたってこちらの払う都民税が跳ね上がるくらいですから)

ならばいっそのこと、本当にそのお金を支払ってちょうだいよ! とか

でも多分この額面の大きさから考えると、単なるミスだなー……などなど。


で、いよいよ税務署のお兄さんから電話があったのですが、
「間違いだったそうです」
やっぱりねー。
あやうく支払うところでしたよ高額都民税。
そうしたらもう闇に葬られていたわけですね。オソロシヤ。
ということで、無事、いつもの都民税に戻りました。
よかったよー! あんなの払えないよー!


教訓:都民税の添付書類は必ず収入欄を確かめませう。



写真は最近雨ばかりでツマンナイ気分の黒犬ちゃん