綾辻行人『どんどん橋、落ちた』＜新装改訂版＞

超久しぶりの綾辻行人さん、初版は1999年の本作。
読者への挑戦という感じで、5つのストーリーが展開されています。

講談社さんの本の紹介を。
ミステリ作家・綾辻行人に持ち込まれる“問題”はひと筋縄ではいかないものばかり。崩落して誰も渡れなくなった〈どんどん橋〉の向こう側で、燃える〈ぼうぼう森〉の中で、明るく平和だったはずのあの一家で……勃発する難事件の”犯人”は誰か？　超絶技巧がちりばめられた五つの超難問に挑め！　ミステリシーンを騒然とさせた好評の作品集が読みやすい改訂新装版に！

ネタバレはさすがにできない本格ミステリ作品集。
本格ミステリのお約束を踏まえつつ、様々な“犯人当て”作品が楽しめます。
第一話、第二話、と読み進めてもさっぱり見破れませんでした…
絶対わかんないよ、もう…
「やられたな…」っていう悔しさもありますが。

もう騙されないぞと思って読み進めた第三話は、何だか愉快な感じ。笑えてきます。
「フェラーリは見ていた」もうこのタイトルまんまなんだけど、まんま引っ掛かりましたw
第一話と第二話で私は何を学んでいたんだという感じで。

そして、一番ブラックユーモアの効いていた第四話「伊園家の崩壊」。
ちなみに「いその」ではなく「いぞの」です、この作品での読み方は。
でも家族構成や名前から、誰もが知っているあの家族がモデルになっているーって気付きます。
いいのか、こんなになっちゃって(笑)
あの家族を頭に思い浮かべちゃうと、あまりにも衝撃的な結末にビビりますよ。
なんだかんだで、もう一回この話は読み返したいなぁ～

第五話は、実は犯人はすぐわかりました。
が、犯人の名前はわかりませんでした…う～ん、まだまだ詰めが甘いな自分。

頭を使ったので、今度はもう少し気楽に読める本にしましょう(^^;)