韓国ドラマ「私の名前はキム・サムスン」

語りたいことが次から次に溢れてきて、とても簡単にまとめられそうもない。。
ただ単に「面白かった」「元気になれる」というだけではない、極めて個人的な感情の揺らぎを掘り起こされたドラマでした。。

・・・な～んて、ちょっとシリアスぶってみましたが、本当のところこのドラマを見た人とあーでもないこーでもないといっぱい語り合いたい！（笑）
それで記事をアップしたかったのに、それよりも繰り返しＤＶＤを見ることを優先してしまったわたし。。
それくらいハマりまくって、この１週間眠る間も惜しんで何回もＤＶＤを見たりでそろそろ身体も限界です！（笑）
今週忙しいのに超ヤバイです！でもって長いです！（爆）




このドラマは、キム・サムスンというちょっと太めで３０歳目前の、独身で姐御肌のパティシエがヒロイン。
ズケズケと本音の捨てゼリフを吐くヒロインらしからぬ豪快なキャラクターで、おまけに見た目もいまいち。
でもそんな彼女を取り巻く状況や彼女が語る本音のセリフ、人生観や恋愛観が多くの女性達の新鮮な共感を呼び、韓国では「宮廷女官チャングムの誓い」「パリの恋人」以来の最高視聴率、最終回では50.5％をたたき出した国民的ドラマです。

キム・サムスンを演じた主演のキム・ソナは、この役柄に臨むにあたって８ｋｇも体重を増量し、お腹の周りに付いた肉をサムスンの内面を表現するための小道具だと自分に言い聞かせながら演じたという女優魂の持ち主。
また彼女のアドリブ満載の演技スタイルはドラマの随所に大きく影響していて、このドラマの成功は彼女の力量・魅力によるところが大半といっても過言ではありません。


簡単にストーリーを説明すると。。。

クリスマスイヴに恋人にフラれて仕事まで失ってしまったサムスンは、その失恋現場に偶然居合わせ、そのあと失意に暮れて文字通り泣き崩れているときに、レストランを経営する３歳年下の財閥の御曹子ヒョン・ジノン（愛称サムシク＝ヒョンビン）と出逢う。
ジノンはカッコイイけど、傲慢で皮肉屋で超生意気な男。
でも、後日彼のレストランで働くことになるサムスンは、ひょんなことから彼と契約恋愛するハメになる。
２人はぶつかり合いながらもいつしかお互いが気になる存在になって、惹かれ合っていく・・・

・・・とまぁ、こう書いてしまうとなんともありがちなラブコメのようですが、そこにそれぞれの家族やレストランの人々との人間模様が絡み合い、それぞれの昔の恋人の登場もあって、１～２話を見ただけですぐに彼らの物語に引きずり込まれてしまうインパクトがあります。
毎回抱腹絶倒の笑いとともに、紆余曲折、波乱万丈のストーリー展開とリアルな心理描写、ときには胸がキュンとなる深いペーソスに涙も誘われて、１６話があっという間なのでした。。


　　　　　　　　　　


恋と仕事に全力で取り組む等身大の姿に、多くの女性達が自分を重ね合わせて泣いたり笑ったりしてしまったサムスンですが、一見ダメなヒロイン風でいて、その実意外に博識なんですよね。
彼女が語る引用は非常に印象深く相手の心に響き、彼女がぼそぼそと独り言つ人生哲学には、共感させられることがいっぱい。。

適切で印象的な言葉を語ることはわたしにとって常々憧れる所作で、そんな素敵な“言葉”がたくさん散りばめられていたのも、非常にツボでした。




・・・印象的な“言葉”をいちいち紹介するにはとても１回のエントリーでは収まらないので、とりあえずこちらもいっぱいあるけどお気に入りのシーンを紹介。（※以下、ネタバレ含みます）


サムスンとジノン、２人のラブシーンはもちろん大好きなのですが、わたしは特にサムスンが亡くなったお父さんと妄想や夢の中で会話するシーンが２箇所とも大好き！

ジノンのことが好きで、でもその想いが叶わないときに、３０歳になってもまだこんな風に男のことで泣くなんて同じ思いを繰り返す自分が情けないと泣いたサムスンの
「(いっそ)この心が石になってしまえばいいのに…」
という言葉に、心臓病で亡くなったお父さんが語るセリフ・・・
「お父さんは心臓が硬くなって死んだんだぞ。
　心臓に血が通ってドキドキして、好きな男のために胸を痛めている。。
　末娘の心臓が健康で、お父さんは嬉しい限りだ」

最終話の「幸せすぎて怖くてたまらない」と思わず涙ぐむサムスンに、お父さんが「幸せを掴むだけで大変なのに、怖がっているヒマなんてないぞ」と優しく諭すセリフもいいのですが、とにかくもう、サムスンの不安な心にキュンとなってお父さんの微笑みに癒されてと、涙腺ゆるゆる状態でした。
こんなふうに励まされたら絶対元気になれる気がする。。



あとは「ジノンが元カノのヒジン（＝チョン・リョウォン）に別れを言うシーン」と、「アメリカのヒジンからサムスンに電話がかかってくるシーン」。


ヒジンに足湯をさせながら別れを切り出すシーン…
ヒジンに「時がたてば色褪せてしまうわ、今の私たちみたいに、それでも彼女を？」と言われて
「人は、死ぬとわかっていても、生きるだろ」ｂｙサムシク

グッと胸に突き刺さってしまった…
好きだった人に別れを告げるのって本当に辛いことだと思うんです。
それが、その相手を嫌いになってというわけでなく、他に好きな人ができたからという場合はなおのこと。。
このドラマの中で、もしかしたら一番感情移入してしまったシーンかもしれません。
それも、フラれるヒジンにではなくて、ジノンの方に。（^^;;;



それから最終話にヒジンから「ありがとうと言いたくて…」と電話がかかってくるシーンも好きですね～
和解したようでいて、でも「もう電話をかけないで下さい。かかってきても気まずいだけだから」「わたしも同じです」と話す２人。。
同志のような感覚というか。
このときのヒジンは、きっともっとサムスンと親しくなりたかったと思っていたんじゃないのかなーと。。


その他にも、ヒジンを献身的に愛するヘンリー（＝ダニエル・ヘニー）の気持ちなど、このドラマは誰か１人にではなくて、それぞれの登場人物の気持ちに、そのときどきに寄り添えるところが魅力のような気がします。。



そしてなんといっても最終話のアルフレッド・Ｄ・スーザ作「恋せよ　傷ついたことがないように」の詩の引用も非常に印象的でした。。


“踊れ　誰も見ていないかのように”
“恋せよ　傷ついたことがないように”
“歌え　誰も聴いていないかのように”
“働け　金が必要でないかのように”
“生きよ　今日が最後の日のように”


ドラマのラストシーンがこの詩を昇華した境地で、本当にジーンときてしまった。。。
ラストシーンも現実的でずっと繋がっている感じがよかったなぁ。。


「幸せは旅である。目的地ではない」
人は歳とともにだんだんと無邪気に幸せに浸れなくなっていき、多くの歓びとともに、もしかしたらそれ以上の多くの空しさや哀しみを知るようになっていく。。
その上で人生を楽しむには、力強く生きていくにはどうしたらいいか。

それにはまず何事にも率直であることという単純明快な真理。
そして自分をもっと愛そう。。

ところで極めて個人的な感傷についてですが。
詳しく語るのは割愛して、ただ「甘い癒し」の話の中で、「最悪なのは心の痛みを無視することだ」というセリフにドキッとしてしまったというか。。
何事も自分の内側で解決するようになってしまったけれど、もっといろんなことに向き合わなければ！

・・・と、そんなこんな個人的ないろんな想いも交錯して、エンディングはとてもいい終わり方だったけれど、余韻に浸りながらもとても胸が苦しくキュンとなってしまったのでした。。




さて、このドラマはキャスティングが本当に魅力的で、決してトップスターではないキャストだったのが、このドラマを機に全員が大ブレイク♪

特にヒロインを演じたキム・ソナは、実際はこんなにキレイで魅力的な女優さん♪
ドラマ終了後にダイエットしたそうな。

ちなみにエスコートしているのは台湾Ｆ４のジェリー・イェン♪


でもってでもって、ジノン役のヒョンビンですよ～
いや～、言葉がどうのこうのと語っても、結局のところ一番ハマったのは彼です！（爆）

ときにあまりにも傲慢で皮肉屋で無礼で、でも弱々しく純粋なジノン。。
生意気で自己中心的だったのに、愛に目覚めた瞬間熱くロマンティックな男性に変貌していく姿が非常に魅力的でした。。

この写真は、後半のサムシクって感じですな。
写真だけだといまいちジノンを演じたヒョンビンの、ヒョンビンが演じたジノンの魅力がわからない気が…

とにかく背が高くて（184cm）、横顔がイケてて、指が長くて手がキレイ♪

特にケーキ屋で「一体何が楽しみで生きているの？」とサムスンに聞かれて「お姉様イビリ(字幕バージョン)」と言ったあとにコーヒーを飲みながら眉をキュッと上げる表情には、「ムカつく～」と思いながらも卒倒しそうになりました。←アホ（^^;;;;;
あとは１１話のサムスンに惹かれていく過程、気持ちを認められなくてイライラするところがイイなぁ…うひ
ブタのぬいぐるみのサムスクに「お土産買ってくるから」とかいろいろ話し掛けるシーンも、まるで自分を見ているようで非常にツボでした。（^^;;;



というわけで、とにかく面白いんですよ～
誰か見た人、一緒に語りませんか～（^^;;;;;
WOWOWでは昨年の夏に放映されたみたいなので、マイブーム去っちゃった人ばかりでしょうか…（涙）
ちなみにＤＶＤがリリースされましたので、ぜひぜひ見てくださいね～♪



おまけ

「冬ソナ」キム次長と「宮廷女官チャングムの誓い」チョン尚宮の夢の共演♪（^^;;;




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