映画を観たよ

ただ今、休止中。
その内戻ってくる予定です

明日、君がいない

2007-04-18 | ア行の映画
19歳の監督の作品。
同い年だよ!(汗

重い。けどすごく興味深かった映画でした。
2:37に誰が自殺したか・・・それを学校生活と彼らのインタビュー形式に進んでいきます。
雰囲気は「エレファント」に似てるかな。
淡々とした学校生活や印象的な音楽の使い方や最後に感情が爆発しちゃうとことか。
やっぱりちょっと粗っぽいところもありますがよく練ってあったし19歳で作ったとは思えないほどの出来でした。
それとやっぱり若者の気持ちがよく描けているなって。
彼らがもつどうしようもない思いや苦しみ。
私だってそれなりにあるけどこの映画の人々が抱えてるのとは天と地の差。
それは同性愛や身体障害または期待に押しつぶされたり・・・
でも彼らが抱えるどうしようもない思いはわからなくもない。
誰もが持っている悩み。大人になるには様々な痛みが伴ってどこにぶつけたらいいか解らない言葉にもできない気持ちが溢れてどうしようもなくなっちゃう。
誰かに話そうにも映画でも言ってたけど聞いてくれる人はいる。でも話したところで上辺しか解ってもらえない。
インタビューでは目をきらきらさせて夢を話している場面もあった。
これが本来の姿。眩しい青葉とは裏腹にどうしようもない混沌とした世界で私たちは生きていく。
絶望や悲しみだけじゃないって知ってるけどでもやっぱりあることには変わらないしぶつかってしまうものです。
この映画では絶望以外の何も見出せない。
でも現実では見出して生きていかなきゃ、終わりが見えちゃう。
彼らの思いが観ている側に重くのしかかってくるようなこの映画でした。


この映画を観て思い出したのは一人の友達のこと。
彼女は過去に残酷なことに遭っているのね。でもその時は誰にも話さなかったって。
親にも友達にも。
自殺も考えたけどさすがにできなかったって。
そのどうしようもない思いをぶつけるために悪い方にいったって。
やっと人に話せるようになるまで5年かかったみたい。
その話を聞いたときは正直面食らった。
自分の周りにまさかそんな過去を持った子がいるとは思ってなかったから。
出会ったときには普通の子だったし。
高校3年間一緒にいたけどやっぱり毎日何だかんだで楽しそうにしてたもの。
この映画と一緒なんですよね。
でもその時は深く考えたけどず~っと忘れてた。
結局私にとっては上辺だけで他人事だったのかも。
自分のことでいっぱいいっぱいで人の傷に一瞬触れてもやっぱりまだ自分のことだらけで。
人が心の奥に抱えている問題なんてその人が話さない限り絶対解らない。
そしたらどうすればいいのかな。

最新の画像もっと見る

22 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちわ (睦月)
2007-04-20 09:16:37
TB&コメントありがとうございます。

私・・・いまだにこの作品のショックから立ち直れていません(苦)。
私自身、小中と過剰なイジメを受けていたので・・その時の気持ちを思い出してあまりにも直視できない内容でした。
しかも去年・・・夫も子もいた旧友が突然自殺して。
彼女に一体何があったのか全く不明なままなので・・・そういうことも深刻に思いながら観ました。

人の気持ちを言葉もなしに汲み取ることほど難しいことはなくて。
だからこそ、いろんなことを常に打ち明けたり話し合ったりできる関係の人間がいることって幸せだと思うのだけれど・・・。
誰にもホントの思いを言えないまま、孤独に死を選ぶだなんて、それほど悲しいことはないと思います。

・・・自分の人間関係を見直したくなりました。
返信する
コメントありがとうございます (ななな)
2007-04-21 20:28:40
睦月さん
この作品って何か自分の奥にあるものを引きずり出してくるような感じですよね。
私自身の人生にはそこまで辛いことや悲しいことはないのですがふと周りを見渡してみれば「何か」を持っている人はたくさんいるのですよね。

でもやっぱり言えないことってあると思うです。
誰かがいることは幸せかもですが同時に話を聞いてもらえる人がいても心配掛けたくないって思っちゃったらそれまでですからね。
>それほど悲しいことはないと思います。
そうですよね。苦しみや悲しみは乗り越えられるものだと思うのですがそれでもどうしようもないときどうしたらいいんでしょう。
人間関係も難しいですからね。
答えを見つけだそうにもやっぱり目の前の闇は消えそうにありません。
返信する
こんばんわ! (こべに)
2007-04-24 00:02:40
なななさんは19歳なんですねー若いなぁ~☆
もしかしたら、なななさんも同じ場所に居たのかな?

この映画はホントに重かったですね。
自殺で友人を失った経験が私にもあるので
どうしようも出来なかった無力な自分を責め続けた
あの日の記憶がガーっと蘇ってきてしまいました
彼女はこの映画に出てきた女の子と同じようにいつも他人を気遣う言葉をかけてくれる女性だったので
ラストへ向かう10分は誰かあの子を止めてくれーと心の中で願ってしまった。
逃げる勇気も必要なのかも知れないなーとか色んなことを考えてしまう映画でした。
辛かったですけど・・・。

返信する
コメントありがとうございます (ななな)
2007-04-26 18:42:36
こべにさん
同じ会場にいましたよ~!
いろんな方とニアミスしてるみたいです。

同じ19歳でこんな映画作ってる方がいると思うとちょっとへこみます。
こんな映画を作るなんてそれまでにホントに辛い体験をしてもう色々考えまくったんだろうなって。
実体験で似たようなことがあった方にはなお更辛いでしょうね。
ホントこの映画の女の子のように他人を気遣う子がどうして暗い面をそのまま引きずって自殺にいたっちゃうんでしょうか。
誰かに打ち明ける勇気も必要ですがやっぱりそればっかりはその子の考え方ですから何も言えません。
んじゃどうしたらいいのかなって考えると・・・答えが見えてこないんですよね。う~。。。
返信する
なななちゃん☆ (mig)
2007-04-29 00:28:46
こんばんはー

この作品、観た人にすすめられてて
近日見る予定なのでみたらまたコメントしにきまーす
返信する
こんばんは☆ (sally)
2007-04-29 03:01:23
なななさん、19歳なのですね~!お若い♪
この作品、非常に重いものがありつつ・・・それなのに何ともいえない透明感を感じました。
色々な思いを抱えつつ、世界はそれでも美しい、って感じることができたら・・・と思わずにいられません。

『エレファント』と似てましたよね、ホントに。
観ていて辛いですが、でも目を背けられない作品でした。
返信する
コメントありがとうございます (ななな)
2007-04-30 20:44:36
migさん
重いよ~!だから覚悟しておいてね♪(笑
でも観ても損はないと思いますから。
また感想待ってます♪


sallyさん
19歳でも色んなことを感じてこういう映画を作れる人がいるってことがすごいです。
私なんて毎日ぼけ~っとしてるだけで(苦笑
若いって透明感溢れていいことだと思うけどすごく脆い気持ちなんですよね。
残酷な気持ちを味わうとともに未来への希望も溢れてるし。
辛い映画なのにsallyさんの言うとおり美しい世界がこの映画にはあったと思います。
返信する
おおーTBできてる! (シャーロット)
2007-05-02 22:26:14
goo禁止ワードにひっかるだろうと思ってきっと誰のところにもTBは出来ないだろうと思ってたのに。
あっさりと出来ちゃったので少々面食らってます;
禁止ワードから外れたのか?「自殺」・・・
ところで。
んー、私かなり楽観的なほうかもしれませんね;
かなり監督の意図するものはもっと希望的なものだったと受け取ったのですよ。だけど同年代ではないからそう思うだけかもしれません。まあ正直、余韻は最悪でしたけどね。
実際に辛い思いをしてることをまわりに

返信する
つづき (シャーロット)
2007-05-02 22:39:16
う、きれてしまった。ごめんなさい。

・・・つづき
実際に辛い思いをしてることをまわりに話せない繊細な心を持っている人がいる事を、まずわかってあげたいって思います。
私が実際にそうだったので。
自分の存在価値を見出せなくなるんですよね。

生きるって本当に辛いです。でもそれ以上に生きるって凄いって思えるんですよ。私には登場人物はみな悩みながらも前にちゃんと進もうと努力してるように見えるし。胸の内を吐き出せること自体、努力の賜物です。本当に悩んでいる人は誰にも何も言えないのよね。それで小さくなくなっていっちゃうもので。
で、具体的にどうすればいいのか・・・っていう問題は・・・正直何もできません。その人自身が自分で見出すことですから。
やはり人のことより自分で自分をきちんと見つめる。それだけかなって思います;

返信する
コメントありがとうございます (ななな)
2007-05-03 12:19:00
シャーロットさん
自殺って禁止ワードでしたっけ?
そんなことすら把握してない・・・。
でもできてよかった♪

う~、監督さんも何か希望的なものを受け取って欲しくてこの映画を作ったみたいなんですけどどうしても今周りにいる人と現状を比べてしまうんですよね。
私は悩みを人に相談するタイプじゃないのですがもういっぱいいっぱいになるくらいに辛いこともないですし勝手に自己完結させちゃうんですよね。
んで周りはバンバン友達にだったら相談するんですよね。
そういう周りとは全然違う繊細な子がいることは解っているんだけどそれは上辺だけで結局は繊細な人って踏み込んだら壊れちゃいそうで大丈夫だと判断したら一歩引いて見守っちゃうんですよね。
と同時に何を考えているのか解らない部分があるので踏み込みたくない部分もあったりします。
私ひどい人かも(涙

登場人物みなが自分のことを語る姿は悲しい表情じゃなくって時たま笑顔を見せたりどこか真っ直ぐさを感じたりでした。
あんな風に話せるのであれば大丈夫なんでしょうね。
ホントに行き詰っちゃう子は誰にも話せないか。
最後に自殺しちゃった子は小さくなってしまった典型的な子だったんですね。
そういう子をどうにかしてあげたいって気持ちはあるんですけどやっぱり自分の中で閉じ込めてる以上は自分自身が解決していかなきゃいけないんですよね。
人の気持ちなんて誰にも読めないし。

うん、やっぱしシャーロットさんはすごいステキな人です。
返信する