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「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」

信濃毎日新聞社説--司法の闇 市民が逮捕される日(11月4日)より

2013-11-07 | 秘密保護法

信濃毎日新聞社説--司法の闇 市民が逮捕される日(11月4日)より

 11月4日信濃毎日新聞社説に、自衛隊の軍事演習について情報を得ようとして市民が逮捕されるというリアルなシナリオが掲載されています。裁判では、■■■■■■■と特定秘密を黒塗りにした検察側証拠も例示されています。
 まさに教唆・共謀・脅迫等が拡大解釈され、際限のない言論統制・情報隠匿の危険性が指摘されています。
 つきつめれば、国がやることに口出しするな、知ろうとするな、余計なことをすると逮捕して牢屋にぶち込むぞという、国民を恫喝する法案だということが分かります。

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司法の闇 市民が逮捕される日
http://www.shinmai.co.jp/news/20131104/KT131102ETI090015000.phpより

 201X年11月の早朝。長野市はヘリコプターのごう音と振動に包まれた。多くの住民が驚き目を覚ました。

 平和運動を進める団体の代表Aさんもその一人だ。窓を開けて上空を見上げると十数機の自衛隊ヘリが北に向かっていた。

 県庁に問い合わせたが「訓練の連絡は来ていない」との返事。「住民に何も知らせず、大掛かりな飛行訓練をするのは問題だ」と感じたAさんは、仲間2人とヘリの離陸地点とみられる隣県の陸自旅団に抗議に訪れた。

 具体的な飛行訓練計画を明らかにするよう求めるAさんに担当者は「答えられない」の一点張り。業を煮やしたAさんは語気を強めて「なぜ言えないんだ。住民は迷惑している。問題にしてやるぞ」と迫った。担当者は押し黙ったまま。Aさんたちは何の成果も得られないまま引き揚げた。

   <ある日突然、捜査員が>

 数日後の朝、Aさんの自宅を捜査員が訪れ、逮捕状を示した。「罪名 特定秘密保護法違反」―。

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 具体的に何が指定されたか国民には知らされない。市民が知らず知らずのうちに法に抵触。裁判になっても、証拠自体が秘密扱いで審理され、有罪判決が出る恐れがある。

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 Aさんが問題にしたのは、実は日本海有事に備えた自衛隊員の大量輸送訓練で、防衛相が秘密指定していた。Aさんは、それを脅して取得しようとした罪(未遂)に問われ、起訴された。

 裁判が始まった。Aさんは「脅していないし、求めたものが特定秘密とは知らないので、犯罪の故意がない」などと無罪を主張した。ところが、一番肝心な証拠が開示されない可能性が高い。

・・・・

 訓練の名称自体も秘密なので、検察側が出す証拠の題名さえこんなものになりそうだ。

 「■■■■■■■■にかかわる■■■■■■■■■■の計画」

 計画の内容は全面黒塗りだ。

 裁判長は、資料に「特定秘密」と記されていることや防衛省担当者の証言から特定秘密と推認できると判断。こんな判決を出す。

 被告人を懲役5年に処する

   <人権侵害の恐れ>

 争点について判決は▽「問題にしてやる」との言葉が「害悪の告知」に当たるなど、脅迫と認められる▽特定秘密の範囲は「自衛隊の運用」と法律に示されており、被告人には、求めた情報がこの秘密に当たるかもしれないという認識(概括的故意)があった―と示した。情状では、反省していないとの指摘も。

 未遂なので、最高刑にはならなかったが、懲役3年を超えるので執行猶予が付かず、実刑に―。

 あくまで仮定の話だが、ここから浮かび上がるのは、自分のした行為が本当に犯罪になるのかすら確認できず、弁護活動も制限され、市民が犯罪者にされてしまう恐れだ。法案は、国民の知る権利を侵害するだけでなく、憲法に保障された基本的人権さえ危うくする。成立させてはならない。

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 (ハンマー)


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