「桐島、部活やめるってよ」
桐島という少年はみんなの話題に出るだけで、彼自身の話は出て来ません。数人の同級生の話の中に、桐島の話題が出る・・という形を取った小説だったんですね。4つ★
一番グサっと来たのが、映画部の男子のお話。
今は目立つ女子グループに所属して全く話さなくなってしまったバトミントン部のポニーテールの女の子。実は中２の時一緒に映画にデートに行くほど公認の仲だった。その後３年になってクラス替えがあり距離が出来てしまい、偶然同じ高校に・・。高２の時、また同じクラスになったものの、もう赤の他人になってしまっている・・・。
これはねぇ～もう、なんというか切ない・・
これが１７才高２じゃなく、違う場所だったら、もしくは大学２年だったら、絶対違ったと思う。中高の時って、何故か派手目のちょっと目立つ子が優位に見えるというか、そんな時代なんだよね。元気を出すんだ少年達。３０代だったら、逆転ですよっ！今、肩身の狭い思いはしてるけど、君たちには共通の趣味がある。サッカーで惨めな思いをしても、その痛みをわかり合える（口には出さないけれど）同志がいるではないか。そんな友人がいたこと大人になって宝だったと思うはずだよ。
それにしても列に並んでダサー！って悪口言う女子、、、あ～～キツイなぁ。そこのシーンは読んでいてホントに辛くて死にそうになったよ。
とりあえず球技が得意か否かって学生時代の男子は重要らしいですね・・・。まあ女子も似た様なもんで、特に小学校の頃は登り棒やらボール遊びとか運動が得意な子ほど人気があって活発だった気がします。私は小さい頃からずっと体育が凄く苦手だったので（中学の時の球技大会のバレーボールは最高に憂鬱だった）この子達の気持ちは、すごーく解ります
そういえば、映画好きな男子の会話に、私も好きな「ジョゼと虎と魚たち」が出て来たのが嬉しかった。
★以下ネタバレ 白文字で書いてます★
ふわふわ茶髪の目立つ男子も実は吹奏楽部の部長が結構気に入ってたってオチが良かった
以上この本、豊島ミホさんっぽい雰囲気の本だな～って思いました。
あと似てないんだけれど、綿矢りさ「蹴りたい背中」もふっと頭に浮かびました。そういえば、３人とも早稲田大学ですね＾＾
私の勝手な想像に過ぎないのですが、豊島さんは、この本で言う「下」の立場にいた人だったんだろうな・・と思うけれど、この作者朝井リョウさんは、両方の立場を経験した事がある人なんじゃないかな？って思いました。
舞台になった高校は、きっと朝井さんが過ごした名門公立進学高がモデルになってるんでしょうね。なんとなく、こういうスクールカーストみたいのって公立中学校のイメージがあったのですが、凄い勉強が出来る子ばっかりが集まってる高校でもこんな感じなのかな・・・。
そういや、井上雄彦さんの「リアル」でランクばかり気にしているバスケ部の部長（交通事故で下半身不随になっちゃう）をちょっと思い出しました。
私が学生時代の頃は、ここまで上下とかってランクづけみたいのは意識してなかった気もするんだけれど・・・。昔だったからなのか・・。それとも今時の学校はどんな学校でも、こんな感じなのかな・・・。
私の高校に限っては、女子でも男子でも、なんぼ顔が可愛くてもやぼったい子は×で、普通のルックスでもお洒落な子が優位・・って感じでした。
「桐島、部活やめるってよ」朝井リョウ(2010/2/5)
タイトルとなっている登場人物が、話題にしか出てこないストーリーって、面白そうです。
なんか、学生時代の物語って、大人になると客観的に捉えられていいですよねー。
うん、球技が出来る男子はモテますよね。私は男子校だったけれど、同じスポーツ系でも、タクビー部は、近所の女子校生達が応援に来てくれるのに、私のいたワンダーフォーゲル部は、試合や勝負がないので、黄色い声援を送ってくれる女子校生は、いませんでした。（涙）ただただ小泉今日子ちゃんのブロマイドを定期券に入れて、部活のない日は、夕焼けニャンニャンを見る淋しい学生でした。
＞元気を出すんだ少年達。３０代だったら、逆転ですよっ！
ええ、私も、２０代の頃は、「男の魅力は３０歳過ぎてから」なんて、女性にからかわれていました。
しかし、逆転するはずの３０代に努力を怠ったため、未だに、シングル、とうとう４０代に突入し、年をとったのは男女お互い様って感じです。１０年前の自分のパスポート写真と、今のパスポート写真と比べると、顔が全く同じで、髪の毛だけ、薄くなっています。（笑）
ああ、モテなくたっていい、たった１人の人でいいから、愛されたい！
「ラクビー部」と書いたつもりでした。（恥）
まずは、ラクビーはちゃんと通じていたので大丈夫だったのに～
この記事、読んでくださって、ありがとうございます＾＾
＞なんか、学生時代の物語って、大人になると客観的に捉えられていいですよねー。
そうなんですよね。渦中にいると素直に読めなかったりしますが、過去になると安心して読めますよね。
hideさんは男子校だったんですね？男子校だと、運動音痴なのを女子に見られてショック・・って事が無いのは良いというのを聞いたことがあります（逆に、運動神経良くて球技で活躍出来ても、女子に注目されないので残念な人もいる）
＞同じスポーツ系でも、タクビー部は、近所の女子校生達が応援に来てくれるのに
ホントですか？？ そんな違う学校の子が見に行ったりするものなんですか？？
私の高校とかじゃ全くもってあり得ない状況だな～（まあ、私の高校の側に他の高校が無かったというのもあるが）
ワンダーフォーゲル部、いいじゃないですかー！！随分昔からhideさんは山登りとか自然の中ウォーキングするような活動されていたんですね。
＞小泉今日子ちゃんのブロマイドを定期券に入れて、部活のない日は、夕焼けニャンニャンを見る淋しい学生でした。
キョンキョン、可愛かったですよね。私も好きでしたよー。夕焼け～は、もうその頃私はアルバイトや正社員などで働いてしまっていたので、時間帯的に見れなかったわ～。
＞しかし、逆転するはずの３０代に努力を怠ったため、未だに、シングル、とうとう４０代に突入し
何をおっしゃいます！hideさん、この５年間ほどの間に、どんだけ沢山の女性と色々交流あったことか！結果的に結婚には至らなかっただけで、ハートがドキドキ系な事が一杯あったのではありませんか？
私なんて、もう数十年（爆）無いですよー
髪は薄くなりますよね～。SMAPでさえそうなんですから。男性は気にされる方が多いですが、私的には、全然そういうの気にならないですよ。
＞モテなくたっていい、たった１人の人でいいから、愛されたい！
これは高校時代の私の友達（すんごいモテモテだった）が言っていた言葉でした・・・。
１００人に告白されても、彼女が好きな男性は、彼女に振り向いてくれなかったんです・・。
＞hideさんは男子校だったんですね？
そおなんです。小学校のとき、校内暴力が激しい時代で、いじめに遇っていたので、新子安にある中高一貫教育のＡ野中学に、お受験で入学して、そのまままＡ野高等学校に進学しました。
男子校で人気者になれる人は、勉強出来る人でもスポーツできる人でもなく、ギャグが面白い人でしたよ。（笑）
＞そんな違う学校の子が見に行ったりするものなんですか？？
うん、Ｋ浜女子横浜高校と、Ｈ政大学女子高校が、Ａ野高校の近くあって、そこの女子学生が、文化祭に遊びに来たりして、積極的な男子生徒が、アプローチして、友達が友達を呼んで交流していたようです。進学校の中には、男女交際禁止の学校もありましたが、Ａ野高校は、そこまで校則が厳しくありませんでした。
でも、当時の私は TOO SHY でしたので、女学生の友人はいなくて、あんまり出会わなかったです。
今、考えると、中学・高校という多感な頃は、男女共学の方が、人間形成のために良いような気がします。
ひょえ～～！すごーい！hideさん賢い学校卒業されているんですねー
とはいえ、有名中学や高校の名前を知ったのはつい最近なんです。私の住む処は、神奈川の西の果てで、中学受験をする人が少なくて、私自身も大人になって北海道から越して来たので、そういうことにとても疎かったんです。
子供が高校に入ってから、模試とかで、色々な高校の名前を知る様になって、hideさんの母校は、凄い良い成績の生徒さんが沢山いる学校だなぁ～！って印象ですぐ覚えました
その２つの女子校については、法政だけは聞いた事がありますが、Kの方は知らなかったです。
hideさんのお住まいの場所なら、現在は中学受験する子の割合って凄く高いでしょう。
進学校や偏差値の高い学校に限って、なぜか男子校や女子校ってことが多いですよね。
小学校時代辛い目に遭いましたね・・・
TOO SHYと聞くと、何故かカジャグーグーを思い出してしまいました
私もlatifaさんと同じような印象を持ちました。
映画部の男子のお話はほんと、切ないですね
わずか2年で、まさかあそこまで「上」と「下」の歴然たる差が開いていたとは…
さすがにこの本ほど極端ではないでしょうけど、やはり今も昔もクラスでの「目立つ子」「地味な子」の差はありますね。
そこをリアルに描いていて、私もどこか綿矢りささんの「蹴りたい背中」に通じるものを感じました。
ちなみにブラスバンド部の部長と、その部長の恋心を見破っていた「詩織」には結構好印象を持ちました
東京マラソンから、はや１週間。
学校内での、目立つ、地味、派手・・などによる、妙な上下関係・・・
あれは世界各国共通なのかしら。
アメリカではそうみたいですね。
朝井リョウ君の直木賞受賞作品、早く読みたいです。直木賞を受賞する前に、図書館で既に予約していたのですが、順番待ちが結構あって、まだまだ届くのが先になりそうです。