ポコアポコヤ

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宮下奈都「よろこびの歌」 凄く良かったです☆

2010-03-17 | 小説・漫画他

受験に失敗したり、何らかの事情で、あまり望まない高校へ不本意ながら行く事になった若い子にも是非読んで頂きたい本です。よろこびの歌 2009-10-17

久しぶりに、すごく良い本を読んだなー!って思いました。
この小説には感動しました!! 久々に5つ☆
特に最初の3編が凄く良くて、涙腺がヤバかったです。4つめ以降は、最初の3つに比較すると私的には、それほどガツンと来なかったけれど、でもトータルしてとてもバランスの良い作品でした。後味も良く、やっぱり宮下奈都さんは凄く良い作家さんだなー、好きだな~って感じました。 これからも、ずっと彼女の作品を読んで行きたいと思っています。

残念だったのが、7編全てがハイロウズのタイトルらしいのですが、2曲くらいしか知らなかった事です。 読み終えてからYOU-TUBEで探したんだけど、見つからない曲も数曲あったわ・・・。ブルーハーツとかハイロウズとか、私もあと10才若かったら、絶対大好きだっただろうに悔しい(いや、この年齢であっても、良い曲だな~と思うし、ヒロトさんとかカリスマ性あって好感持ってるんだけど、それでも、もう大人になっちゃってから、出会ったので・・・10代で出会っていたかったよぉ~~!)

●よろこびの歌 
御木元玲は著名なヴァイオリニストを母に持ち、声楽を志していたが、音大附属高校の受験に失敗、新設の私立明泉女子高校普通科に進む。挫折感から同級生との交わりを拒み、学校で孤立している。高2になったある日、校内合唱コンクールに指揮者に選ばれ・・・。
ラストのマラソン大会でへろへろになってる時に、みんなが自然発生的に歌ってくれた歌で一皮むける。

●カレーうどん(一番泣けたよぉ・・
嵐でも自転車通学している、うどん屋の娘千夏。子供の頃ピアノに憧れたが、質素な暮らしのお家なので、それは無理だった。勉強が出来たので、地元の公立に進むと、今までと同じうどんやの娘・・というのと変わらない生活が待っているので、学費免除になる、自転車で1時間もかかる私立女子校に進学した。子供の頃から、玲の母であるバイオリニストのファンだった。

●No.1 (これも泣けた!!
中学時代はソフトボール部のエースで四番だった中溝早希。中三の時に肩を壊し、強豪校への推薦入学が決まっていたが、それも辞め、この高校に入学してきた。

●サンダーロード
小さい頃から周りの人には見えないが霊が見える史香。ある日、駅で見かけた霊の事を教えてあげたことで知り合った三谷君。 三谷君、とっても良い子だな!2人がずっと良い関係でありますように!!

●バームクーヘン
バレンタインにチョコレートを渡したらそのまま家に誘われて、案内された先は核シェルター。南くんを残して走り出て、それきり連絡はこない。歌の練習に、玲の家の地下室に行こうという話になり、断ってしまう佳子・・・

●夏なんだな (これは、「スコーレNO.4」の姉妹コンプレックスに少し似たお話)
ひかりは、美貌の姉に小さい頃から劣等感を持っている。優等生として生きて来たのに、第一志望の高校に落ちてしまい入って来たこの学校で、自分と同じ「冬の人」な玲を発見、ずっと意識してきた。

●千年メダル 3月4日 御木元 玲
玲たちのクラスは、合唱コンクールで歌った「麗しのマドンナ」をもう一度歌うことになった。

こちらで、宮下さんのインタビューが読めます。とても興味深い事が書かれています。
>宮下: 高校時代、隣のクラスに指揮に長けた、でも体育の苦手な男子がいて、運動会で彼が走ったときに、そのクラスの女子が合唱曲で励ましたことがあったそうです。私はその場にいあわせず、あとで聞いたのですが。その話を四半世紀も大事に抱えていたというか、勝手に温めていたというか。
それと宮下さんは、やっぱり、ハイロウズの大ファンなのですね^^

宮下奈都さんの他の作品の感想  
「新しい星」
「遠くの声に耳を澄ませて」
「スコーレNO.4」ネタバレ感想 

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8 コメント

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Unknown ()
2010-03-17 21:47:07
とってもいい作品でしたね。
こころが、じんわりと暖かくなりました。
何度も読み返したいです。
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花さん☆ (latifa)
2010-03-19 17:16:38
こんにちは~花さん
私も返却する前に、もう一回最初から読んでおこうかな・・・って思っています。
娘にもお勧めして、今2つ目まで読んでもらったんですが、いいね~!とのこと^^
女性の多くが、共感出来たり感情移入出来る作品ですよね。
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Unknown (june)
2010-03-19 21:10:12
latifaさん、こんばんわ!
この作品いいですよね。私も大好きです。
泣かせるような本ではないのに、思いだとか涙があふれてきて仕方ありませんでした。
娘さん読んでらっしゃるんですね。
私も娘が高校生になったらすすめてみようかな。
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Unknown (しんちゃん)
2010-03-19 22:48:59
こんばんは。
デビュー以来の宮下ファンです。
著者はもっと若い人かな、と想像していました。
でも自分より年上の人で、雑誌の写真を見るとやはり上で…。(おっと)

しかし音楽の好みは若い! 俺、ブルー・ハーツで止まってますから(笑)
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juneさん☆ (latifa)
2010-03-23 15:18:14
こんにちは~juneさん
お返事遅れてしまってスイマセン!

これ、子供が読んでもアワワ・・・ってシーンが全く無いので、変な話、小学生でもきっと楽しく読めちゃう良い本です

家の娘は、どうもアンジェラアキさんの15才とか、いきものがかりのエールとか、ああいう同年代をテーマにしたものは、何かこう・・・どうもすんなりと受け取り難いって処があるみたいなんですが、この小説は今の処4つめまで読んで、面白いって言ってくれたので、ほっとしてます。
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しんちゃん☆ (latifa)
2010-03-23 15:22:46
こんにちは~しんちゃん
しんちゃんが、デビュー以来の宮下ファンだったとは、知りませんでした

>著者はもっと若い人かな、と想像していました。でも自分より年上の人で、雑誌の写真を見るとやはり上で…。(おっと)
 私はアンソロジーで読んだ最初の作品で、多分専業主婦で子供を育てながら煮詰まった事のある人に違いない!って思いました。
少し前は、ウィキペディアなどに宮下さん、全然載ってなかったので、どんな人なのか全く解らなかったのに、先日検索したら、色々出て
あと、勝手な想像で、スコーレにしてもこの作品の「夏なんだな」から、姉妹コンプレックス(外貌など)があるのかな・・・?って思っていたら、なんのその!!!凄くお綺麗な方じゃないですかっ 

いやいや、私から見たら、ブルー・ハーツもハイロウズも殆ど同じですよ
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Unknown (牛くんの母)
2010-05-23 21:33:00
こんばんは~。
トラックバック、ありがとうございました。
「よろこびの歌」、とっても素敵な本でしたね。

ブルーハーツは若い頃大好きでよく聞いていたのですが、ハイロウズは、聴いたことがなくて、この本読んでからあわててTSUTAYAで借りてきて今聞いています。
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牛くんの母さん☆ (latifa)
2010-05-24 09:59:18
こんにちは~牛くんの母さん
この本、とても個人的に好きだったんです。
ブルーハーツもハイロウズも良い曲一杯ありますよね。

牛くんの母さんのブログは、ただ感想だけじゃなくて、それに付随する音楽とか関連の本(エデンの処もそうでしたよね)なども一緒に取り上げられていらっしゃいますよね
これからも遊びに行くので宜しくお願いします
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