.語り.

てきとーに。
書きたいときに。
まぁ、そんなこんなで。

fag

2017-11-25 00:20:41 | 語り
誰も呼ばない
知らないから
私の本当の名前

痛みと苦しみは私のもの
喜びは誰のもの?
恐怖と怒りは私のもの
楽しみは誰のもの?

私の生は私のものではないのだと
誰かが教えてくれたのに
私は私に固執する
誰も呼ばないこの名前に

さあ偽りの笑みを貼り付けて
今日も地獄で踊りましょう
現実か幻想か
それすら貴方にはわからない
私の言葉の虚実すら
貴方には見分けがつかないでしょう

涙は笑顔の裏に
流れている血を見ることができるのは
私だけなのだから
他には誰も知る必要などないのだから

私に触れようとしないで下さい
呼ばれることのない名を持つ私に
近付こうなどと思わないで下さい
私は何でもないモノ
ごちゃ混ぜにして作られた失敗作なのだから



fjaio

2017-11-20 17:43:14 | 曲用
あなたがつけた足跡に
薄紅の花びらを撒いて
少しずつ消えていく幻想に
泣きましょう

旅立ちの時なら
あなたが望めばすぐに
望みさえすればいつでも

空を飛びたかった
風に揺れたかった
星に憧れて陽に焦がれる
雨に満たされ雲に笑う
そんな日々に在りたい



あたしがつけた足跡が
干上がって枯れ果てる前に
少しずつ撚れていく現実に
泣きましょう

無い物ねだりなんて
無駄な事なんてやめて
初めから何もなかった
何も持ってなどいなかったのだから

空を舞う翼も
風に歌う夢も
星の煌きも陽の熱さも
優しい雨も雲の端さえ
あたしを避けて走る

ああ そして置き去りにするの

空を飛びたかった
風に揺れたかった
星に憧れて陽に焦がれる
雨に満たされ雲に笑う
そんな日々に在りたい

ああ そんな日々に在りたかった


旅立ちの時なら
あたしが望めばすぐに
望みさえすればいつでも
望みさえすればいつでも

fda

2017-11-17 16:02:47 | 語り
歩を止めて空を見上げる
突き抜けて高い秋は私を知らない
人々は止まった私を避けて
河の流れに穴が空いた

穴から見上げるのは
四角く区切られた小さな青で
強すぎるコントラストに
私は打ちのめされてしまう

もう歩けない
これ以上どこへ進めというのだ
縺れる足で何とか歩いて来たのに
どこまで行っても泥沼しかなかった
そしてこの先も同じ事

もう歩けない
足が上がらないんだ
人波に揺蕩う事すら
心が拒否する

見上げた空が一瞬だけ
果てしない宇宙を見せて
私に広い世界を教えてくれたけれど
届かないものにこの身を焦がすのは
もうやめよう

手を伸ばしてもどこにも届かない
手を伸ばしても誰にも届かない
それはこの先も同じ事

それならばもう
死には喜びしかないはずだから

fjdaio

2017-11-05 23:38:57 | 曲用
夜が泣いて星を流した
月は溶けて影を失くした
この世界は本物だろうか
この世界は本物だろうか

ひとりで完結している生を
ヒトに触れて揺るがすべきだと言うあなたは
私の恐怖など知らずに
要らない言葉を並べる

際立ったエッヂに
私の腕は傷付いて
やっぱり何も要らないや
私には必要ない

叶うなら
ひっそりと夜の闇に紛れて消えたい
叶うなら
誰しもが私を見下げて欲しい
醜い虫を見るように

叶うなら
私は全てを失いたい


この世界が本物ならば
私には狭すぎる
この世界が本物ならば
私には大きすぎる

どちらも正しいのだ
矛盾する全てが正しいのだ


私を構成するものが
あなたの言うとおりなのだとしたら
なんて虚しいものだろうか
仮初めの豊かさに踊って
幸せを感じられるのなら
それもいいけれど


考えることをやめれば
きっと全てを失うことができるだろう
しかし私はそれをやめることができない
先へ先へと触手を伸ばして
何かを得ようと必死だから

私は私を見失っている
私は根底にあるものを見失っている

泣き続ける夜よ 明けないで
強い光は毒だから
濃すぎる影は幻覚を生むだろう

そうして私はまた夜を待つ
果てしない夜を待っている