.語り.

てきとーに。
書きたいときに。
まぁ、そんなこんなで。

2006-11-28 02:59:55 | 語り

優しい顔で
優しい声で
優しい腕で
優しい口で

あなたは感情を殺して
私をあやすから
殺された感情が
いつ私を殺すのだろうと
恐くて仕方がないのよ

あなたの中に降るのは雪
雨にも解けない雪
春が来ても
夏が来ても
秋になっても解けないの
そしてまた降り積もる雪

あなたたちはいつ私を殺しに来るの?

恐い恐いと言いながら
私はあなたから離れられずに
恐い恐いと言いながら
私はあなたを苛つかせて

ああ もう
私は私の感情が読めない


2006-11-07 10:43:02 | 語り

隣で眠るあの人を
わたしはこの手で撫でて
どうしようもない寂しさに
なんでだろ
包まれる

ずっと離れないでいると
そう言ってくれるいとしい人
なにも怖いことなんてないのに
なんでだろ
寂しいのは

あなたの知らないわたしを
わたしが歩いた道を
どうしようもない後悔を
話すことができないのは何故

遠い思い出の中で
わたしは泣くこともできずにいた
遠い思い出の中で
わたしは笑顔すら忘れていたの

どうしようもなく愛していると
なんども伝えたけれど
それと同じくらいわたしは
怯えている
さよならに

わたしがもっと強かったなら
自分をもっと信じられたなら
この身にまとった重い服を
脱ぎ捨てることができたなら
何も恐れずに愛せるのに
ただただいとしいと
それだけで

 幸せなのに

幸せなのに

 


blog ranking

ブログ検索


2006-11-02 22:55:12 | 語り

愛していると言って
もっと強く抱いて
痛くしてもいいから
痛くしてもいいから

骨が折れるくらい抱きしめて

何度も言ってよ
愛していると

あたしが必要だと言って

この腕も
この足も
この胴も
この頭も
全てが大切だと言って
愛していると

何よりも愛していると言って
何物にも代えられないほどだと

あたしが必要だと言って

お願いよ
あたしを
死なせないで

 


blog ranking

ブログ検索


2006-11-02 15:29:31 | 語り

 囁く風を
檻で聞いた

私はここから出られない

鉄格子の隙間から
手を伸ばして
何かに触れるだけ

誰も鍵を持ってない
私ですら持ってない

広いこの場所に
ぽつんと置き去りにされて
白いコンクリートの
薄明かり
日々を数えることも
いつしかやめて
今はただ在ることしか
わからない

そして息をする
生きるために

それでも息をする
生きるために

 

囁く風は 時折
どこからか吹きぬけていく

 


blog ranking

ブログ検索