記憶をなくした私 ~側頭葉てんかんを経て~

仕事で、家庭で、忙しくストレスをかかえていたある日、家に帰る駅も道も、わからなくなってしまいました。あれから10数年。

記憶の不自由、体の不自由

2015年02月10日 | 病気のこと

同じ職場に、突然の病気で体が不自由になった上司がいる。その方は、足も少し不自由で杖をついているし、しゃべり方もゆっくりで、少し言葉に詰まったりする。
でも、記憶や理解力には全く問題ないそうだ。

その方は、見た目で障害があることがわかるから、誰もが配慮する。
私の障害は目には見えない。
私と接して、忘れっぽかったり、理解に時間がかかったりすることがあっても、きっとそれは私がとろいせいだと思われていることだろう。
発病以前は、記憶力も、理解力も、統率力も、人並み以上にあったはずで、何十人もいるメンバーを、引っ張っていた私だったのに。

休職から復帰後に、上司が変わり、同僚も変わり、人の見る目も変わる。
病気のことを伝えても、見た目ではわからないから理解してもらえない。

体の不自由と、記憶の不自由と、
どちらがより苦しいだろうか。

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