お笑いタレントのスマイリーキクチが5日午後1時から生出演の予定だったNHK BSプレミアム「わたしの東京 わたしの大阪物語」をブログへの「殺害予告」を受け、中止した。キクチがブログ、ツイッターで明かしている。キクチは10年にわたり、ネットで「殺人者」などと言われなき誹謗中傷を受けた被害者でもある。
出演を中止した「わたしの-」は、視聴者からの投稿写真をもとに作る「にっぽんプレミアム 再発見シリーズ」で、今回は「東京」と「大阪」が舞台。スマイリーはキャンペーンパーソナリティ東京代表という役割で、同番組の“顔”だった。
キクチは番組終了後にツイッターを、午後10時すぎには「お詫び」と題してブログを更新。「先週、ブログに殺害予告のコメントが投稿されたとスタッフさんから報告を受けました。本日放送された『わたしの東京 わたしの大阪物語』に出演する予定でしたが、生放送だった為、周囲への安全面を考慮した結果、出演を取りやめることになりました」と事情を説明した。
キクチは今回の番組のために、昨年から宣伝番組に出演し、足立区発のドラマに出演するなどしていただけに、「生まれ育った街を盛り上げる番組にスタートから参加できて、本日の生放送がゴールという、とても大切な番組でした」と無念の思いを伝え、これまで関わった全ての人に感謝と謝罪の気持ちをつづった。
キクチはネット上での無根拠のデマがもとで、10年以上にわたり1988年の女子高生コンクリート詰め事件の「殺人犯」などといわれなき誹謗中傷を受けた。警視庁は立件し、書き込みを特定できた人物のうち、執拗で悪質だった男女7人を書類送検した。
現在、キクチは自身の体験から、ネットの危険性、トラブル対処法、誹謗中傷について講演活動を行っている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170305-00000119-dal-ent
事件の始まり
お笑いタレントのスマイリーキクチは、1999年春から、「女子高生コンクリート詰め殺人事件(以下、コンクリ事件)において、キクチが殺人に関与していた、あるいはその犯人の一人である(以下、コンクリ事件関与説と略す)」と信じている者たちから、インターネット上の匿名掲示板などで中傷されるようになった。
このコンクリ事件は1989年に発覚したもので、犯行形態から世間を震撼させた凶悪事件であったが、犯人たちが未成年であったために少年法の規定により匿名報道となり、犯人像が世間に広く知られることはなかった。このため、ネット上では「殺人事件の犯人を憎む者」や「犯行に興味のある者」が、様々な手法で調べた犯人のプロフィール(実名、職業、友人)を載せて世間に広めるなど犯人を糾弾し続ける活動が存在した。
しかしコンクリ事件の犯人に対する糾弾が繰り返されるうちに、「犯人を仕立て上げたい者」によって「出身地が犯行現場である足立区」であり、「犯人グループと同世代」で「10代の時にグレていた」芸能人でもあるキクチが、コンクリ事件の犯人としてネット上で扱われるようになっていた。
これに対してキクチは「事件現場の地域(綾瀬)は自分の生まれ育った地域(千住)からかなり離れており、成人式の時に1度行ったきりで土地勘が全くない。1991年1月1日付けで東京都足立区民で成人を迎えた男子は6,334人で、足立区内の同世代なんてごまんといる」と語っている。また、週刊文春の勝谷誠彦によるコンクリ事件の記事でも、被告人である少年たちの実名とされる名前が言及されているが、その中にキクチの本名と同姓同名の名前や類似している名前は1つもない。
にもかかわらず、「キクチはコンクリ事件のことをお笑いのネタにした」という事実無根の書き込みがあり、それを信じた者たちから、「キクチはコンクリ事件に関与したにもかかわらず、反省もせずに芸能人として堂々とテレビに出続けている」、「それだけでなく、キクチはコンクリ事件のことをお笑いのネタにした」とネット上で中傷されるようになった。こうしたネット上での中傷は、匿名掲示板の2ちゃんねるのほか、キクチの所属事務所である太田プロダクション(以下、太田プロ)の電子掲示板でもなされた。
中傷犯がようやく検挙されたことが報じられた際にも、読売新聞は、太田プロがキクチを「足立区出身の元不良」なる謳い文句で売り出していたのがきっかけであるとし、毎日新聞は、かつてキクチが仲間に「足立区出身の元不良」と冷やかされていた、としている。しかし、キクチは、バラエティ番組出演時に元ヤンキーであることに言及された際に「中学時代のヤンキー姿の写真」が2回ほど放送されたことを認めているが、太田プロが「元不良」として売り出したことについては否定している。
一度、ネットに掲載されたら一生消せないものね。
ただ、
Googleに初の検索結果削除命令
2014年10月9日、東京地方裁判所が、インターネット検索最大手であるGoogleに対し、検索結果の一部を削除するよう命じる仮処分決定を下したことが「国内初の司法判断」として、メディアで大きく報じられました。
Googleで自分の名前を検索すると、
犯罪行為にかかわっているかのような検索結果が表示されるのは人格権の侵害だとして日本人の男性がGoogleの米国本社に対して
検索結果の削除を求めていた仮処分申請が認められたというものです。
男性は「過去の情報が表示され、生活を脅かされた」などと主張。
Google側は
「各ウェブサイトの管理者に削除を求めるべきで検索サイト側に削除義務はない」と反論していました。
これに対して、裁判所はGoogleのサイトに表示される記述が「素行が著しく不適切な人物との印象を与える」と指摘した上で「表題と記述の一部自体が、男性の人格権を侵害している」とし、検索エンジンを管理するGoogleに削除義務があると認定、男性側の請求を認め、237件のうち122件を削除するよう命じる決定を行いました。
このような事例があってから、Googleの対応が変わってきていますのでぜひ削除依頼を請求してみてください。Googleで依頼した記事が消えた場合はYAHOOでも必然的に消えます。