さくらちゃんは赤ちゃんのころからボールが大好き。
「ネズミ捕りの犬」といわれているだけあって、ボールなどの小さなものへの反応がすごい。
夢中でボールを追いかけて、階段にぶつかったり玄関に落ちてしまうほどなのだ。
ウッドデッキへのドアを開けると、ボールを持って大急ぎでダッシュ!
大好きなボールを、これまた大好きなお外ではぐはぐするのが最高の喜び。
ウッドデッキには芝生シートが敷いてあるので、そこでごろごろしながら体をこすり付けるのも大好きだ。
普段は温厚なさくらちゃんも「うぐるるるるるる」とうなり声を上げながら夢中でボールと対決。
しかし、狭いウッドデッキ。
夢中でかんでいる間にポロリと地面に落ちてしまった!
「あーあ・・・・・」
まるでそうつぶやいているかのような、さくらちゃんの後姿である。
落ちたボールをしばらく見つめて呆然とするさくらちゃん。
地面には降りていけないとしつけをしているため、30センチにも満たない高さでも、降りることはしないのだ。
「とってくれるよね?」
ボールと私を交互に見つめ、「拾って」アピールである。
これを繰り返されると、拾わずにはいられない。
最強のおねだりポーズである。
「はいはい」と返事をしながらボールを拾ったのは言うまでもない。
先日も外で「くーん・・・」と切なげな声を出すのでウッドデッキに出ると、「きたきた」とばかりに私を誘導して、落ちた骨を視線で示し、私にそれを拾わせた。
誘導もうまくなってきて、「くーん」とないて走ってゆけば私がついてゆくことを熟知しているさくらちゃん。
言葉なんか話さなくても十分自分の気持ちを表現するすべを知っている。
こんなふうに小さなわんこと意思の疎通が出来ていることがとっても幸せな今日ころのごろである。