持続する夢

つれづれにふと気づいたことなど書き留めてみようかと
・観劇生活はえきさいてぃんぐに・日常生活はゆるゆると

愛すべき人

2005-04-13 00:26:20 | 演劇:2005年観劇感想編
4/12のつづき>
『デモクラシー』のこと。鹿賀丈史さんのこと。
日本に翻訳物が定着しにくいのは。カタカナのせいなのかと考える。まずは名前。ここからして無理がある。心地よいとは言いがたい響きがあって。理解しようと集中するほどに、目の前で展開される芝居への注意は散漫になってしまうのだ。

鹿賀さんは声が良い。これだけでも武器なのに。カタカナをやわらかく流れるように聞かせてくれる。
もちろん。はっきり聞き取れなければ、という意見もあろうが。個人的には、明瞭に発音されてもヘルムートとヘルベルトなど、どっちがどっちだか判断できかねるので。そこは動きで教えてもらえれば気にならない。
そう。声が良い話。張ってはいないのに、しっかり届いてくる。そのやさしい声で台詞を謡う。言葉に音階をもたせる。芝居は間が命、なんて聞くけれど。彼の言葉は音符だと思う。
とてもまじめな、なにげない台詞なのに客席は笑いを誘われる。

もちろん。相対する市村正親さんあってこそな場面が多々あった。26年ぶりの競演。別々の道を経た後の邂逅。演劇界の幼馴染と呼びあえるふたりの仲に憧れる。
観たのは大阪最終日。補助席のでる盛況な客席からは拍手が絶えず。何度も続くカーテンコールの終盤で。お手振りいただきました。市村さんが促してくださったおかげで、鹿賀さんからも惜しみなく。うふふな幸せ。

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