持続する夢

つれづれにふと気づいたことなど書き留めてみようかと
・観劇生活はえきさいてぃんぐに・日常生活はゆるゆると

髑髏城の七人~アオドクロ 2/2

2005-06-08 00:13:27 | 映画
6/6の続き>
90年が初演。97年に再演。そして、2004年。古田新太氏主演の『アカドクロ』、市川染五郎氏主演の『アオドクロ』が上演される。舞台で観ていたときには考えもしなかったのだけれど。この2作品をもってして、『髑髏城の七人』は、ひとつの完成形をみたという気がした。

歴史をうまく利用した物語構成は。当時、安土桃山時代が大好きだったこともあり、心底うならされた。筋運びが強引という声を聞かないではないが。小さなギャグにも伏線をはり、あらゆる登場人物に意味を与え。最後の最後までも、どんでん返しを仕掛けつつ。全てをまとめ上げて収束させるなんてこと。これを、作家の力量と呼ばずにどうしよう。劇団☆新感線の良さを問われて、まず中島かずき氏の名前をあげるのは。このとき受けた衝撃が未だに消えないからだと思う。(初新感線は『仮名絵本西遊記』。当然これも大好き)

『アオドクロ』の売り文句は「ファット&ゴージャス」。なんじゃらほい? なのだが。「無駄に、豪華に」と訳されると。た・し・か・に!(笑) 『アカドクロ』が、そういうものを殺ぎ落とした、がっしりとした仕上がりだっただけに。よけいに納得する。もっとも、こちらは舞台観劇で。『アオドクロ』はゲキシネ鑑賞なので、単純に比較してはいけないだろうけど。
それにしても、バラエティに富んだ出演者陣ではあった。ここで、ゲキシネならではの感想も。役者さんにはタイプがある。あきらかに生舞台向きの方(例えば川原和久氏)。あきらかにスクリーン向きの方(例えば池内博之氏)。この二人の差異は不思議なくらいだった。

もちろん。全編をとおして新感線ギャグも冴え渡り。映画館でこんなに笑ったのは初めてで。もう小劇場なんてジャンルにおさまらない劇団ではあるけれど。そういう空気を持ち続けていてくれて。なおかつ大きくなり続けてくれているのが。とても嬉しい。

余談。そうなんだよなぁ。映画『阿修羅城の瞳』には、いっさいの新感線ギャグがなかったんだ。そうかカットした1時間の正体はこれか?(←いまさら) そりゃあね。映画には取り込み辛かろう。アレはアレでよい。(でないとゲキシネと同じになるからね)
ただ。ギャグは、まんざら馬鹿にしたものでもない。笑いの中にも感動はあるし。笑いの中にこそある感動だって当然ある。んー、久しぶりに関西人らしいことを言った?

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4 コメント

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TBさせて頂きました。 (あわはぎ)
2005-06-08 14:47:30
初めまして、あわはぎと申します。

東京でしかやらなかった「アオドクロ」、ゲキシネを観て、無理してでも行けばよかったと言う思いに駆られました。

ま、無理しても行けないんですけどね。(とほほ)
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Re:TBさせて頂きました。 (こやま)
2005-06-10 00:20:11
>あわはぎさま

はじめまして。ようこそお越しくださいました。先程そちらにもお伺いして、記事を楽しく読ませていただきました。

それにしても。ゲキシネであれだけの出来なんだから、舞台だったらどんなに・・・、と考えると。ほんっとに見逃したのが悔しいです。
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はじめまして。 (スギ)
2005-06-20 13:56:18
はじめまして!スギと申します。

コメントありがとうございます!!

返事が遅くなってすみません。

今度は絶対に新幹線の舞台を見に行こうと思います。

生で見るべき劇団ですよね。

また遊びに寄せていただきます!!
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Re:はじめまして。 (こやま)
2005-06-21 00:14:48
>スギさま

ようこそいらっしゃいませ。お越しいただけて嬉しいです!

ゲキシネも、充分迫力を伝えてくれましたが、やはり生新感線はいいですよぉ。

こちらからも、ちょくちょく遊びに伺いますね♪
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