こんな本よみましたよ

読んだ本の個人的感想を垂れ流し、勝手に★をつけます。

意識に直接与えられているものについての試論/アンリ・ベルクソン(竹内信夫訳) ★★★★★

2012年02月15日 | その他(本)
やっと読めた。。。

読了できたはじめての翻訳書。ビバ!信夫さま!

大学に4年間も通っておきながら、内容については自信をもってわかった!とは言えないので、とりあえず置いておいて。。。

まずは、この本自体のすばらしさについて語ります。

とにかく翻訳がすばらしい!
既存の翻訳と最初の3文くらいを比べるだけでも全然ちがいます。
ほぼナチュラルに読めます。

音読すると、さらにすばらしさが感じられます。
リズムがあり、誰かから話しかけられているようなかんじがします。
(実際には自分の声、、、電車内では、要マスク&小声)

そして、間に挟まっている、「月報」なる小冊子がまたなかなかいけてます。
これを読めば、「なんとなくわかった」ような気にさえなるし、
制作秘話的小話も知ることができて面白いです。
なぜかしりあがり寿のイラストつき。(かわいい。アンリさまが一気に身近なおじちゃんに見えてくる。)

さて、内容についてですが、私がざっくり理解したところによると、

「空間」(量)と「時間」(質)をごっちゃにして考えてはいけません。
みんな、「自由」を「空間」的な考え方でとらえているけど、
「自由」は「時間」的なものなので、みんな間違いです。
でも、「ことば」は「空間」に属するものなので、「自由」が何かってきかれても、こたえられません!

みたいなことなような気がします。(自信なし)

「ほんまでっかTV」などでよく言われているような物質的なものに支配された人間
(「あなたは脳から●●物質が出ているから、セロリを食べると怒らなくなります」などのような?)
から脱出できるという点で勇気づけられますが、
自分の気持ちは自分しか結局わかりません、と言われているようで、やや悲しい気持ちにもなります。

でも、「月報」なる小冊子によると、この本では、「ことば」を否定的に捉えているアンリさまが、
次の本では、肯定的にとらえるようになっていくらしいので、そのあたりが楽しみです。

とりあえず、2900円もしたので、全部読めてよかったです。















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