こんな本よみましたよ

読んだ本の個人的感想を垂れ流し、勝手に★をつけます。

【小説】「細雪」/谷崎潤一郎さま

2014年02月19日 | 小説
戦前?大阪の上流階級四姉妹を描いているのですが、けっこう長いです。
文庫だと上、中、下の三冊、谷崎さまは6年間かけてこの作品を書き上げたらしいです。
しかし、けっこうさくさく最後まで読めました。

上から鶴子、幸子、雪子、妙子。
上二人はすでに家庭をもち、子供もいます。
下の二人は当時からするととっくに結婚適齢期ではあるけれど独身です。
主に、幸子の視点から、
電話に出られないほど内気でしかし芯は強い雪子と、
若いころから駆け落ち騒動を起こすなど姉妹の中の問題児妙子
の様子が描かれているのですが、
どっちも昼ドラ並につづきが気になります。

えー!雪姉ちゃんの見合いまたあかんくなってしまうのー?!
ひー!こいさん(妙子のことです)、それはひどすぎるー!!

とはらはらしました。

文章が関西弁なので、読んでいる期間中は、
自分の頭の中でものを考えるのが関西弁になってしまいます。



【小説】「雨の日のイルカたちは」/片山恭一さま

2014年02月12日 | 小説
ひゃー!

タイトルに惹かれて借りてみたものの、
今感想を書こうと思っても全然内容が思い出せない!
おととい読み終えたばかりだというのに!

という印象のうすい、よく言えばさっぱりした?本でした。

けれど同じ本でも人によってひびく/ひびかないはかなり差がありますからね!

【映画】『ウルフ・オブ・ウォールストリート』/スコセッシ監督×レオさま

2014年02月06日 | 映画
(以下あらすじになるので楽しみにしたい方はお読みにならないで)

普通の青年レオさまは大手証券会社に入社し、
イカれた(しかしこの会社では普通らしい)上司から
株屋としての成功の秘訣(ドラッグ&セックス!的な)を教えてもらいます。

しかしまもなくリーマン・ショック?により、会社は倒産。
妻に励まされ、違法に?町のくず株を売る店に就職し、
巧みな話術で単価は安いけれど手数料率の高い取引で稼ぎまくる。

そして、町のゴロツキたち(だいたいドラッグディーラー)を集めて、自ら会社を立ち上げる。
勢いあるセールストークと彼自身のカリスマ性により、大成功。
ついに、ウォール街にオフィスを持つまでに。
そうして彼はホリエモン的な若き成功者として注目されることに。

こうなったらもうあの道しかありませんね!
支えてくれた女房を捨てて美女にのりかえ、
つねにラリっている状態でやりたい放題。
そしてついにはFBIに目をつけられ。。。
家族や友人も失い。。。

と、ストーリーはよくある感じ(しかし実話だと思うとすごい)なのですが、
めずらしく劇場のあちこちから大笑いする声が聞こえてくるほどユーモラス?
な場面もとくに前半にはたくさんあります。

しかし、本編の3分の2くらい、登場人物がラリっているのと、
セクシーネーチャンの登場シーンが多すぎるのと、
つねにレオさまがハイテンションでたたみかけるように話してくるので
約3時間にわたる上映がおわると私は頭ガンガンで疲れ果てていました。

ので、どうでしょう?個人的にはあまりおすすめしませんが、
1800円出して損した感はないかもしれません。




【小説】「勝手にふるえてろ」/綿矢りささま

2014年02月03日 | 小説
先日、本の町・神保町に初めて行ってみました。
ふらふらと歩いた印象は、戦後!というかんじ。
本屋さんそれぞれがそれぞれのジャンルを極めているかんじで面白かったです。
ブックオフとは一味ちがうぜ。。。

古本ではなく、ふつうの新品の本を扱う四、五階建ての本屋さんにも入ってみました。
その店舗の「週間ベストセラー(文庫)」を見て、神保町の本気度を知りました。

全部は覚えていないのですが、

1位 「下町ロケット」池井戸潤さま

これは納得ですね。あの「半沢直樹」シリーズの作者の直木賞受賞作の文庫化です。

2位がなんと。。。

「万葉集」!!!!どんだけロングセラーやねん!

3位がチョムスキーの、統辞なんとか構造、みたいな本。。。

その他、各階、近所の本屋にはどこに隠されているのかわからないような本たちが前面に押し出されており、今度図書館で借りてみようと思いました(←せこい)。

そんなこんなで階段をのぼったりおりたりして疲れたので、目当ての喫茶店で休憩をすることに。
ミロンガ、という、「バラック!」という言葉を連想させるような、これまた戦後感満点の喫茶店でした。
常にアルゼンチン・タンゴがかかっていて、コーヒーを飲んでいるだけで自然に眉根が寄り、切ない顔になれます。

前置き長くなりましたが、そこで読んだのが綿矢さまの「勝手にふるえてろ」。(これも図書館で借りました。。。)

自意識過剰OLが自分を覚えているかさえ不明な本命の「イチ」と、あつくるしく求愛してくる「ニ」との間で妄想を爆発させながら揺れる、というお話です。

ひとによるかもしれませんが、共感できるところが多々あり、
また思わず喫茶店で吹き出してしまうような、笑える部分もちょこちょこあり、おもしろいです。
今まで綿矢りささま作品はこれと「蹴りたい背中」しか読んでいませんが、
どちらか読んでみようかな?と検討されている方には「蹴りたい背中」をおすすめしたいです。










【その他(本)】「パイドロス」/プラトンさま著・藤沢令夫さま訳 

2014年01月29日 | その他(本)
「プラトン」に「さま」をつけるとちょっと馬鹿にしてるみたいだけれど、
決してそんなことはありません。
馬鹿は私です。

しかし、この本を読み始めると、
プラトンさまのお師匠様であるソクラテスさまに対して
ちょっと親近感を持つことができるかもしれません。

この本はソクラテスさまと、パイドロスさまという方のおしゃべり形式で書かれています。
有意義なおしゃべりのためには、場所の選定が重要ですね。
ソクラテスさまはあまり町の中から出ません。
なので、パイドロスさまが川岸の素敵な木陰へとソクラテスさまを案内してあげます。

ソクラテスさまは、そのプラタナスの木を1ページ以上にわたって褒めたたえ、
しまいには、「いちばんうまくできているのは、この草の具合だ」と
ごろん!横になってしまいます。

おしゃべりに最適な(ちょっと寝てしまいそうですが)場所を確保した二人は、
恋について、弁論術について熱い議論を交わします。
テンションMAXのソクラテスさまは叫びます。
「さりとてそれは殺生な!」
殺生な、ってギリシャ語(?)で何て言うんでしょう。。。?
ソクラテスさまのお心は古きよき日本に通じているような気がいたします。

そして、後半、どんどんヒートアップしていくソクラテスさまに対し、
主に聞き役に回っているパイドロスさまが
「たしかに。」
を連発しはじめます。
この言葉、わたしもよく使います。基本的には話を聞き流しているときに。。。
気持ちわかるよ!パイドロス!(←親近感がわきすぎて「さま」が抜けました、失礼)

というように、、、
要するに私の脳みそではパイドロスさまの気持ち以外
ほとんど理解できなかった。。。
ということです。。。残念!(波田陽区、元気かな。。。?)