デアゴスティーニの現物付きパートワーク百科事典「地球の鉱物コレクション」第13号、緑柱石(BERYL/ベリル)のレビューです。
付属ファイルの解説を読んでみると、「緑柱石」というのも鉱物の名前ではあるのですが、上質なものは色によって名前が変わり、宝石にもなるそうで・・・。
たとえば、
・緑色 → エメラルド
・水色 → アクアマリン
・ピンク色 → モルガナイト
など。
・・・そういう意味では「緑柱石」というのは『グループ名』でもあるみたいですね。
いろんな色や呼び名があり、複雑の極みです。
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実は、第2号に付いていた『鉱物ガイドブック』に
「鉱物名」(学会できちんと認められた、結晶構造を有する物の名前)と、
「通称」(色や模様に特徴がある石の通り名で、学会で決められたものではない)
の違いについての説明なんかも少し書かれていたのですが、そういうのも考えると、頭がまぜこぜになっちゃいます。
「エメラルド」や「アクアマリン」というのは、「鉱物名」で良いんで・・・すよ・ね・・・?
それとも色が違うことを示すだけの「通称」なんでしょうか?
そこんところまだ理解できてません。(@_@;)
もし、「エメラルド」や「アクアマリン」が「鉱物名」であるならば、「緑柱石(今回の標本)」との化学的違いや、鉱物種としての定義の違いがあるはずですよね。
将来、「エメラルド」や「アクアマリン」の解説ファイルが付くのであれば、そういった情報も記載して下さるとありがたいのですけどね。
「色が違います」
という一言で片付けて欲しくはないですね。
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ちなみに、「モルガナイト(緑柱石の一種。ピンク色)」は第11号に解説ファイルが付いていました。
他の緑柱石と比べて、産出するときの結晶の形が違うとか、光の角度によって色が変わる多色性があるといったことが簡単に書かれていました。
読み物としては悪くはないんですけど、もう少し、詳しく書いて欲しいかな~~~。
ファイルを見る限り、「緑柱石」と「モルガナイト」の化学組成と晶系は同じです。
では、なぜ産出状態や外見の違いが生じるのか?
解説してくれないと、気になって夜眠れなくなります。(^_^;)
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今回付属していた解説ファイルは7枚。
・緑柱石
・チタン鉄鉱
・メネギニ鉱
・インディコライト
・吉村石
・実践!鉱物採集:鉱物の記録方法
・大島三原山(火山へのアクセスガイド)
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