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引越しいたします。

米下院外交委員会決議案497いまだ通過せず?

2007-07-01 00:13:49 | カナダ籍ウイグル人 フセイン・ジェリル

先日報道された、ラビア・カーディルさんの子女、およびフセインジェリル氏釈放を要求する決議案が米下院外交委員会を通過したというニュースのことなのですが、6月30日現在報道しているのが、実は産経新聞のほかには、ボイスオブアメリカ(美国之音)中国語サイトだけなのです。

美国之音(中国語)
http://www.voanews.com/chinese/w2007-06-27-voa63.cfm

また、産経山本記者が報道してるような、ラビア・カーディルさんが「歓迎の意を示す」声明があったなどということはネットで見る限りありません。

世界ウイグル人会議(ラビア・カーディル議長)のプレスリリース(英語)
http://www.uyghurcongress.org/En/PressRelease.asp?mid=1096144499

この「外交委員会決議」に関してはかんべえさんこと吉崎達彦氏も日記の中で言及しているのですが、アメリカの議会をトレースしているTHOMASというサイトによると現在「継続審議」であると言われます。
http://tameike.net/comments.htm(6月27日)

たしかにTHOMASをチェックしてみますとこういうことが書かれています。
Latest Major Action: 6/26/2007 House committee/subcommittee actions. Status: Committee Agreed to Seek Consideration Under Suspension of the Rules, by Unanimous Consent.
http://thomas.loc.gov/cgi-bin/bdquery/z?d110:HE00497:@@@L&summ2=m&

最新の大きな議決、2007年6月26日 議会(外交)委員会/小委員会の議決進行状況:(外交)委員会は全会一致でサスペンションオブザルールズの元で審議を求めることに合意した。

みたいな感じになるのでしょうか。ちなみにこのサスペンションオブザルールズというのはあまり議論にならない法案を、審議を簡略化するために通常よりも討論が制限され、法案の補正もなく、2/3の賛成があれば可決されることになる手続きとかで(関連規則の適用留保手続)と訳できるものだそうです。
参考
http://www.toyosu.com/ura1999B.html
このラビア・カーディル釈放要求決議案が委員会を通過するのかどうかはまだよくわからないといったところではないでしょうか?

アメリカの議会の審議の仕組みについてはこちらのサイトが参考になります。
http://dai18ken.at.infoseek.co.jp/seijigaku/seijiseido/houannsinngi-01.html

しかし、産経の山本秀也記者、ボイスオブアメリカサイトで報道されたからといってラビヤ声明まで報道するとはいったいどういうことか。これは飛ばしを越えてほぼ捏造記事の可能性があるのではないか。ほかの新聞やサイトが報道していないことからもそれは十分考えられる。山本記者は北京大学留学経験もあって中国事情には詳しく、初代産経新聞中国総局長として著名であり、本も出版している。ウイグル、ラビヤさんのこともよく報道してくれただけに残念なことである。

ラビア・カーディル紹介サイト↓

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