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引越しいたします。

英 The Economist 新疆ウイグルレポート(続き)

2005-12-08 22:51:15 | ニュース
先にこちらからお読みください。
http://blog.goo.ne.jp/kokkok2014/d/20051208
カザフスタン、キルギスタン、タジキスタンおよびパキスタンと境界を接し、新疆はまた中国の中央アジアのエネルギー資源の第一の入り口でもある。中国の石油専門家はアルマトイやタシケントを頻繁に訪れ、今日の世界エネルギー市場でも最大の取引をおこなう。カザフスタンから新疆の国境の町、阿拉山口までの石油パイプラインの延長の第一段階は完成寸前である。両国はまた天然ガスパイプラインの可能性を探査中である。
これらの利益を守る為にはイスラム武装勢力を支配下におく為に力を行使し、脅迫することには何の躊躇もない。宗教学校はまったく禁止され、住民はその禁止は完全に効力を発揮していると報告する。中国は、ロシア、カザフスタン、キルギスタン、ウズベキスタン、タジキスタンを含む安全保障と商業フォーラムたる上海協力機構のメンバーからその力の行使にたいしての支持を勝ち得た。「政府は今日我々を絞めあげ、」「戦争を起こすことを考えることさえ出来なくしている。」と1人の地方のイマームが嘆く。
中国は漢族中国人に新疆への移入もまた奨励している。この移入が新疆の潜在的に反抗的なムスリム人口を薄める為の意図的な試みであることにはまったく明白な証拠がないものの、それは新疆の都市部ではまさに起こっている事なのだ。かつては新疆の大多数を構成していたが、新疆の少数民族は中国の「西部へ向かえ」政策の以前の時期でさえ漢族とほとんど均衡状態にまで落ち込んでしまった。
共に富裕に

中国の西部開発戦略の批評家たちは、その戦略は単により多くの漢族の移入を促し、漢族はより上部の職をを占め、完全に地方市場を支配し、地域の人々に損害を与える、と主張する。経済成長はあるだろう、ある程度、しかしその成果は新しい移入者の企業に属するものとなる。しかるに新疆の元の居住者は貧乏なままである。しかしこれは実情とは違う。確かに漢族は移ってきて、富裕になる。しかし多くの地域のムスリムたちが新秩序を混乱させることを厭う理由の一つは彼らムスリムの一般人の多くが利権の上で富裕になってしまっていることである。

以前は輝きのなかった町々が交易や地下資源開発、そして飛躍する旅行産業より力を得た好景気を経験し、新疆のムスリムの暮らし向きは物質的な意味において過去の長い間よりも良くなっている。富裕なウイグル人はウルムチのストリートを走る流線型のランクルのオーナーの多くである。Buerjin(布爾津)のような北新疆の田舎ではカザフ人がウシや羊の世話をしているが。しかし、ユルツ(移動式住居)の外では彼らは新しいバイクや車さえ持つ。新疆での大規模な衝突の回避の後ろにある決定的要因は中国一国民としての生活が他の中央アジアの多くの地域に比べて少なくとも有利であるようにみえるという事である。
経済発展は比較的満足した中産階級を創出させることを助けるとしても、万能薬では絶対にない、他の中国の地域と同様に。経済発展はまた未来への諸問題を蓄積する社会分化に油を注ぎ、それは成長を躓かせるだろう。
都市部と地方社会の格差は一つの出現しつつある脅威である。エネルギーと旅行産業を除けば、産業の成長は新疆の現地人をとり残していくほどスローなものである。
新疆の多くはいまだ地方であり、最も印象的な都市でさえも裏手に行くと突然土で作られた家と牧場になってしまう傾向があり、そこに住んでいるのは一部屋に6人家族が閉じ込められて住んでいる。(新疆の少数民族は他の漢族地域の家族よりも家族計画法規がゆるい傾向にある。)
この新疆においての富裕層と貧困層の成長の差は新しい宗教的および民族的な嫌悪感情の燃料を供給するであろう。新疆のムスリムの多くは「飛躍する西部」から利益を得ているが、負け組のほとんどがムスリムであるのも事実である。よりきびしくなった国境警備にもかかわらず、武器の入手あるいはとなりのパキスタンのマドラサ(イスラム高等学院)での軍事訓練でさえやろうと思えばできる。8月には何人かのムスリムがパキスタンから新疆を通じて中国に火器を密輸したとして訴追された。公民権がないと感じる多くの非漢族ムスリムとともに、近隣の中央アジア人の中の再び伸張する大国によって衛星国家にされるのではないかという恐怖は言うまでもない、中国の西部の発展はいまだ北京での爆発事件を伴う1997年式の暴力への回帰にともなわれる可能性が常にある。

それら(の暴力手段)は歴史がガイドとなるならば、国家に力を誇示しはじめさせることを思いとどまらせる為には多分ほとんど役に立たないだろう。
アメリカ西部の発展と同様、中国の発展はあえて抵抗した現地の人たちを鎮圧したか追放に追い込んだ。しかし如何に新疆の平定が残忍でも、中国は今のところなんとか新疆の平和を安全保障上の悪夢に悪化させることを防いでいる。



英 The Economist 新疆ウイグルレポート

2005-12-08 22:38:58 | ニュース

イギリスの上級紙エコノミストが新疆ウイグル情勢についてのレポートを発表した。先のシュピーゲルに続くものであるが、いわゆる告発調でなく現実を見据えたものとなっている。去年もカシュガルのレポートを出したようだが今回のものはどういった波紋を投げかけるか?
中国の極西 その支配のもとで

The Economist 12月1日
http://www.economist.com/world/asia/displayStory.cfm?story_id=5252768
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中国指導者にとってイーニンの町は遅れた西部地域の発展させる、この6年の政策の広告である。舗道沿いには行政センターや数階建てのショッピングモールが建ち並びはじめている。高級車また、石炭を積んだトラックの大群が道路を紡ぐ。日中は驚くべき多様な民族、漢族、ウイグル族、カザフ族、オロス族、タジク族の商人が市場に集まり商品や中央アジアでの旅行での噂話を交わしたり、夜になればビリヤードで社交したり、公園でダンスをしたりしている。
新疆、中国で最大かつ最西の州にあり、かつては停滞する地域であったが(イーニンは)その繁栄とコスモポリタニズムで知られるようになっている。この地域への訪問者はこの町の暗い過去のつぶやきを聞くには遮断された郊外に旅しなくてはならない。1997年に二度、ウイグル人、カザフ人ムスリムは分離主義暴動をこの地で進めたが、中国政府から容赦のない反応を引き起こした。何人かの人が殺され、より多くが傷ついた。「いまだに恐ろしくなるときがある。」あるカザフ人が打ち明けた。
しかし、多くのイーニンの住人にとってそれらの日々の記憶は薄れており、すぐ富裕になれるということや平和な安定の前に重要性はなくなってきている。
中国の目的は沿岸地域での繁栄をコピーすることだけではない。中国のワイルドな西部フロンティア地域たる新疆を飼いならしたいのである。2000年1月より中国は「西部大開発」、(たびたび、「西部へ向かえ」政策として知られる)を進めてきたが、それには経済的停滞地域の成長を促すこと以上のことがあったのは明白なことである。西部大開発は遠く離れた地域に対して中央のコントロールを強め、それらの地域を中国内地(china proper)に吸収することへの近道である。新疆(「新しい境界」を文字通りは意味する)はその西部で最も手におえない地域であった。
言語、文化、そして宗教の溝が中国人口の90%を占める漢族中国人と新疆のウイグル族、カザフ族、タジク族との間にある。この地域のイスラムはスーフィー神秘主義に大きな影響を受けているが中国共産党に信奉されている無神論と居心地悪く共存している。新疆は定期的に地方の独立支持者の蜂起によって騒然となっている、「東トルキスタン」それは彼らの地域の中国名(新疆)を嫌う、独立主義者がよぶその名である。

1945年、ソ連に近いイーニン地域で短期間存在した独立共和国の創造を導いた反乱があった。しかし1949年、ロシア人がウイグル人に毛と協力するよう命令してそれは廃された。1933年の東トルキスタンはたった2,3ヶ月しか続かなかった。当局は1990年から2001年まで162人の死者を出した「テロ事件」が2000件以上あったというが、1949年以来中国の支配は本気で挑戦を受けたことはなかった。最も最近の大きな動揺は1997年のイーニン暴動と共におこった。ウルムチで3件、北京で1件のバス爆発事件が新疆分離主義者の仕業として非難された。
離散、亡命したウイグル人の中で独立の要求はいまだに聞こえてくる。ウイグル人の女性企業家で元政治犯のレビヤ・カディールさんはこの3月に中国によってアメリカに追放されたが、この大義の卓越した応援リーダーとなった。レビヤさんは中国政府から「テロリスト」のレッテルを貼られ、その新疆の家族は警察から嫌がらせを受けている。アムネスティ・インターナショナルは、政府の告発は「何の証拠にも裏打ちされておらず、」新疆のより広範な取り締まりの一環としてカディールさんとその仲間たちの信用を失墜させることを目的としていると思われる、と言う。
しかし、この9月のはじめ、中国が新疆ウイグル自治区と呼ぶ地域の設立50周年祝賀行事は妨害を受けること無しに挙行された。イベントのきびしいセキュリティはいまだ当局が、分離主義者たちは圧倒されているものの安全リスクを引き起こすかもしれないといまだに恐れていることを反映していた。しかし中国はまったく新疆がチェチェン型の衝突に陥ることは心配していない。そしてテロリストの危険の警告の数々にもかかわらず中国当局は、迅速な経済発展が中国の他の地域の過激な政治的主張からの一時的中止を買うことができ、その同じ公式は新疆でも適用できるであろうということを確信しているように見える。
新疆は単なる国家的威信の理由よりも保有するより大きな価値をもつ逸品である。中国がその経済発展に力を与えるための燃料を探すにしたがい、その注視が豊富な石炭、石油、天然ガスの資源をもつ西部の新疆ウイグル自治区に向かうのは避けられない。広大なタクラマカン砂漠の端をドライブすると展望は終りのない油井と穿孔機の地帯である。公式な誇大発表ではいったいいくら新疆に石油とガスがあるのか言うのは困難である。しかし自治区は中国の最大の石油、ガス産出者(CNPC)による探査の焦点である。
新疆でのケラ第二天然ガス田の発見は昨年新疆から中国東海岸に4000キロのパイプラインの設置させることになった。3年前新疆北部ジュンガリア盆地の油田の年間産出量は1000万トンを越えた。2004年にタリム盆地の油田は500万トンを提供した。

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http://blog.goo.ne.jp/kokkok2014/d/20051208

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